鉄拳チンミ 敵キャラクター

鉄拳チンミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/27 08:28 UTC 版)

敵キャラクター

序盤の敵

頭岩兄弟(ずがんきょうだい)
声 - 小室正幸(兄)、石塚運昇(弟)
顔がまったく同じ、兄弟の2人組。チンミの店で勘定を踏み倒すなど悪名高く、ならず者で有名な兄弟。頭突きが得意。2人同時で攻撃する岩砕弾頭でチンミを追い詰めるが、最後は岩砕弾頭封じタコつぼ戦法で敗れる。
ウォン
声 - 井上和彦
雲南省の拳法家。弟のペイをリュウカイになぶり殺しにされたと誤解しており、仇をとるためリュウカイに果たし状を送る。毒手拳でリュウカイを倒すも、この行為に怒ったチンミと戦い敗れる。大僧正の言葉により、ペイは心臓病の発作で亡くなったという事実を聞かされ、リュウカイに謝罪する。その後チンミと黒炎団の戦いの際、ドウコに襲われそうになったチンミを助けたときの台詞から大林寺に入門したと思われるが、これ以降は登場することはなかった。
黒炎団(こくえんだん)
声 - 小関一(ザンギ)、幹本雄之(ドウコ)、笹岡繁蔵(リュウヒ) 他
ザンギ、ドウコ、リュウヒの3兄弟を中心にした極悪非道の集団。残忍な連中で略奪強盗は当たり前で、人を殺すことを楽しんでいる。噂では黒炎団に襲われ廃墟になった村はひとつやふたつではない。
3兄弟の長男ザンギは、黒炎団の首領であり硬射気道拳の使い手。チンミの気合を入れた攻撃を完全に見切るなど、かなりの実力を持っている。硬射気道拳をチンミに放ち一晩中苦しめるが、翌日チンミの打点を小さくし相手の力を利用する攻撃に敗れる。次男ドウコは戦う場面はなく実力は不明。リュウカイに後ろから首を絞められあっけなく降参する。三男リュウヒは主に刺股を使い、一度はチンミに勝つが、再戦では追い詰めるものの敗れる。
ディック・スタイナー
声 - 幹本雄之
中国人を見下す外国の水兵。町で暴れていてヨーセン道士に倒された水兵達の親分格。母国のスポーツ、ボクシングと中国拳法の試合を申し込む。親善試合と言っているが真の目的は中国人を殺すためである。ヨーセン道士に試合を申し込むが、ヨーセン道士の提案によりチンミと戦う。試合ではジャブでチンミをいたぶり遊んでいたが、チンミが大林寺拳法の底力を発揮、相打ちとなり、判定により引き分けとなる。その後、自ら負けを認めた。
初登場時にチンミとヨーセン道士が気づかないほど気配を完全に消し背後に回ったり、他の水兵が脅えるほどの威圧感を持っている。またジャブの威力は鍛えられたチンミでさえ、たった3発で脳震盪を起こすほどのものであり、ストレートの威力は分厚い水に穴を開け、さらに衝撃波で反対側にも穴を開けるという恐ろしい破壊力である。
ローエン
鋭裂拳の使い手であり、自分の名前を天下に知らしめるため、大林寺系列の寺を狙う拳法家。大林寺総本山を狙うためチンミと戦い、チンミを追いつめたが、拳を破壊され敗北する。
ソウシン、サイ
鉄掌拳の使い手であり鉄掌拳を使った大道芸をして金儲けをしている兄弟。ある町で弟のサイが芸を見せている時、それを見ていたチンミに因縁をつけ勝負を挑むが返り討ちに遭う。その夜に弟の仇を討つため兄のソウシンが勝負を挑む。弟はパワーだけだが、兄は身のこなしも素早く、チンミは苦戦を強いられる。2人とも悪人ではなく、試合後はチンミと和解した。
シゾウ兄弟
脅迫文を送り金を奪う、悪名高い兄弟。2人が連携し攻撃する死丁鎌の使い手。チンミが招待された家を襲った際、用心棒を倒し主人の子供を誘拐し金を要求した。翌日チンミと戦うが卍斬りの2人同時に前後から攻撃するという攻撃法を利用されてしまい同士討ちしてしまう。
ゴズイ
凶悪な脱獄囚であり賞金首。獄中ではあまりの凶暴さのため両手をでつながれていたが、この鎖で獄鎖拳を編み出し、役人を殺し脱獄した。今では町の道場に居座りゴロツキを集め町を牛耳っている。あまりの強さに役人も手が出せず、賞金をかけているが、いまだ倒す者はいない。獄鎖拳の名を天下に轟かせるためチンミと戦い、終始チンミを圧倒するが最後は破れ、役人に身柄を拘束される。
ゼクウ
徳利村の悪代官。徳利村は生活水を徳利山にある貯水池に頼っており、その貯水池の水門を自由に開閉できることに目をつけ、それを武器に村人に法外な年貢を要求した。村人が要求どおりの年貢を収めることができなかったため、水門を閉じた。チシュウ、スイシュウ、テンシュウの3兄弟の父親。
テンシュウ
ゼクウ3兄弟の末弟。半月拳の使い手であり、徳利山の水門があるゼクウの館の壱ノ門を守っている。水門を開けに来たチンミと戦うが、半月拳の攻撃法を利用されてしまい半月刀を腹に受け敗れる。スイシュウの話では死亡したことになっていたが、後に刑務所に入ったことになっている。
スイシュウ
ゼクウ3兄弟の次兄。旋刀拳の使い手であり、徳利山の水門があるゼクウの館の弐ノ門を守っている。テンシュウを敗ったチンミと戦い崖っぷちまで追い詰めるが、断崖絶壁から蹴り落とされる。
チシュウ
ゼクウ3兄弟の長兄。龍爪拳の使い手であり、水門を開くためのハンドルの鍵を所持している。相手を油断させ不意打ちを仕掛ける卑劣な男。龍爪拳を破壊されるとあっさりとやられてしまった。
鉄巨人(てっきょじん)
日輪峠で商人の積荷を襲う山賊の首領。全身が鉄ので覆われており刃物が通じないほどの防御力がある。流派はないが拳法の心得があり護衛を瞬時に倒したり、大人2人がかりでやっと持てる鉄棒を片手で軽々と振り回すほどの腕力があるなど、チンミはその実力の前に手も足も出ず逃げ帰るほどである。後にレイメン先生に伝授された衝撃波を鎧ごしに打ち込まれ敗れる。
ギオウ
片腕で片脚が義足の拳法家。拳法の才能はあるが、試合の相手を「敵」とみなし徹底的に痛めつけ、そのダメージでしか力の度合いを計ることができない。ある日、3人組の道場破りが現れ、たまたま居合わせたギオウは道場破りということもあり、歯止めが利かなくなったため完膚無きまで叩きのめし、半殺しにしてしまう。翌日、道場を守るためとはいえ、やりすぎと思ったフシン先生によって破門にされる。その後、この事件の恨みで10数人に闇討ちに遭い、一命はとりとめたものの、左腕と右脚を失い町から姿を消した。1年後、執念により会得した弧杖拳を身につけ再び町にもどってきた。チンミと戦い、杖を支点とし回転蹴りを加える弧杖拳により終始圧倒するが、チンミに杖を掴まれ回転を止められたため、敗北する。試合後、チンミの優しさに触れ、真の敗北は体の痛みではなく心で感じることだと知り、再び道場に戻るため一から出直す旅に出た。
ガゼル
金鉱「金獄山」の獄長で、拐(かい)を使う斬伐拳の使い手である。脱走者を処刑したり、人が過労で死んでもなんとも思わない非情な男である。大林寺拳法の実力を知るため、公開試合にチンミを指名する。試合では棍を持ったチンミを圧倒するが、チンミの作戦により拐(かい)を肩に受けてしまい敗れる。脱走者と戦う際に武器を渡したり、チンミの特訓を見逃すなど余裕を見せるほどの実力がある。
ハン
村々を襲い食料、金品を奪う野盗の首領。襲った村にはロウの住む村もあり、ロウの両親、妹を殺害する。その復讐のためロウに命を狙われることになる。刃先が伸びる竜槍棍(りゅうそうこん)を使うがチンミとロウの連携攻撃に敗れる。
ゲンバ、ゲンヨウ、ゲンケイ
長江を往来する商船を海竜船で襲う海賊。船の揺れを利用する波しょう拳を使う。チンミと一度目の勝負では、船上の戦いに慣れないとはいえ、チンミをゲンケイ1人で圧倒する。再戦では油断したゲンケイは一撃で倒され、ゲンバ、ゲンヨウも秘技の竜輪、閃竜を繰り出すが敗れる。
ユマリ教祖(ゆまりきょうそ)
楽陽道と称する新興宗教の布教活動をしている。楽陽道とは、仏の教えを説き、阿芙蓉香(あふようこう)と称する特殊なお香を使って、医者も見離した病人の痛みや苦痛を取り払い元気にしたり、生きる気力を失った人に活力を与えるなど人々を救いの道に導いていくとされる。町の人のほとんどが信者であり評判が良く、皆が阿芙蓉香を求めている。しかしその正体はアヘンであり、その習慣性に目をつけ阿芙蓉香を高額で売り付けたり、高額な献上物を得ている。また裏では手下に命じて、自分の正体を探ろうとしている者を殺害したり、アヘンの禁断症状の人を監禁している。最後はチンミの活躍で解放された人質たちやサイ先生の証言によってその悪行の実態が人々の知るところとなり、野望はついえた。
サイリュウ、エンリュウ
コウラン一座の公演を妨害するためにベンネイ組が雇った二人組の用心棒。準主役のテルトを襲撃して大怪我を負わせ、公演を諦めさせようとするが代役を立てられ失敗、公演の最中に演出を装って舞台に乱入するという強硬手段に出る。チンミ、コウランの二人を相手に持ち味のコンビネーション戦法で優位に立つが、呼吸を合わせた二人の完璧な連携の前に敗れる。
オウドウ
大僧正が病で倒れた時、大林寺を占領した。元は大林寺の門下生であり拳法の腕はずば抜けて強く、実力だけ見れば師範以上だった。やがて東林寺のヨーセン道士のもとへ修行に出され、気に入られたようだが「刀(技)を持つ者はそれを持つ鞘(心)を持て」と教えられ、拳法を教えてもらえなかった。業を煮やし、独学で通背拳を身につけたオウドウは東林寺を去った。尚、大林寺では破門扱いである。気功拳の使い手であり、その威力は凄まじく10人の大林寺拳士を吹き飛ばしたり、チンミの通背拳をはね返すほどである。またヨーセン道士同様、しなやかな物に気功を送り硬直させることができたり、気功の力だけで虎のアギ、ウンギを服従させることができる。
大僧正が病で倒れ、各地から高僧などが大林寺に見舞いに来るなか、真の拳法とは何か、最強の拳法家は誰かを天下に知らしめるために現れた。かつての弟弟子であるリュウカイを倒し、大僧正と老師を監禁し近隣の町や村に厳しい取立てを命じた。この現状を打破するため大林拳法奥義の殺人拳“雷神”を身に付けたチンミと戦い雷神をくらってしまう。最後の点穴が間接的だったことと、自身が比類なき気功の持ち主だったため絶命には至らなかったが、もはや時間の問題であった。その後、チンミを殺人者にしたくなかった大僧正の気孔治療により一命を取り留める。夢の中でヨーセン道士に出会い、自分の間違った考え方に気付き、改心したのち大林寺を去った。
アギ、ウンギ
オウドウが気功の力で服従させた虎。体重が200kg以上あり、その風貌だけで大林寺の拳士を脅えさせた。ウンギがジンタンとビケイを襲った際、チンミに殺人拳“雷神”を極められ絶命した。
シンカン
禁制の動物の剥製を外国に密輸している密猟団の用心棒で、動物調査団に借金の肩代わりに密猟の手伝いを強要していた。人を殺すことに何のためらいもなく、平然と「動物を殺すのと同じ」「痛いのは自分じゃない」と言い放ち、チンミには「根っこから腐っている」と断じられた。正式に武術を学んだことはないが、長身で蹴り技が得意であり実力はある。チンミとの戦いではココウを人質にしたり、帰るふりをして不意打ちをしたり、さらに刃物を使うなど手段を選ばない戦い方をするが、ついには全て見切られてあっさり倒された。

風の群狼

ゲンマ
騎馬軍団“風の群狼”の首領。まだ若く、この若さで各地の騎馬部族をまとめあげる力量にナジルの町長は驚愕した。兵法だけでなく乗馬術にも長けており、人馬一体で攻撃する。重体の部下を行軍の妨げになるという理由で殺害したり、騎馬民族にとって家族であり宝のはずの馬を平気で殺すなど非情な性格である。ナジルの戦いではチンミと一騎討ちをし、チンミに死を覚悟させるも、一瞬のスキをつかれ通背拳を食らってしまう。その後、戦いに割って入ったアルマにを投げるも止めを刺される。
アルマ
騎馬軍団“風の群狼”の一員。もともとは小さな部族の一員であり、その一族の長であるベガの武勇のおかげで“風の群狼”に潰されずにすみ、ベガへの忠義で“風の群狼”と行動することになる。ベガがチンミに倒され仇をとるためナジルに潜入し、ベガ直伝の縄錘でチンミと戦うが、捕縛されてしまう。その後、“風の群狼”によるナジル総攻撃の最中に縄抜けに成功し捕虜になった仲間からベガはゲンマに殺害されたことを知り、ベガ亡き今“風の群狼”を抜ける。チンミとゲンマの戦いに割って入り、チンミに加勢するもゲンマに深手を負わされてしまうが、ゲンマに止めを刺し力尽きる。
ベガ
騎馬軍団“風の群狼”の一員。もともとは小さな部族の長であり、ベガの武勇のおかげで“風の群狼”に潰されずにすみ、共に行動することになる。ゲンマの命令でナジルの農家を襲い、皆殺しにし食料を奪うがチンミに倒され重体になる。その後、ゲンマに行軍の妨げになるという理由で殺害された。

天覧武道大会

イリュウ
天覧武道大会の出場者であり、素早い動きで攻撃する長流拳(ちょうりゅうけん)の使い手。甲組準決勝でチンミと戦い、通背拳を封じ右目に傷を負わせるが敗れる。長流拳は新興の流派だが門下生が急増しておりイリュウは門下生から慕われている。
タイリョウ
天覧武道大会の出場者であり、竜泉剣(りゅうせんけん)の使い手。乙組準決勝でシーファンと戦い、竜泉剣〝飛竜〟の型で左手首に傷を負わせるが、竜泉剣は手首とが見えない糸でつながっており、手から離れていても自在に操れるという仕掛けを見破られ敗れる。
シンサイ
ソシュウ禅師を名乗り傀儡針でシーファンを洗脳し、皇帝暗殺計画の手駒として利用した。過去に傀儡針を皇帝陛下に紹介したが逆鱗に触れ都を追放されたため、それ以降皇帝陛下を恨み皇帝暗殺計画を計画する。
天覧武道大会直前に上位陣潰しをしたり、統一決戦直前にレンカを誘拐させチンミを脅迫するが、タンタンなどによりレンカは救出されてしまい、さらにはシーファンもチンミに負けてしまう。2人の死闘を讃えようと近づいてきた皇帝陛下を殺害しようと試みるもシーファンにより阻止され捕縛される。その後、牢の中で都を追放されたのは、皇帝陛下に正しい針の道に行くようにと温情を与えられたためと知り、かなわないことを悟り自殺した。

ジライ国主軍

ジライ
カナン自治区の現国主。元はカナンの発展助力を名目に宮殿に出入りし鉱山の買い取りや製鉄所の建設を行っていたが、本編2年前にボルやソウビを中心とした私兵団を作り上げて前国主一族を掃討し、新しい国主に収まった。その後は連座制や密告制度などで恐怖政治を行ったが、真の狙いは反抗した者を全て鉱山に連行して労働力として酷使し、大砲などの武器を作り上げ近隣諸国に売り捌いて利益を得る死の商人となることだった。卑劣な極悪人ではあるが、自分の寝室に反逆者が乗り込んできても慌てず逆に威圧したり、最後まで諦めず逃亡しようとするなど、並々ならぬ胆力の持ち主でもある。
最終的には皇帝陛下らの判断に委ねるという政治的配慮により、戦いの末に死亡したボルやソウビとは異なり、生け捕りにされた。
ボル
国主軍を統括する将軍。見ただけで相手の技を習得し、どう鍛えれば自分の望む能力を引き出せるのか自然とわかる天賦の拳才を持つ。必殺技は硬気功で強化した肉体で渾身の突きを放つ「穿孔破」。オウドウと並んでチンミが「雷神」の使用を決意した相手であり、シリーズ屈指の強敵。
元は孤高の武術家として名を馳せたが、あまりの強さに対戦相手も見つからなくなっていたところをジライにスカウトされて彼の将軍となった。以降は戦いの中で倒した敵の“数”で自分の力を計るようになっていたが、心の奥底では対等の敵との死力を尽くした闘いを求めており、自分に匹敵する実力を持つチンミの登場に歓喜する。チンミとの対戦では終始チンミを圧倒し、チンミの使用した通背拳や雷神まで身に付けてしまう凄まじい実力を見せた。雷神の気功強化の点穴でさらなる威力を引き出した穿孔破で城壁を破壊し、落下してきたチンミに止めを刺そうとしたが、チンミが最後の力を振り絞って瓦礫を蹴って加速したことでタイミングを外され、カウンターの体当たりを受けて城外の森に転落する。戦いが終結した後のホウジュン達の捜索により森で瀕死の重傷を負った状態で発見されるが、他者の手にかかることを嫌い自分自身に穿孔破を打ち込んで自害した。なおこれは、ボルの信念に基づく行動というだけではなく、敵対関係にあったホウジュンから「彼女の身内である、前国主一族の敵である自分を討つ機会を奪い取る」という、彼なりの「敵に一矢報いる」というものであった。
チンミに対する執念は並々ならぬものがあり、ジライの取引相手から彼にも内密に誘いの声を掛けられても、それを断ってまで戦いに向かうほどであった。
ソウビ
憲兵隊隊長。剣と紐の先に錘のついた暗器を組み合わせ、さらには地形まで利用したトリッキーな戦法を駆使する。カナンに侵入して以降、幾度と無く自分を出し抜いてみせたチンミを「最高の獲物」として付け狙うようになる。渡り廊下での決闘で敗北して落下しそうになった際に最後の暗器を自分を引き上げるために使うか、一か八かチンミの命を狙うかの選択で後者を選び、最後まで狩人としての矜持を貫いて落下していった。
後に、『鉄拳チンミLegends』の暗殺者編において、彼の出自と思わぬ因縁が判明し、さらにはチンミと戦った時点で既に過去の因縁からジライやボルとの件とは関係なく命が狙われていたといった、数々の裏事情も判明する。

水軍

カイオン
ズイウン提督を補佐する副官の一人。能力的には優秀なのだが、軍への忠誠心や良識が無く、自分が提督になって水軍を最強の軍隊に作り変えるという権力欲に囚われている。ズイウンの後継者に選ばれなかったことでズイウンやチョウリュウを謀殺する計画を立てるが、チンミ達やチョウリュウの活躍により悉く計画を潰される。最後はチョウリュウを道連れにしようとしたところを崩壊する旗艦の木材に直撃される。水軍の2番手として生きるよりはクーデターの首謀者として死ぬことに満足しながら海に沈んでいった。
ゲイビ
カイオンの参謀。参謀になる前は第一海兵部隊の隊長を務めており、「水軍の鯱」の異名で恐れられている。相手の関節を外す攻撃を好む。実力そのものはチンミ達に及ばないものの、通背拳や旋投脚を受けても立ち上がってくる驚異的なタフネスを誇る。タンタンに不意打ちして水牢に入れたことから因縁を持たれてしまい、度々タンタンから怨みの篭った蹴りを喰らわされる。
ツエン
第一海兵部隊の隊長。既に疲労困憊だったとはいえ、チンミ、シーファン、タンタンの3人を同時に相手取って圧倒するほどの実力を持つ。また戦いながら部下に指示を出して自分と連携させる高い指揮力も備えている。最後はチンミの通背拳、シーファンの捻糸棍、タンタンの旋投脚を組み合わせた連携攻撃で倒された。

