飛騨山脈 植生

飛騨山脈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/10 07:22 UTC 版)

植生

白馬岳のお花畑

飛驒山脈は、赤石山脈に比べて浸食が進んでおり、急峻(きゅうしゅん)な山容の山が多い。そのことは、岩盤が露出して土壌の発達が悪く、植物相が貧弱であるということも意味する。ただし、白馬岳周辺・三俣蓮華岳・北ノ俣岳・双六岳・蝶ヶ岳など比較的なだらかな山容の山では、非常に規模の大きな高山植物の花畑が見られる。特に、積雪量の違いから、赤石山脈には乏しい湿性の花畑が飛驒山脈では豊富である。

南部と北部では積雪量に相当の差があり、比較的雪の少ない南部では亜高山帯針葉樹林がよく発達しているが、日本海に近い北部の白馬岳付近は大量の降雪のため、亜高山帯針葉樹林は貧弱である。代わりに、低木化したミズナラ(ミヤマナラ)やダケカンバなどの偽高山帯と呼ばれる植生が見られる。森林限界は、南部では2,400-2,500m程度だが、北部では積雪のため森林限界が大幅に下がっている地域もある。その森林限界では、ハイマツが見られる。

シナノキンバイ
の群生地(笠ヶ岳
コマクサ燕岳 ハイマツ ミズナラ

注釈

  1. ^ 1934年(昭和9年)12月4日に指定された[1]

学術研究

  1. ^ 長野県の学校集団登山の現状と安全管理ー山岳医の立場からー” (pdf). 2023年7月18日閲覧。
  2. ^ 学校集団登山”. 長野県山岳総合センター. 2023年7月18日閲覧。
  3. ^ 「長野県中学校集団登山動向調査」のまとめ” (pdf). 長野県山岳総合センター (2013年). 2023年7月18日閲覧。
  4. ^ 学校登山における生徒の意識に関する調査結果と考察” (pdf). 長野県山岳総合センター. 2023年7月18日閲覧。
  5. ^ 大賀淳子, 庄子和夫, 島田凉子「学校登山が生徒の自己効力感に及ぼす影響」『心身健康科学』第14巻第2号、日本心身健康科学会、2018年、77-89頁、CRID 1390845713015758208doi:10.11427/jhas.14.77ISSN 18826881NAID 400217238782023年10月10日閲覧 
  6. ^ 濱谷弘志「中学校での学校登山体験が生徒に及ぼす影響 : 長野県小谷中学校の学校登山を事例として」『北海道教育大学紀要. 教育科学編』第70巻第1号、北海道教育大学、2019年8月、371-376頁、CRID 1390576302826954624doi:10.32150/00006826ISSN 1344-2554NAID 1200067307292023年10月10日閲覧 

出典

  1. ^ 中部山岳国立公園区域の概要 環境省、2010年12月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e 18.観光”. 大町市. p. 116. 2023年6月11日閲覧。
  3. ^ a b 飯田肇. “日本の現存氷河の概要”. 国立登山研修所. 2023年6月11日閲覧。
  4. ^ a b c d 大町登山案内人組合創立100周年記念 北アルプスの百年 百瀬慎太郎と登山案内人たち”. 市立大町山岳博物館. 2023年6月11日閲覧。
  5. ^ 富山県#学校登山
  6. ^ 長野県#学校登山
  7. ^ 岐阜県#学校登山
  8. ^ 山岳部の指導者になろう” (pdf). jpnsport. 2023年7月18日閲覧。
  9. ^ a b c 原山智, 大藪圭一郎, 深山裕永 ほか「飛騨山脈東半部における前期更新世後半からの傾動・隆起運動」『第四紀研究』第42巻第3号、2003年、127-140頁、doi:10.4116/jaqua.42.1272019年11月13日閲覧 
  10. ^ a b 及川 輝樹「飛騨山脈の隆起と火成活動の時空的関連」『第四紀研究』第42巻第3号、2003年、141-156頁、doi:10.4116/jaqua.42.1412019年11月13日閲覧 
  11. ^ 田村 糸子、山崎 晴雄「北陸層群のテフロクロノロジー」『地質学雑誌』第110巻第7号、2004年、417-436頁、doi:10.5575/geosoc.110.4172019年11月13日閲覧 
  12. ^ 及川 輝樹「飛騨山脈北部における1 Ma頃の急激な隆起—北部フォッサマグナ西縁, 居谷里層の礫組成を指標として—」『地質学雑誌』第110巻第9号、2004年、528-535頁、doi:10.5575/geosoc.110.5282019年11月13日閲覧 
  13. ^ 原山智, 高橋正明, 宿輪隆太 ほか「黒部川沿いの高温泉と第四紀黒部川花崗岩」『地質学雑誌』第116巻Supplement、2010年、63-81頁、doi:10.5575/geosoc.116.S632019年11月13日閲覧 
  14. ^ 中嶋 健「日本海拡大以来の日本列島の堆積盆テクトニクス」『地質学雑誌』第124巻第9号、2018年、693-722頁、doi:10.5575/geosoc.2018.00492019年11月13日閲覧 
  15. ^ 原山ほか (2000年). “立山地域の地質”. 地質調査所. 2019年11月13日閲覧。






飛騨山脈と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「飛騨山脈」の関連用語

飛騨山脈のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



飛騨山脈のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの飛騨山脈 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS