遠近法
【英】:PERSPECTIVE
三次元の空間を平面上に、立体感、奥行きを伴って表現するための技法。1436年、アルベルティの『絵画論』において、「絵画は眼を頂点とする三角錐の一断面にほかならない」と、科学の裏付けに基づいて初めて理論的に示された。現実に目の前にある対象物は、われわれの目から遠く離れてゆくに従って、小さく見えるようになる。つまり画面上の消失点(バニシング・ポイント)に向かって幾何学的に短縮され、画面上に示される。これは線遠近法とよばれるものである。これに対して、大気の影響によって、対象のもつ色が変化して見え、その輪郭や明度が不明瞭になることに基づいて遠近感をあらわす色遠近法といわれるものもある。また、線遠近法は透視図法ともいわれることがあり、たとえばレオナルドの「最後の晩餐」は、消失点を効果的に用いた遠近法の一例である。
遠近法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/16 02:06 UTC 版)
視覚芸術における遠近法(えんきんほう、英: perspective)は、視覚的に遠近感を表現する手法の総称である[1]。狭義には、遠近表現法のうち、平行線の収束を用いた透視図法(英: perspective drawing)を指す[2]。
- ^ 広義においては、空気遠近法、色彩遠近法、消失遠近法、曲線遠近法、上下遠近法、重畳遠近法、斜投象法など、この他にも多数存在する遠近表現の総称として、この語が用いられます。 遠近法 - 武蔵野美術大学 造形ファイル
- ^ 狭義においては、ルネサンスの時代に確立された「線遠近法」を指します。遠近法 - 武蔵野美術大学 造形ファイル
- ^ 荘厳の聖母
- ^ 聖母の誕生
- ^ 大祭司カヤファの前のイエス
- ^ 1
- ^ 2
- ^ Hoffmann, Volker (2010) "Giotto and Renaissance Perspective", Nexus Network Journal, 12-1, pp.5-32, Basel: Springer.
- ^ 聖告
- ^ a b 辻茂 著 『遠近法の発見』 現代企画室 1996年 ISBN 978-4-7738-9615-2
- ^ Elkins, James (1991) "On the Arnolfini Portrait and the Lucca Madonna: Did Jan van Eyck Have a Perspectival System?", The Art Bulletin, 73-1, pp.53-62, College Art Association.
- ^ 消失点を一つ持つ「一点透視法」 透視図法 - MAU造形ファイル
- ^ 柿沼範久 石塚久郎・鈴木晃仁(編)「フライト・シミュレーターのヴィジョン」『身体医文化論:感覚と欲望』 慶應義塾大学出版会 2002年、ISBN 4-7664-0924-8 pp.421-433.
遠近法
「遠近法」の例文・使い方・用例・文例
- 遠近法
- 遠近法がとられてないので、その絵は変にみえる。
- 遠近法によって絵をかく.
- その絵はまったく遠近法に適っていない.
- この絵は遠近法に適っている、遠近法に適わぬ
- 日本絵には遠近法が無い
- 建築家のデザインを遠近法で描いたもの
- イタリア人の画家で、明暗法と遠近法の使用で知られる(1494年−1534年)
- 逆遠近法という絵画技法
- 三遠という,山水画における三つの基本的な遠近法
- 遠近法という,絵画の表現方法
- 絵画の遠近法で,視線が画面と直角に交わる点
- 空気遠近法という,遠近法のひとつ
- 線的遠近法という,平面における立体の表現方法
- 遠近法という図法
- 遠近法のページへのリンク