相鉄8000系電車
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改造工事など
同時期に製造され、同等の設備を持つ9000系と共通する点も多い。多数の改造が実施されており、他の改造と同時に施工したものもある。
塗装変更(新塗装化)
2007年から2014年にかけて、相鉄グループの新CI導入にあわせてグループカラーへの変更が実施された[8]。
白色をベースに、相鉄ブルーと相鉄オレンジのラインを配したデザインで[8]、塗り分けは10000系を基本としている[8]。これにより本系列の特徴であった左右非対称のデザインは目立たないものとなった。本系列では側引戸がステンレス無地となっている。車両番号表記は9000系9701×10以降と同様にステッカー式となった。編成ごとの施工日は以下の通り[9][10][11][12][13][14]。
- 8703×10:2007年10月15日
- 8710×10:2008年6月18日
- 8701×10:2008年8月25日
- 8711×10:2008年11月11日
- 8708×10:2009年2月6日
- 8704×10:2012年1月20日
- 8705×10:2012年3月26日
- 8702×10:2012年10月24日
- 8706×10:2013年1月10日
- 8709×10:2013年3月19日
- 8713×10:2013年6月6日
- 8712×10:2014年12月19日
バリアフリー化対応
8709×10までの編成を対象に、2008年から2012年にかけて実施された。編成ごとの施工日は以下の通り[9][10][15][16][11][12]。
- 8702×10:2008年2月7日[注 6]
- 8701×10:2008年3月19日[注 6]
- 8703×10:2009年1月15日 - この編成より座席バケット化
- 8704×10:2009年3月12日 - この編成より袖仕切り大型化
- 8705×10:2009年11月16日[注 7]
- 8706×10:2009年12月14日[注 7]
- 8708×10:2011年3月18日[注 7]
- 8709×10:2011年8月1日[注 8]・11月14日[注 9]・2012年3月19日[注 10]
主な内容は以下の通り。
- 車外表示器フルカラーLED化[9](幕式の8708×10までが対象)
- JR型保安装置の設置[9]
- ドアチャイム設置[9]
- 両先頭車への車椅子スペース設置[9](未設置の8706×10までが対象)
- 車内案内表示器を鴨居部取付タイプへ変更[注 11]
- 非常通報装置を対話式へ変更[9]
- ドアエンジン改良[注 12]
- 7人掛け座席への4+3分割スタンションポール設置[10]
- 座席のバケットシート化(8703×10から)[10]
- モケットは10000系に準じたものとされ、一般部は紫色系、優先席部は青色系でどちらも模様が入る。
- 袖仕切り大型化[10](8704×10から)
- 優先席部の袖仕切りとスタンションポールの色分け・優先席への2+1分割スタンションポール設置(8705×10から)
- 袖仕切りはクリーム色、スタンションポールは座席端のものも含めて黄色で凹凸の入ったものとなっている。
-
更新車の車内全景
(ロングシート車) -
更新車の車内全景
(セミクロスシート車) -
優先席と車椅子スペース
-
更新時に鴨居部へ設置された車内案内表示器
JR型保安装置設置
神奈川東部方面線計画の進捗に伴い、2008年にJR型列車無線、ATS-PとEB装置の設置が行われた。また同時に簡易モニタ装置の取付準備も行われている。
- 運転台に設置されている機械では、運転者に各種情報を知らせるモニタ装置を交換した。ディスプレイはフルカラータッチパネルとされている、またモニター装置交換と同期に運転支援のための仕業カード対応型となっている[注 13]。
- 8709×10までの各編成は前述のバリアフリー対応工事と同時に実施している。
-
更新後の運転台 (クハ8511)
機器更新
2016年から2019年にかけて、SIV編成を対象[17]に重要機器の更新工事が実施された。
主制御器は日立製のIGBT-VVVF(VFI-HR2820T[18][注 14])へ、SIVを東洋電機製SVH260-4076A[19]へそれぞれ改装した。編成ごとの施工日は以下の通り[20][18][21][22][23]。
- 8710×10:2016年2月12日
- 8708×10:2016年4月28日
- 8709×10:2017年3月22日