ゼイガン砦の“十人衆”

ガンテイ
2本の剣が重なって1つになっている特殊な武器「黒翼剪剣」の使い手で、十人衆でも別格の実力者。残忍な性格で興奮すると目が赤く充血する。表向きゼイガンには従順に振舞っているが、裏ではマウロンで禁止されている麻薬売買を行って勢力を強め、いずれ自分が頂点に立つ野心を持つ。侵入者狩りには興味を持っていなかったが、砦の昇降機まで辿り着いたグンテ、ダルト、ペグを同時に相手取って圧勝。その後ミト姫の護衛達の生還を賭けた決闘をチンミと行い、満身創痍のチンミを追い込むも一瞬の隙を突かれて敗北する。ゼイガンに叛意を見抜かれており、そのまま捕縛された。
ハクシン
通背拳の使い手。通背拳を“凶器として使いこなす”レベルまで極めており、チンミと壮絶な通背拳合戦を繰り広げる。師はあのオウドウであり、かつて家族の仇であるマフィアを殺したことで町を追われ、人喰い虎のいる森に逃げ込んだところをオウドウと出会い弟子入りした。チンミに敗北した後は傷付いた身体を引き摺ってチンミとガンテイの決闘を見届ける。自分との戦いでのダメージを残したままガンテイまで倒したチンミの実力に深い敗北感を覚えながらそれを清々しく感じている自分の変化に気付き、マウロンを離れることを決める。
ザコウ
2本のナイフ使い。キョウイ、シンチョウと行動を共にすることが多く、砦内壁の戦いでも二人と共にチンミ、グンテ、ダルトと戦う。足場が崩れた際に一人だけ転落を免れ、後に昇降機に向かうダルト達を不意打ちするがペグのカウンターを受けて倒される。
キョウイ
刀使い。ザコウ達と共に砦内壁でチンミ達と戦うが、折れた木材が腕に刺さった上に足場の崩落にシンチョウと共に巻き込まれる。
シンチョウ
十人衆の中でも一番の巨漢で2本の手斧を同時に振るう。頭に血が上ると敵味方の区別なく大暴れしてしまう悪癖がある。砦内壁で階段の陰に隠れてグンテに不意打ちするがチンミに気付かれ失敗に終わる。最後はキョウイと共に転落する。
チョウカク
ガッシリとした体格のモヒカン男。ボクシングの様な構えで戦い、猛烈な勢いで拳打を連発する「飛岩百拳」が必殺技。チンミの芝居に騙されかけるなど頭の弱そうな一面もあるが、そこからの不意打ちにはきっちり反応してみせた。一度チンミに敗れた後、ガンテイとチンミの決闘に割って入ってチンミにリベンジしようとしたが、楽しみを邪魔されて怒ったガンテイに倒される。
シンデン
片方がロープで相方を吊り下げて振り回し、一気に長距離を移動する大技「振り蜘蛛」の使い手。跳ぶ担当。チンミ達とザコウ達の戦いの隙を突いて「振り蜘蛛」でミト姫を奪還するが、技後のロープが結ばれたままで追いかけられない隙に再度逃げ出されたり、顔面に唐辛子の粉が入った壷をぶちまけられて悶絶したりと不幸が続く(ハイカツによると昔から女運が悪いらしい)。その後砦内部の吹き抜けのある部屋で「振り蜘蛛」でチンミ、グンテを強襲。グンテを吹き抜けに落とそうとするが、チンミに取り付かれて蹴りを喰らい気絶した上にそのままハイカツに武器として使われるなど、最後まで酷い扱いを受けた。
ハイカツ
シンデンの相棒。「振り蜘蛛」の吊る担当。グンテを助けようとしていたチンミに気絶したままのシンデンをぶつけてグンテを転落させる。グンテが転落死したと思って動揺したチンミを仕留めようとするが、怒りの通背拳を喰らって倒される。
サル使い
名称不明。マントヒヒを相棒として連れており、本人もサルのような風貌をしている。十人衆の中では最初にチンミ達と交戦した。部屋から抜け出したミト姫を発見し追跡。彼女を守ろうとしたゴクウをマントヒヒに襲わせる。駆け付けたチンミをマントヒヒと共に追い込むが、チンミとゴクウの連携で動きを止められたところを通背拳でまとめて撃ち抜かれて敗北する。自分達を倒したチンミには一目置いたらしく、ガンテイとの決闘に臨むチンミに死んで欲しいようなそうでもないような・・・・・・と複雑な心境を見せた。
流星錘使い
名称不明。黒い肌とおかっぱ頭が特徴でグンテからは「オカッパ」と呼ばれる。長い紐の両端に錘の付いた武器「流星錘」を使う。ミト姫を保護して脱出口を探すグンテ、ダルトと交戦。変幻自在の攻撃で二人を圧倒するが、剣を入手したダルトが本領を発揮し始めると逆に押され始め、二人の同時キックを喰らって倒される。

暗殺者

トウザ
仕込み杖を使う禿頭の男で、チンミを狙う暗殺者の一人。参拝者を装って不意打ちを仕掛けたり、ヤンを人質に取ろうとしたりと暗殺のためには手段を選ばない。最終的にチンミと戦いたい武芸者達を煽って乱闘を誘発し、その混乱に乗じて背後から襲おうとするがジバンの忠告でそれに気付いたチンミの反撃の蹴りで利き腕を折られ、ダメ押しの通背拳を食らって敗北した。暗殺はあくまで仕事として請け負っただけであり、折れた腕の治療と引き換えにあっさり口利き役を売った。
リゴン
暗殺者と暗殺依頼者との間を仲介する口利き役の男。流れのならず者を装ったジンタン、ビケイの二人に無理やり依頼者の情報を吐かされた挙句、余計な事を言ってボコボコにされたため、二人を大林寺の関係者ではないかと疑う部下に対して「あんな猛獣みたいな連中が大林寺の人間の訳がない」と否定している。
スイセイ
「隠れ里」の暗殺者で「樹」の部隊を率い、都に向かうチンミたち一行を襲撃した。森の中や樹上での戦いに長け、その実力は走る鹿を蹴りの一撃で仕留め、木の上で戦うことに慣れているチンミをも圧倒した。「御館様」に対する忠誠心が高く、彼を軽んじるような発言をする者には怒りをあらわにする。
カナン編で登場したソウビとは因縁があるらしく、自分が殺すはずだった裏切者であるソウビを倒したチンミに憎しみを募らせている。

外伝の敵

ウテン一味
外伝2巻に登場。ウテンを首領とした6人組の盗賊団で、男が出払っている隙を狙ってリュウカク家を襲撃した。ウテンは慎重な性格と上着の裾に暗器を仕込んでおく抜け目のなさからチンミに「強い」と評されるが、結局病み上がりのチンミに部下共々叩きのめされ、「お前のどこが重病人だ…!」とショックを受けていた。
セキハイ
宝石を扱う田舎ヤクザのボス。商品である宝石をコウシュに盗まれ、取り戻そうと躍起になる。コウシュ曰くかなりの悪人のようだが、商売相手のホウトウにペコペコする、泥棒であるコウシュ(実際には身代わりのハクシュ)に盗品を返してくれるように土下座して懇願する、タンタンに組み伏せられて悲鳴を上げるなど、情けない面が目立つ。
ホウトウ
セキハイの商売相手。色男だが残忍な性格で、セキハイ一家からは恐れられている。蹴り技を得意としかなり腕が立ち、両腕を縛られたタンタンを一度は倒すが、これはあくまで作戦であり、後に同じ条件で再戦した際には文字通り一蹴された。

  1. ^ 海外版の出版の際に、飲酒や喫煙シーンなどは修正が必要になることも一因であると思われる。
  2. ^ 朝日放送では自社制作・関西ローカルのドラマ『部長刑事』を放送した関係で夕方枠での先行スポンサードネットとなった。また、山形県では当時テレビ朝日系列局だった山形放送日本テレビ系列とのクロスネット局)ではなく、フジテレビ系列局だった山形テレビ(放送終了後の1993年にテレビ朝日系列にネットチェンジ)にて遅れネットで放送された。






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