鉄拳チンミ 武術・技

鉄拳チンミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 16:09 UTC 版)

武術・技

大林寺拳法

大陸一と言われる、歴史と伝統ある武術「大林寺拳法」を伝えている流派が大林寺である。大陸各地に同門の寺があり、各師範が武術指導を行っている。奇を衒わないオーソドックスなスタイルの武術であるが、個々の門下生により、個性的な武術の精進がされている。

気功法(きこうほう)
体内の〝気〟を充実させ瞬間的に放出し相手に打撃を与える技。人間は誰でも〝気〟をもっておりその〝気〟を何倍、何十倍の力にする中国拳法の奥義の一つ。
〝気〟を練ることにより精神や肉体が引き締まり打撃の威力が上がる。またこの状態の時の肉体は、振りかぶった角材を真っ二つに折ることができる。
使い手により威力は異なり数人を一度に吹き飛ばしたり、猛獣を〝気〟だけで服従させたりすることができる。また髪の毛やのしなやかのものに〝気〟を送り込み硬直させることができる。
主な使い手はチンミ、リュウカイ、ヨーセン道士、オウドウ。
通背拳(つうはいけん)
格闘技漫画特集」等では必ず紹介される鉄拳チンミを代表する技の一つ。
強烈な震脚と気功の力を使い、掌底打を打ち込む瞬間に自分の体重を何倍にもすることにより威力を倍増させる技。その威力は分厚い甕を粉々にしたり、数人の人間を吹き飛ばすほどである。また壁など障害物の向こう側に気功の衝撃波を送り、敵を倒すこともできるなど近距離、遠距離を問わない汎用性のある技。この技には直接相手の身体に掌打を打ち込む近距離型と、壁や頑丈な鎧の向こうに気功を撃ち抜く遠距離型の2種類の使い分けが存在し、チンミは主に近距離型をここ一番の必殺技として使用している。ザコ敵を一掃する際や、ピンチを切り抜ける時にも使われることがある。
弱点としては、連発すると体力を消費することにあり、ザコを相手にする際には一指拳などで対処している。またチンミ自身が小柄である事に加え、全力の踏み込みと同時に生み出される力を叩き込むという技の特性上、超至近距離限定の技となってしまい、通背拳以外に勝機がないような戦闘の場合は猛攻を掻い潜りながら敵の懐に飛び込む必要がある。また足に怪我を負っていたり、空中戦のようになんらかの要因で全力で踏み込みが出来ない状況でも使用は出来ない(ゲンマ戦では落馬しながら使用しているが、この時はチンミの位置がゲンマより上であった事と落下による勢いを利用する事でカバーしている)。
鉄巨人編で登場し、チンミに衝撃波による鉄巨人攻略を指南した老武道家レイメンの「衝撃波」も大きな体重移動こそないものの、原理は遠距離型の通背拳に近い技である。ヨーセン道士は残り短い余命の中でチンミに基本となる直接掌打を叩き込む近距離型のみを教えているが、本来はこの使い分けを伝授するつもりだったと思われる。(ヨーセン道士もこちらの使い方で壁の向こうの敵を倒してる場面がある)。主な使い手はチンミ、ヨーセン道士、オウドウ、ハクシン。
連続通背拳(ダブルつうはいけん)
天覧武道会決勝、シーファン戦クライマックスでの極限の攻防の中で半ば偶発的に発生した技。シーファンの捻糸棍を気功を練った遠距離型の通背拳で迎え撃ち、捻糸棍で押し込まれる勢いをそのまま反対方向への回転力と踏み込みの力に変換し、棍を突き切って無防備になった身体へ近距離型の掌打を叩き込む。元々一撃必殺の威力を持つ通背拳だが、更に捻糸棍の威力までも上乗せさせる為、その威力は絶大なモノとなる。
雷神(らいじん)
大林寺拳法において、秘伝中の秘伝とされている殺人技。自分の経穴を突き気を高め、まず相手の天(額)、地(みぞおち)を突き、つづいて人(のど)を打ち抜くことで完成する。雷神を受けた相手は、必ず死亡すると言われている。大林寺拳法の奥義として師範のみ伝承されていたが、体得できたのはほとんどいなかった。ヨーセン道士が実戦で使用した際、その威力が予想を超えるほど凄まじかったため危険性が認識され、先代の大僧正により封印された。
主な使い手はチンミ、ヨーセン道士。
一指拳(いっしけん)
ルウが編み出しチンミに伝授した敵の勢いを利用した拳法。攻撃している部分の力が〝陽〟であり、反対に攻撃を支えている力が〝陰〟である。相手の力が大きいほど体の反対側のひねりも強くなりここを突くことにより相手の〝陰〟の力を利用できる。相手が攻撃する前に出方を察知し〝陽〟、〝陰〟を見極める必要がある。相手に傷を与えずに倒したい場合や体力温存したい場合、ザコ戦でチンミが使う技。体力の消耗は少ないが、決まれば巨熊すら屠るほどの威力を発揮する。
三壊拳(さんかいけん)
ジン・タンが使う技。両手、片足でのど、みぞおち、金的へ同時に攻撃する。
呼力流弾拳(こりきりゅうだんけん)
テンドウ禅師が使う技。相手の力を利用し投げ飛ばす。相手の力やスピードがあるほど威力が高くなる。
捻糸棍(ねんしこん)
シーファンが編み出した棍に強烈な回転を与えての突き。その威力はかすっただけでも肉がえぐれ、直撃すれば岩を砕くほどである

その他

岩砕弾頭(がんさいだんどう)
頭岩兄弟が使う技。2人が肩を組み突進する。その威力は岩を砕くほどである。
鉄斬拳(てつざんけん)
チンミと老師が大林寺に向かう旅の途中で用心棒として雇われた際、戦うことになった野盗の一人が使う幻の拳法。手刀の威力は鉄さえも一刀両断するほどである。
烈指拳(れっしけん)
ヤンが借金をしている高利貸しの用心棒が使う拳法。裏ツボを突き、体をしびれさせたり激痛を走らせたりするなど様々な作用をおよぼす。両手で連続攻撃する烈指双破拳(れっしそうはけん)もある。
毒手拳(どくしゅけん)
ウォンの使う拳法。毒虫や植物の毒を砂に配合しそれを突く。毒を中和してはまた突く。この繰り返しにより手は毒手になるという闇の拳法。普段は包帯を巻いているが、この状態でかすっただけでもめまいやしびれがおきる。包帯をはずし直撃を受ければ一撃で死亡する。
硬射気道拳(こうしゃきどうけん)
ザンギの使う気功を体の内側に打ち込む拳法。打ち込まれた気功は体内で反射し内臓器官を破壊する。両手で挟み込むように打ち込むことにより気功の共鳴が大きくなり破壊力が上がる。作中ではスイカに放ち、中身がグチャグチャになった。
旋風拳(せんぷうけん)
シオンが使う拳法。体を高速に回転させ、これによって生まれる遠心力で威力を倍増し攻撃する攻守とも完璧な拳法。頭上が弱点である。
鋭裂拳(えいれつけん)
ローエンが使う拳法。糸を巻きつけ素早く引くことにより裂傷をおわせる。達人になれば腱や骨を切断することも可能である。糸を使うため攻撃は素早く、見切るのは困難だが糸を巻きつけるという技の性質上、相手に対し側面に立たなければならない。真正面にいる敵に対しては糸を針のように突き刺すことも可能である。
鉄掌拳(てっしょうけん)
大道芸をしている兄ソウシンと弟サイの兄弟が使う、豪快な拳法。15枚のレンガを粉々に叩き割る、すさまじい威力を誇る。ソウシンが編み出しサイに教えた。ソウシンは空中でも打つことができる。
死丁鎌(しちょうがま)
ヒゾウ兄弟が使う殺人拳。2人が両手にを持ち、2人で連続攻撃したり、一方が敵の攻撃を受け止めている間にもう一方が攻撃する連携技。
死丁鎌卍斬り (しちょうがままんじぎり)
2人が敵を挟むように前後に立ち、一方は上下、もう一方は左右から同時に斬る。前後から上下左右の同時攻撃のため逃げ場はない。
獄鎖拳(ごくさけん)
ゴズイが獄中で編み出した鎖を使う拳法。鎖で相手の武器を受け止めたり、巻きつけてしめあげたりして攻撃する。また先端には分銅がついており、それを投げつけたりするなど自由自在である。
半月拳(はんげつけん)
テンシュウが使う暗殺拳。半月の形をした半月刀を両手に持ち攻撃する。また片方の半月刀を投げ、相手の後方でブーメランのように反転させ後ろからも攻撃できる。チンミは後ろから戻ってくる半月刀に蹴りを入れ、加速させてテンシュウに打ち返した。
旋刀拳(せんとうけん)
スイシュウが使う暗殺拳。両刃の刀が2本あり、握りについている指輪に指をいれ高速で回転させ攻撃する。高速で回転している刃に触れるものはスッパリ切ってしまうほどであり防御は完璧である。また回転している刀の間からもう1つの刀を突き刺して攻撃することもできる。
龍爪拳(りゅうそうけん)
チシュウが使う暗殺拳。手形の鉄製武器を腕と紐で連結させ、鋭い爪を相手に突き刺し紐を引くことにより爪が閉じ、傷をえぐる。普段は袖の中に隠されており、初見では腕が伸びたと錯覚する。弱点はつかむ瞬間に爪が開ききった瞬間であり、チンミはこのときに攻撃し破壊した。
ガマ拳法
ビケイが編み出した拳法。ガマガエルのように四つん這いの低い姿勢でかまえ、独楽のように2本の腕を支点にしての回し蹴りで攻撃する。足は木や岩を蹴り続けていたため硬く変化し、素足で刃物のように腱を切ることが可能なほどである。また支点となる腕や体も並みの攻撃では、ひるみもしないほどに鍛えられており、チンミは弱い手の甲を攻撃することにより破った。
