笠森寺 概要

笠森寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 14:25 UTC 版)

概要

寺伝によれば784年延暦3年)に最澄(伝教大師)がの霊木で十一面観音菩薩を刻み安置し開基されたとされる古刹で、古来より巡礼霊場として知られており、十一面観音像が本尊であることから「笠森観音」と通称される。

大岩の上にそびえる観音堂は、61本の柱で支えられた四方懸造と呼ばれる構造で、日本で唯一の特異な建築様式であり重要文化財である。1028年長元元年)に後一条天皇勅願で建立されたと伝えられているがその後焼失し、現在の建物は解体修理の際発見された墨書銘から1579年天正7年)から1597年慶長2年)の間の再建とされている。観音堂の 75段の階段を上がった回廊からは、四季それぞれに美しい房総の山々が眼下に眺められ、その景観は一見に価する。他にも重要文化財の鋳銅唐草文釣燈籠など多くの文化財も残されている。

また、笠森寺周辺の森林は、延暦年間の笠森寺草創当時より禁伐林として保護されてきたと伝えられる暖帯林の残存林であり「笠森寺自然林」として国の天然記念物に指定されている。高木層スダジイを主体とし、多くのシダ類なども見られ、自然が保たれていることからニホンイタチニホンアナグマニホンリスなどの獣類、フクロウコノハズクアカゲラハイタカなどの鳥類ヒメハルゼミなどの昆虫も生息し、関東地方の残存林として特徴的である。

二天門(2019年9月)
観音堂の回廊への階段(2019年9月)
観音堂の回廊(2019年9月)



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