覚王山日泰寺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/25 00:36 UTC 版)
起源と歴史
- 1898年(明治31年) - 仏教開祖釈迦(ゴータマ・シッダルータ)の遺骨、真身舎利が発見される。インドのピプラーワー村(仏陀の生まれたカピラヴァストゥの跡という説がある)において、イギリス人ウイリアム・C・ペッペによって水晶製の舎利容器が発掘され、古代文字の解読の結果判明。
- 1899年(明治32年) - 舎利が、英国からシャム国(現在のタイ王国)へ譲渡される。
- 1900年(明治33年) - 舎利が、シャム国国王ラマ五世(ラーマ5世)から日本国民へ贈られた。
- 1904年(明治37年) - 舎利と黄金の釈迦像を奉安するため、覚王山日暹寺(にっせんじ)として創建[新聞 1]。
- 1914年(大正3年) - 伽藍を整備。
- 1949年(昭和24年) - シャム国のタイ王国への改名に合わせて日泰寺に改名。
境内
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文化財指定されている一部の建物を除き、本堂・普門閣・山門などほとんどの建物が鉄筋コンクリート造りである。境内の広さは、創建当時は約10万坪であったが、現在は約4万坪になっている。
本堂
1984年(昭和59年)に落成。魚津常義設計、竹中工務店施工。内部中央には1900年(明治33年)に真舎利と共にタイ政府より贈られた釈迦金銅仏が本尊として安置されている。本尊両脇に飾られた絵画は高山辰雄の作品。
普門閣
本堂西側にある巨大な祭事場(多目的会館)。
五重塔
1997年(平成9年)建立 [新聞 3]。高さ30メートル。瑠璃光寺(山口県)をモデルに製作された [新聞 3]。
山門
1986年(昭和61年)建立。左右に円鍔勝三作の阿難・迦葉像が納められている。
鳳凰台
大書院。名古屋市指定文化財[WEB 4]。非公開。
八相苑
鳳凰台の北側。下記の草結庵の移築に伴って造庭された近代的な枯池式日本庭園。非公開。
草結庵
名古屋市中区の長栄寺から昭和37年に移築された茶室。江戸中期の表千家の茶人、高田太郎庵好みと伝えられている。三畳台目、相伴席付の席で、構成は藪内家の燕庵とほぼ同一である。愛知県指定文化財[WEB 5]。非公開。
同夢軒
上記の草結庵の移築の際、草結庵の副席として建てられた茶室。五畳台目。非公開。
僧堂
現在、曹洞宗の専門修行道場となっている。
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奉安塔
真舎利を安置するため、1918年(大正7年)に建てられた。伊東忠太によりガンダーラ様式を模して設計された。東側には広大な墓地がある。愛知県指定文化財[WEB 6]。真舎利は塔の中に、別の小さい塔に格納して塗りこめられている。塔に真舎利を出し入れするための扉などは当初から存在せず、奉安塔の設計図も消失してしまっているため、真舎利が塔のどの位置に格納されているのかさえ不明である。よって取り出す場合には塔自体を破壊するしかない[WEB 7]。
日清戦争戦没記念碑
主な行事
- 毎月21日 - 縁日[WEB 12]
- 1月1日から3日 - 元旦祈祷[WEB 12]
- 一般参拝客の参加はできない[WEB 12]。
- 3月15日 - 涅槃会[WEB 12]
- 一般参拝客の参加はできない[WEB 12]。
- 3月下旬 - 春季彼岸会[WEB 12]
- 4月8日 - 灌仏会[WEB 12](花祭り[WEB 13])
- 6月15日 - 奉安記念法要[WEB 13][WEB 12]
- 一般参拝客の参加はできない[WEB 12]。
- 8月13日から15日 - 盂蘭盆会[WEB 12]
- 8月24日 - 地蔵盆会[WEB 12]
- 9月下旬 - 秋季彼岸会[WEB 12]
- 10月23日 - チュラロンコン大王法要[WEB 12]
- 11月15日 - 奉遷記念法要[WEB 13][WEB 12]
- 一般参拝客の参加はできない[WEB 12]。
- 12月8日 - 成道会[WEB 13][WEB 12]
- 12月31日 - 年末祈祷[WEB 12]
- 一般参拝客の参加はできない[WEB 12]。
WEB
- ^ “日泰寺”. 日タイ修好120周年. 外務省. 2022年12月17日閲覧。
- ^ a b 佐々木閑 (2021年12月). “仏教再発見の旅 121–129” (日本語). 佐々木閑の仏教講義 4 2022年12月17日閲覧。
- ^ 鵜飼秀徳「国内で唯一、「お釈迦様の真骨」がある場所とは」『Yahoo!ニュース』、2021年4月21日。2022年12月17日閲覧。
- ^ “市指定文化財”. 愛知県 (2012年10月19日). 2013年5月23日閲覧。
- ^ “草結庵”. 愛知県. 2013年5月23日閲覧。
- ^ “日泰寺奉安塔”. 愛知県. 2013年5月23日閲覧。
- ^ “日泰寺仏舎利奉安塔”. 名古屋市立城山中学校. 2019年12月24日閲覧。
- ^ “日泰寺奉安塔礼拝殿”. 国指定文化財等データベース(文化庁). 2017年2月4日閲覧。
- ^ “日泰寺奉安塔通天門”. 国指定文化財等データベース(文化庁). 2017年2月4日閲覧。
- ^ “日泰寺奉安塔土塀”. 国指定文化財等データベース(文化庁). 2017年2月4日閲覧。
- ^ “日泰寺奉安塔礼拝殿・通天門・土塀”. 愛知県. 2013年5月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t “行事”. 日泰寺. 2021年6月27日閲覧。
- ^ a b c d “知ってる?タイと日本 日泰寺”. 外務省. 2021年6月27日閲覧。
新聞
書籍
- ^ トヨタ自動車工業株式会社社史編集委員会 2009, p. 349.
- ^ トヨタ自動車工業株式会社社史編集委員会 2009, p. 350.
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