香典 香典の概要

香典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/05 01:14 UTC 版)

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香典袋

香典袋

香典袋は、葬儀の宗教・相手の宗旨宗派に合わせて使い分ける。

仏式の香典袋は、白無地か蓮の花の絵柄が入った包みに、「御霊前」・「御香料」・「御香奠(御香典)」と表書きし、白黒あるいは双銀(銀一色)の結び切りの水引をかける。「御佛前(御仏前)」は、四十九日(七七日忌)以後の法要で用いるのが一般的。葬儀が終わって故人の霊魂が成仏した後は「御佛前」、それまでは「御霊前」との考え方。ただし、浄土真宗の場合、人は死後すぐに仏になるという思想を持つため、香典であっても「御佛前」と書く。また、京都では宗派に限らず「御佛前」とし黄白水引の結び切り(あわじ結び)にする。なお、「典」や「仏」は略字のため、基本的には「奠」や「佛」と書く。

神式では、香を用いないため香典と呼ばない。白無地の包みに、「御霊前」・「玉串料」・「御榊料」と表書きし、白黒あるいは双白(白一色)の結び切り水引や麻緒(あさお)の結び切りをかける。

キリスト教式では、教派によって多少異なるが、白無地の封筒か「御花料」の表書きや白百合・十字架などが印刷された市販の封筒を用いる。水引はかけないもしくは双銀の結び切りにする。カトリックの場合には「御ミサ料(御弥撒料)」と書かれる、という記述が書籍等で見られるが、これは全く誤りで、実際にはカトリックの通夜・葬儀で信者が主に用いるのは決して「御ミサ料」などではなく、プロテスタントなどと同様の「お花料(御花料)」である。カトリックの修道会等では「お花料」の文字が印刷された封筒が販売されているが、「御ミサ料」なる封筒は販売されていない[1]。カトリック信者以外の一般の参列者も「御花料」と書くのが望ましいとされるが、「御霊前」や「御香典」と書いても特に失礼にあたると考えられることはほとんど無い。なお、「御ミサ料」とは本来、遺族が追悼ミサ等を依頼してそのお礼として司祭に謝意を表する際に用いられるものだが、ミサには料金が発生するものではないとの理由から、この場合「ミサ御礼」などの表書きが一般的に用いられている[1]

キリスト教プロテスタントの福音派では、異教の偶像崇拝と関係があるとみなされるため「御香典」・「御霊前」と書いてはならず、「御花料」と書かれる[2][3][4][5][6]。「葬儀代」と書く立場もある[7]

どの宗教によるものか不明な場合は、白無地の包みに、「御花料」「御霊前」と表書きし、白黒あるいは双銀の結び切り水引をかけるのが無難であるとする見解もある。

香典の所有権

香典は、被相続人の葬儀に関連する出費に充当する事を主たる目的として、葬儀の主宰者(喪主)になされた贈与の性質を有す金員であって遺産には属さないと解される(東京家裁昭和44年5月10日 判例タイムズ248号311項)

葬儀代は祭祀継承者(喪主)が負担する。一方、葬儀代を差し引いて残った香典は喪主の財産となる。

  1. ^ a b 女子パウロ会オンラインショッピング 封筒(お花料、お祝い、お見舞い、お礼他) 女子パウロ会
  2. ^ 勝本正實『日本の宗教行事にどう対応するか』いのちのことば社
  3. ^ 橋本巽『日本人と祖先崇拝』いのちのことば社
  4. ^ 滝元明『千代に至る祝福』CLC出版
  5. ^ 『教会成長シンポジウム』新生運動
  6. ^ 『教会員必携』羊群社
  7. ^ 『クリスチャンと仏教のお葬式』ICM出版
  8. ^ 小林信彦『喜劇人に花束を』新潮文庫
  9. ^ a b 株式会社グレース - よくあるご質問
  10. ^ a b c 上伊那誌編纂会 編著「第四章 人の一生 第四節 葬制」、『長野県上伊那誌』第5巻民俗篇(上)、上伊那誌刊行会、1980年、 596-636頁。


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