BNCコネクタ 種類と互換性

BNCコネクタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/14 12:00 UTC 版)

種類と互換性

BNCコネクタ。左から75 Ωメス、75 Ωオス、50 Ωメス、50 Ωオス

種類

BNCコネクタは最も一般的には50オームと75オームのものが製造されており、同じ特性インピーダンスのケーブルで用いるのに適合している。75オームのものは嵌合端の誘電体が減少するか存在しないことで認識することができる場合があるが、信頼できるものではない。1970年代初頭に75オームのコネクタで誘電体を赤に着色するという提案があり時おり行われたが標準にはならなかった。75オームのものは50オームのものとは寸法がわずかに異なるが、2つを組み合わせることはできる。50オームのコネクタは通常最大4GHzの周波数で使用するように指定されており、75オームのものは最大2GHzで使用するように指定されている。

ビデオ(特にHDビデオ信号)およびDS3 Telco central office applicationsは主に75オームのBNCコネクタを使用するが、50オームのコネクタはデータおよびRFに使用される。多くのVHF受信機は75オームのアンテナ入力を使用していたため、75オームのBNCコネクタを使用することがしばしばあった。

逆極性BNC (RP-BNC) は、インターフェースの極性を逆にするBNC仕様のバリエーションである。この種のコネクタでは、通常ジャックに見られるメスの接点はプラグにあり、プラグに通常みられるオスの接点はジャックにある。これにより、逆極性インターフェースコネクタが標準インターフェースコネクタと結合しないことが保証される[3][出典無効]SHVコネクタはこの逆極性構成を使用する高電圧BNCのバリエーションである。

Mini BNCやHigh Density BNC (HD BNC)と呼ばれるBNCコネクタの小さいものは、Amphenolにより製造されている。元の使用の電気的特性を維持しつつ占める面積が小さいため回路基板や機器の背面板での充填密度が高くなる。これらのコネクタは真の75オームのインピーダンスを備えているためHDビデオの用途に適している。

互換性

異なるものであっても互いに嵌合するように設計されており[3][出典無効]、2007IEC規格であるIEC 60169-8に準拠する75オームと50オームのBNCコネクタは非破壊的に嵌合する[8]。少なくとも1つのメーカー[9]は、コネクタの互換性について非常に高い信頼性を主張している。

10 MHz未満の周波数では、50オームのコネクタまたはケーブルと75オームのものとの間のインピーダンスのミスマッチによる影響はごくわずかである[10]。BNCコネクタはケーブルのあらゆるインピーダンスで使用するために元々50オームでのみ製造されていた。ただしこの周波数を超えるとミスマッチが次第に大きくなり、信号の反射につながる可能性がある。

BNCジャックが近接しているパッチパネルの背面図[11]

  1. ^ RADIO FREQUENCY CONNECTOR INTERFACES FOR MIL-DTL-3643, MIL-DTL-3650, MIL-DTL-3655, MIL-DTL-25516, MIL-PRF-31031, MIL-PRF-39012, MIL-PRF-49142, MIL-PRF-55339, MIL-DTL-83517 (B with change 3 ed.). US DOD. (2017-01-22). http://quicksearch.dla.mil/qsDocDetails.aspx?ident_number=35726 
  2. ^ a b Thomas H. Lee, Planar microwave engineering: a practical guide to theory, measurement, and circuits, Volume 1 Cambridge University Press, p. 111 (2004). ISBN 0-521-83526-7.
  3. ^ a b c BNC Connector specifications, Amphenol Connex
  4. ^ Typical crimp BNC connector [リンク切れ]
  5. ^ Typical manual crimp tool for fitting BNC and other coaxial connectors to cables
  6. ^ Typical coax one-operation stripper
  7. ^ Electrical connector. US Patent 2,540,012 by Octavio M. Salati
  8. ^ webstore.iec.ch Radio-frequency connectors - Part 8: Sectional specification - RF coaxial connectors with inner diameter of outer conductor 6,5 mm (0,256 in) with bayonet lock - Characteristic impedance 50 Ω (type BNC)
  9. ^ Canford. "In over 15 years and many million BNC connectors we have no first hand experience of incompatibility between 50 ohm and 75 ohm types, other than extremely rare (and very obvious) manufacturing faults."
  10. ^ BNC Connectors, The Canford Group
  11. ^ Trompeter Product Catelog. Trompeter. p. 51. オリジナルの25 March 2014時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140325105500/http://www.connecticc.com/pdfs/trompeter_catalog-3.pdf 2015年1月24日閲覧。 


「BNCコネクタ」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  BNCコネクタのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「BNCコネクタ」の関連用語

BNCコネクタのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



BNCコネクタのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのBNCコネクタ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS