除法の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/21 14:15 UTC 版)
多項式に対する除法の原理
- 主張
- 与えられた二つの多項式 P(x) および M(x) ≠ 0 に対して、P(x) = Q(x)M(x) + R(x) (deg R < deg M(x)) が成立するような多項式 Q(x) および R(x) が一意的に存在する
- 証明
-
- 存在性
- 証明略
- 一意性
- 証明略
ユークリッド環
整数全体の成す環 Z、体 K 上の一変数多項式環 K[x] やガウスの整数環 Z[√−1] などで次の除法の原理が成り立つ。
- 整域 R において、ある整列集合 W と写像 N: R → W で、次の性質を満たすものが存在する。
- W の最小元 m に対し、N(a) = m ⇔ a = 0。
- a, b ∈ R、b ≠ 0 ならば a = qb + r かつ N(r) < N(b) を満たす q, r ∈ R が存在する。
例えば、整数環 Z の場合に、 W = N(0 を含む自然数全体の集合), N(a) = |a| (絶対値)ととればユークリッド整域の条件が満たされる。このような性質を持つ整域 R を一般にユークリッド整域という。剰余はユークリッド整域において定義される概念である。
関連項目
外部リンク
- 雪本義人 (2011) (PDF), 数論入門, 大阪教育大学 数学教育講座(第三項 整除法)
- 1 除法の原理とは
- 2 除法の原理の概要
- 3 自然数に対する除法の原理
- 4 多項式に対する除法の原理
- 除法の原理のページへのリンク