石灰岩 工鉱業的使用(石灰石)

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 自然科学 > 鉱物 > 石灰岩 > 石灰岩の解説 > 工鉱業的使用(石灰石) 

石灰岩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/19 03:55 UTC 版)

工鉱業的使用(石灰石)

金生山の石灰岩露天掘り鉱山(岐阜県大垣市

石灰岩は工業用に大量に採掘・使用されている。鉱石名は石灰石

セメント
セメントは石灰岩から作られる。大きな山が順次削られて近くの工場に運ばれ、セメントに加工されている。
製鉄所
銑鉄を作る高炉に鉄鉱石コークスと一緒に石灰岩を入れる。これは鉄鉱石中に含まれる雑多な岩石類などの不純物を、石灰岩が熱分解して生じる塩基性の生石灰(酸化カルシウム)と反応させ、溶融状態で高炉の外に取り出しやすくするためである。
消石灰(水酸化カルシウム)、漆喰の原料
石灰岩を高温で焼くと、生石灰が得られ、生石灰に水を加えると消石灰が得られる。
土壌改良材
炭酸カルシウムは弱アルカリ性であり、酸成分を中和する作用を有する。そこで化学肥料や有機物の分解で酸性に片寄った土壌を中和させるために石灰岩の粉末が使われる。更に即効性を求める場合には、石灰岩の誘導体で水に溶かせば強いアルカリ性となる消石灰や生石灰を使用する。

その他、ガラスの原料や白色の顔料の素材としても使われている。

日本には採掘しやすい場所に高品位の石灰岩が大量に存在する。石灰岩は数少ない国内で自給可能な鉱物資源である。しかし大規模な採掘により自然の地形が大きく改変され続けている。例えば右の伊吹山の写真では向かって左側の稜線が採掘によって幾何学的な直線状になっているのが分かる。

ギャラリー

ここには石灰岩でできた山や、石灰岩起源の特徴的な景色を掲載した。


  1. ^ 文部省学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、126頁。ISBN 4-8181-8401-2http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi 
  2. ^ 地球大紀行2;日本放送出版協会, 1987
  3. ^ a b 角田清美. “古代から中世前期における石灰と漆喰の利用”. 専修人文論集88巻(内藤雅雄教授退職記念号) 49-76頁. 専修大学学会. 2022年12月4日閲覧。


「石灰岩」の続きの解説一覧




石灰岩と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「石灰岩」の関連用語

石灰岩のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



石灰岩のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの石灰岩 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS