ひそやかな音楽 第4巻とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 趣味 > ピティナ・ピアノ曲名 > ひそやかな音楽 第4巻の意味・解説 

モンポウ:ひそやかな音楽 第4巻

英語表記/番号出版情報
モンポウ:ひそやかな音楽 第4巻Musica Callada作曲年1967年  出版年1974年  初版出版地/出版社: Salabert 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1  Book IV No.22 Molto lento e tranquillo 2分30秒 No Image
2  Book IV No.23 Calme, avec clartè 2分30秒 No Image
3  Book IV No.24 Moderato 2分00 No Image
4  Book IV No.25 Quarter Note = 100 3分00 No Image
5  Book IV No.26 Lento 3分30秒 No Image
6  Book IV No.27 Lento molto 3分30秒 No Image
7  Book IV No.28 Lento 4分30秒 No Image

作品解説

2008年8月 執筆者: 和田 真由子

1953年に母を失い、さらに友人の死をうけて、モンポウこれまで以上に内面的な音楽作曲するようになった。《ひそやかな音楽》も、その時期に作曲された作品である。スペイン語の“Musica Callada”は、《沈黙音楽》と訳されることもある。1巻付され文章の中で、詩人サン・ファン・デ・ラ・クルスの詩の“La Musica Callada, la Soledad Sonora(鳴り響く孤独沈黙する音楽)”から引用され言葉であることが記されている。
この曲集は、1959年1967年わたって作曲された。第1巻第4巻にわたり、それぞれ9曲、7曲、5曲、7曲ずつ、いずれもページ以内小曲おさめられている。実際に演奏会向けにかかれた曲集ではなく独り言のように書かれているものが多い。第4巻のみ、ラローチャに献呈された。

XXII.4分の2拍子、モルト・レント・エ・トランクィロ。悲しげ下降する左手の上を、右手同音静かにうちならされる終始小雨しとしととふりつづいているような浮かない雰囲気が曲を支配している。

XXIII.4分の2拍子、カルム・アベック・クラルテ。冒頭では上下繰り返す音の中で変わっていく音、変化していない音をそれぞれ意識して奏する。ポコ・ピウ・モッソではこれまで停滞気味だった
音楽流れ加わっている。表情豊かに

XXIV.4分の2拍子モデラート伴奏では終始一貫して8分音符刻まれているこの曲だが、旋律において、フレーズ長さ細かく変化させながら音楽展開している点に注意したい3巻からこれまで重苦しい雰囲気延々と続いていたが、この曲できかれる和声的解決部分は非常に暖かい光につつまれている。

XXV.4分の2拍子。音一つ一つ響き生かしながら色をつけていくような曲である。ペダリング指示細かく指示されているが、指遣いにおいても、少し前の音の余韻を残すようなタッチで音を響かせていくとよいだろう

XXVI.4分の2拍子レント循環するような音形で歌われる内的な一曲。この曲においても遠近法的な手法効果的に用いられている。旋律とは外れた場所で鳴りつづけている長い音符を常に同じ位置聞き続けられるように注意したい

XXVII.レント・モルト。4分の2拍子と4分の3拍子行き来するが、小節線部分的にしかかかれていない。もやがかったような雰囲気の中で、非常に繊細な音の揺れ表現しなければならず、多く集中力を必要とする。
XXVIII.4分の4拍子レント。他の小品比較して調性はっきりしており、ききやすいシンプルピュア音楽をもって最大限表現追及するモンポウ姿勢改め感じさせる。曲集すべてのしめくくりふさわしく荘厳なたたずまいをもった一曲である。




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ひそやかな音楽 第4巻」の関連用語

ひそやかな音楽 第4巻のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ひそやかな音楽 第4巻のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2024 PianoTeachers' National Association of Japan

©2024 GRAS Group, Inc.RSS