薩摩金山蔵 薩摩金山蔵の概要

薩摩金山蔵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/30 06:26 UTC 版)

薩摩金山蔵株式会社
SATSUMA-KINZANGURA
薩摩金山蔵入口付近
種類 株式会社
略称 薩摩金山蔵
本社所在地 日本
896-0053
鹿児島県いちき串木野市野下13665
設立 2005年4月23日
業種 食料品
法人番号 2340001008980
事業内容 酒類の製造、テーマパーク「薩摩金山蔵」の運営
代表者 濵田雄一郎(代表取締役)
主要株主 濵田酒造株式会社
外部リンク http://www.hamadasyuzou.co.jp/kinzan/
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概要

いちき串木野市に本社を置く焼酎メーカー・濵田酒造が運営する[1]。2003年9月に閉園した「ゴールドパーク串木野」の跡地を、市の要請を受け濵田酒造が『薩摩金山蔵』として2005年4月23日に再オープンさせた[1]。テーマを『薩摩』にしぼり込み、江戸末期から薩摩の財政を支え、明治期に日本の礎を陰で支えて来た金山と、500年の歴史を持つ焼酎を語ることで薩摩を語る場として整備された。ゴールドパーク串木野の施設は開園当時流行していたポストモダンだったが、薩摩金山蔵は和のデザインで処理されている。2005-2010年でのべ100万人が訪問した[2]

観光坑道と坑内醸造所

串木野鉱山の西山坑が観光用坑道として見学できる。『ゴールドパーク串木野』で使用された観光坑道用のトロッコ列車(全長700m)は、プラットホームなどのデザインを一部変更して、そのまま利用されている。坑道の一部は焼酎の長期熟成貯蔵庫に転用され[2]、1000L入りの容器に原酒が数多く収納されている。『ゴールドパーク串木野』時代から実施されていた、一般顧客から少量でメッセージ付きの焼酎を預かるサービス「お預かり焼酎」も継続されている[1][2]。坑道の一部には醸造設備も設置され[2]、伝統的な甕[かめ]仕込みの様子や焼酎の製造に関する展示も数多く設置されている[1][2]。一方で採鉱や運搬に関する展示は削減された。旧タイマイト庫や巻き上げ機、鉱石運搬列車などの展示は残るが、坑夫(人形)を使用した作業風景の再現については大幅に整理され、大きなイメージ転換が成されている。観光坑道は16層あった構造のうちの2層目に位置する。1層目から鉱石を滑り落とす斜坑が見学コースの一部に残されている。3層目以下は水没している。坑道の醸造所では、米麹に水と酵母を加え、発酵後にサツマイモを投入する通常の二次仕込み法ではなく[3]、同時に仕込む江戸期の「どんぶり仕込み」を採用している[3]。蒸留装置も江戸以前に使われていたカブト釜式蒸留器を新しく復元して採用した[3]。杜氏は2005年に3名の女性を新規に採用して[3]、女性の感性を生かした古式焼酎作りに挑戦した[3]


  1. ^ a b c d e 金山の旧坑道、焼酎蔵に変身 鹿児島県串木野市 さつまいも さつま芋 2005.06.20 熊本日日新聞社 朝刊 九州 (全450字) 
  2. ^ a b c d e ちょっと遠くへ=薩摩金山蔵(鹿児島県いちき串木野市) トロッコで坑道の焼酎蔵へ 2010.06.26 熊本日日新聞社 夕刊 レジ (全1,213字)
  3. ^ a b c d e ふるさと新聞 南日本新聞 女性杜氏が古式焼酎作り 2005.07.12 中日新聞 夕刊 9頁 特集2面 (全385字)
  4. ^ a b c d e 酒蔵紀行(15)薩摩金山蔵-清酒造り焼酎に生かす 2014.01.22 日刊工業新聞 29頁 (全600字)
  5. ^ 薩摩金山蔵/鹿児島県内で40年ぶりの清酒 2012.04.03 日刊工業新聞 12頁 (全215字) 


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