- 8711×10:2018年2月27日
- 8712×10:2018年6月1日
- 8713×10:2019年4月2日
その他の改造など
車体・機器類
- 車両間転落防止装置(転落防止幌)の取付
- パンタグラフの変更(随時実施)
- 2007年3月ごろから他系列と同様にパンタグラフのホーン部分に黄色系の蛍光色が配されている。
- 2018年8月の8709×10をもってシングルアーム化が完了した。
- ロゴマーク貼り付け
- 2006年夏に相鉄グループの新ロゴマーク制定により、同年秋からステッカーが車体前面・側面に貼り付けられている。
- 弱冷房車のシールが新しいものに変更され新たにその号車の扉横にも貼られた。
- 冷房装置の改装
- 側引戸(側扉)交換(2011年 - 2013年)
- 前照灯LED化(2015年 - 2016年)
- シールドビームの本体部分のみを交換。コイト電工製の二灯式で、黒色のエクステンションを介して取り付けられる。
- 種別・行先表示の内容
- TASC設置
車内設備
- 優先席(旧・シルバーシート)のモケットを灰色から青色へ変更(2002年頃)。
- 女性専用車の設定・変更
- 2005年5月19日から4号車に導入。各部にステッカーが追加された。
- 2019年12月2日から海老名方先頭車(本系列では10号車)に変更。あわせてステッカーも変更された。
- 弱冷房車のシールが新しいものに変更。
- ベビーカースペースの設定(2015年2月下旬より)。
- ドアステッカーが既存の物から相鉄のマスコットキャラ「そうにゃん」が描かれた物に変更(2015年2月下旬より)。
- 2015年10月に優先席のルール変更によるシール変更。
- つり革の変更・増設
- 当初未設置だったクロスシート部への設置
- 優先席部のみ黄色いものへ交換
- 丸形から三角形のものへ交換
- 7人掛け座席への4+3分割スタンションポール設置
- 8703×10 - 8709×10の各編成は前述のバリアフリー対応工事で実施しているが、その他の編成にも設置が行われた。
- クロスシートの表地変更
- 車内案内表示の内容変更
- 駅ナンバリング導入により、2014年4月27日からナンバリング表示が開始された。駅名の後ろに「SO-○○」が付け加えられている。終点到着時の駅名表示(例:横浜/YOKOHAMA)ではナンバリング表示がない。
- 室内灯LED化(2015 - 2016年)
- フリーWi-Fi設置(2016年より)。
- 廃車による座席の交換(2021年)
- バケットタイプの座席を装備する前期車の廃車のため、旧型の座席を装備する後期車との間で座席のトレードが行わた。各編成の施工時期は以下の通り。
- 2021年1月:8710×10⇔8704×10 (運用終了後)
- 2021年2月:8711×10⇔8703×10 (運用終了後)
- 2021年10月:8712×10⇔8705×10 (運用終了後)
- 2021年11月:8713×10 (当時検査入場中) ⇔8706×10
- 基本的に前期車の運用終了後、二度に分けてに実施していた[注 18]が、8706×10のみは運用中に一括で実施され、唯一旧型座席に戻された状態で営業運転に就いている。
- またこのうち、8710×10・8712×10・8713×10の3編成では、座席端部の背ずりと座面の隙間を埋める四角形の部分のみ、従来のモケットが維持されていた。これは袖仕切りが板状化された車両では当該部材が存在しないためである。なお、8712×10・8713×10は2022年3月中旬、8710×10は同時期の検査時(4月出場)に当該箇所も新モケットに変更されている。
- バケットタイプの座席を装備する前期車の廃車のため、旧型の座席を装備する後期車との間で座席のトレードが行わた。各編成の施工時期は以下の通り。
注釈
- ^ 導入当時はバブル景気崩壊直後であるが、増え続ける乗客数やいずみ野線のいずみ中央駅までの延伸に伴う沿線の住宅地の開発などでさらに乗客の増加が見込めたことによる。
- ^ 尾灯の隣には急行灯が設置されているが2000年代初頭より使用しなくなった。
- ^ 1つのインバータで8基=2両分の電動機を制御する。
- ^ 磁気飽和形検知器付き半連続高周波移動回路式デジタルATS - 車両技術194号より
- ^ 大地帰路方式一複信式誘導無線 - 鉄道ピクトリアル 672号「保安設備について」(p.41 - p.43)より
- ^ a b 「大手私鉄車両ファイル」にはスタンションポール設置について記載なし
- ^ a b c 「大手私鉄車両ファイル」には優先席部のスタンションポール設置について記載なし
- ^ JR型保安装置・7人掛け部スタンションポール設置・鴨居部案内表示器準備
- ^ 座席バケット化・ドアチャイム設置・案内表示器変更
- ^ 袖仕切り・優先席部スタンションポール設置/扉交換・新塗装化と同時
- ^ 妻部に表示機器を持つ初期編成のみ施工。劣化が激しいものについては更新前にすでに撤去され、化粧板でふさがれていたものもあったが、更新の際に化粧板のビスの交換が行われ、見栄えが改善されている。
- ^ 従来よりも静かになり、8711×10 - 8713×10に近いものとなった。
- ^ 10000系のTIMS(Train Information Management System)などとは別物であり、表示は東武50000系列使用されている日立製作所製のATIに近い。
- ^ 『鉄道ファン』2016年8月号の「大手私鉄車両ファイル」(8710×10の分のみ記載)では、VVVFの形式についてVFI-HR2820Qとされているが、誤植と思われる。
- ^ 東京メトロ10000系などに近いものとなった。
- ^ 当初は1月上旬までの予定であったが延長された。
- ^ 2014年度は当初8編成のLED化が予定されていた。
- ^ このため、8710×10と8711×10は5~10号車のみ未交換という状態、また8712×10はセミクロスシート車のみ未交換という状態がごく短期間見られた。
- ^ 床材・化粧板・照明器具・自動窓ボタンの交換、クロスシート部の改装、LCDの設置などは行われていない。
- ^ 相鉄線内のみ。ただし、西谷駅 - 羽沢横浜国大駅での回送で1往復定期運用がある。
出典
- ^ a b c d e f g h i 「車両技術」1991年6月号(通巻194号)「相模鉄道8000形通勤電車」p.88 - p.99
- ^ 「そうてつの安全・安心を教えて vol.4 11000系ができるまで」 (PDF) の11ページ参照
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- ^ a b 「鉄道ファン」1991年3月号(通巻359号)「新車ガイド 相模鉄道8000系登場」p.42 - p.45
- ^ 「鉄道ピクトリアル」1999年7月臨時増刊号(通巻672号)「相模鉄道 現有車両主要諸元表」p.180 - p.183
- ^ 日立製作所『日立評論』1994年5月号「最近の車両情報制御システム (PDF) 」p.35。
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- ^ a b c 相模鉄道創立90周年記念事業 全鉄道車両に相鉄グループカラーを導入し、デザインを統一 (PDF) - 相模鉄道株式会社 2007年3月15日(Wayback Machine)
- ^ a b c d e f g 「鉄道ファン」2008年9月号(通巻569号)付録「大手私鉄車両ファイル」※2007年度分の車両のうごき
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- ^ 「鉄道ファン」2005年9月号(通巻533号)付録「大手私鉄車両ファイル」※2004年度分の車両のうごき
- ^ 相鉄線全駅にホームドアを設置 (PDF) - 相模鉄道株式会社 2017年11月2日
- ^ 2019年度 鉄道・バス設備投資計画 安全対策とサービスの向上に総額213億円 (PDF) - 相鉄グループ 2019年4月25日
- ^ 本革製クロスシート試験使用について アーカイブ 2015年11月24日 - ウェイバックマシン - 相模鉄道ニュースリリース 2015年10月21日
- ^ 相模鉄道、「8000系」電車に本革シートを試験設置 アーカイブ 2022年10月6日 - ウェイバックマシン - 鉄道新聞 2015年10月21日
- ^ “相鉄8709編成がネイビーブルー色に”. 交友社『鉄道ファン』railf.jp:鉄道ニュース (2020年3月18日). 2020年5月23日閲覧。 アーカイブ 2020年3月19日 - ウェイバックマシン
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- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2022』交通新聞社、2022年、202頁。ISBN 9784330041223。
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