弧杖拳(こじょうけん)
ギオウが使う拳法。ギオウは片脚が義足であり杖をついていてこの杖と義足で攻撃する。主に杖で殴ったり、杖を支点にして体を回転させ蹴りを入れる。
斬伐拳(ざんばつけん)
ガゼルが使う拳法。両腰に装備されている拐(かい)で攻撃する。普通の拐とは違い、金属製で先が両刃になっている。その切れ味は人間の首や腕を簡単に切断するほどである。
波しょう拳(はしょうけん)
ゲンバ、ゲンヨウ、ゲンケイが使う拳法。船の甲板に座り込み、船の揺れを利用し転がりながら相手に接近し蹴り技や寝技、関節技にもちこむ。揺れる船の上では足場が安定しないためバランスが崩れスキができるが、床に座ることにより安定が得られる。また船の揺れを利用するため、揺れれば揺れるほど力を発揮する。
竜輪(りゅうりん)
ゲンヨウが使用した波しょう拳の秘技。相手の背後から両手両足をつかみ、相手と一緒に回転し壁などに激突させる。
閃竜(せんりゅう)
ゲンバとゲンヨウが使用した波しょう拳の秘技。2人が両手をつかみ、片方が相方を振り回しもう片方が攻撃する。その威力は回転の遠心力が加わり2倍、蹴りも2人分のひねりが加わり2倍になり、合わせて4倍の威力になる。振り回している人間のひねり方しだいで回転している人間は上下や横など自由自在に蹴り分けることができる。また攻撃する際は立っているため揺れる船上では足場が安定しないが、振り回す人間と攻撃する人間が入れ替わり体勢を立て直すことができる。
南斗円脚拳(なんとえんきゃくけん)
タンタンが使う拳法。足技が中心であり、とび蹴りやかかと落しなど変幻自在に攻撃する。
南斗夾撃踵(なんときょうげきしょう)
南斗円脚拳の技の1つ。両方の踵で相手の首を同時に蹴る。一撃で相手を倒すことが可能であり、常人なら頚骨が折れるかもしれない威力である。
天砲脚(てんほうきゃく)
南斗円脚拳の技の1つ。相手を空中に跳ね上げ背中から落ちるようにコントロールし落下してきた相手を再び空中に蹴り上げる。相手の体重と落下する勢いが加わっている分蹴り上げの威力が倍増する。また相手は空中で体勢を立て直すのが難しく、一度技に入ってしまうと逃げるのが難しい。
旋投脚(せんとうきゃく)
南斗円脚拳の技の1つ。天覧武道大会後に新たに編み出された技で、「足だけの投げ技」と言う通り両足で相手の服や髪などを掴み、そのまま空中で回転して投げ飛ばす荒技。強敵相手の決め技として使用するほか、ザコ相手の戦いでは集団に向かって投げつけることで一網打尽にする使い方も。
護手双鉤(ごしゅそうこう)
シバが使う犯罪者を捕らえる捕縛術の一種。先が状になっている剣を両手に持ち、鉤で相手の体や武器に引っ掛けて動きを封じる。また2本の護手双鉤を鉤で引っ掛けて1本にして攻撃することも可能。また握りの部分には三日月の形をした刃(月牙)がついており手元を守りつつ全身の防御に対処できる。

  1. ^ 海外版の出版の際に、飲酒や喫煙シーンなどは修正が必要になることも一因であると思われる。
  2. ^ 朝日放送では自社制作・関西ローカルのドラマ『部長刑事』を放送した関係で夕方枠での先行スポンサードネットとなった。また、山形県では当時テレビ朝日系列局だった山形放送日本テレビ系列とのクロスネット局)ではなく、フジテレビ系列局だった山形テレビ(放送終了後の1993年にテレビ朝日系列にネットチェンジ)にて遅れネットで放送された。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鉄拳チンミ」の関連用語

鉄拳チンミのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鉄拳チンミのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの鉄拳チンミ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS