死球 事故例

死球

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/30 06:11 UTC 版)

事故例

1920年に投球を頭部に受けて死去したレイ・チャップマン

メジャーリーグベースボール

日本プロ野球

  • 1970年8月26日に行われた阪神タイガース広島東洋カープ戦で、左こめかみに死球を受けた阪神の田淵幸一が耳から血を流しながら昏倒。ただちに救急車で病院に搬送されたが、後遺症で難聴になったという事例があり、このことがきっかけで打者は耳当てつきヘルメットの着用が義務付けられた[9]
  • 1979年6月9日に行われた近鉄バファローズロッテオリオンズ戦で、八木沢荘六の投球を顔面に受けた近鉄のチャーリー・マニエルが顎を複雑骨折する大怪我を負っている。マニエルは約2か月後に復帰した際、フェイスガード付きヘルメットをかぶって打席に立った[10]
  • 2012年8月2日に行われたDeNA対広島戦で、山口俊からの投球を顔面に受けた広島の會澤翼が鼻骨骨折でグラウンド内に乗り入れた救急車で病院に運ばれ、一命はとりとめたものの、搬送先の横浜市内の病院にて鼻骨骨折が判明し、鼻骨骨折の緊急手術を受けることになった[9]。この鼻骨骨折の影響で會澤が1軍出場選手の一覧から抹消され[11]、一時は選手生命すら危ぶまれた。手術後は長らくトレーニングとリハビリ生活を送ることとなり[12]、同年シーズンは28試合の出場にとどまることとなった[13]
  • 2017年5月24日に行われた阪神対巨人戦で、吉川光夫からの投球を鼻に受けた阪神の鳥谷敬が鼻血を流しながら病院に運ばれ[14]、鼻骨を骨折した[15]。しかし、その次の試合でフェイスガードをつけながら、代打で出場し、連続試合出場は途切れなかった[15]

注釈

  1. ^ なお、アメリカで「デッドボール」といえば1900年代 - 1910年代に広く用いられていた「飛ばないボール」のことを指し、実際この時代は「デッドボール時代」と呼ばれている。
  2. ^ 2回表、ヤクルト・西村龍次が巨人・村田真一に、3回裏には巨人・木田優夫が西村に、それぞれ死球を与えた。
  3. ^ なお、この乱闘では当事者となったグラッデンと中西親志に加え、さらに投球した西村も「危険投球」により退場処分となった。
  4. ^ 19世紀を含めると、上記のヒューイー・ジェニングス
  5. ^ 19世紀の記録を含めて最多
  6. ^ 19世紀を含めると上記のダン・マッギャン

出典

  1. ^ 内角攻めた!危険球ショック払しょく山口 nikkansports.com 2012年8月5日
  2. ^ 阪神・掛布HLT 佐藤輝は清原、松井級!「修正能力や対応能力感じる」”. デイリースポーツ online (2021年3月23日). 2022年2月20日閲覧。
  3. ^ 新井良ガッツポーズに“報復死球” 東スポweb 2012年08月03日
  4. ^ THE MAYS/CHAPMAN INCIDENT The IncidentPrelude” (英語). TheDeadballEra.com. 2014年1月22日閲覧。
  5. ^ Major leaguers who died in-season” (英語). ESPN.com. 2014年1月22日閲覧。
  6. ^ a b Beanballs are dangerous and unnessasary” (英語). Examiner.com. 2014年1月21日閲覧。
  7. ^ a b 伊東一雄. メジャー・リーグ紳士録. ベースボール・マガジン社. p. 90-91 
  8. ^ Return From The Dark” (英語). Sports Illustrated. 2014年1月22日閲覧。
  9. ^ a b “ハマスタ騒然!打席から救急車搬送…会沢、顔面死球”. スポーツニッポン. (2012年8月3日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/08/03/kiji/K20120803003822570.html 2021年4月11日閲覧。 
  10. ^ “【8月4日】1979年(昭54) “赤鬼”マニエル、“アメフット”スタイルで復活”. スポーツニッポン. (2007年7月22日). オリジナルの2016年7月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160713154723/http://www.sponichi.co.jp/baseball/special/calender/calender_august/KFullNormal20070722195.html 2021年4月11日閲覧。 
  11. ^ “頭部死球の広島会沢が抹消”. 日刊スポーツ. (2012年8月4日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20120804-995014.html 2021年4月11日閲覧。 
  12. ^ 二宮, 清純 (2012年8月21日). “第504回 アクシデントを乗り越えて高く羽ばたけ 広島・會澤翼捕手”. SPORTS COMMUNICATIONS. 2021年4月11日閲覧。
  13. ^ 會澤 翼(広島東洋カープ)”. 個人年度別成績. 日本野球機構. 2021年4月11日閲覧。
  14. ^ “阪神鳥谷、歴代2位連続出場ピンチ 顔面付近に死球”. 日刊スポーツ. (2017年5月25日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/1829057.html 2021年4月11日閲覧。 
  15. ^ a b ““バットマン”鳥谷、六回に代打で登場 甲子園大歓声!連続出場記録も更新”. デイリースポーツ. (2017年5月25日). https://www.daily.co.jp/tigers/2017/05/25/0010223273.shtml 2021年4月11日閲覧。 
  16. ^ Q&A(当該ページの「危険球についての定義を教えて下さい。」を参照)”. 日本野球機構. 2002年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月12日閲覧。
  17. ^ 多田野“危険球”で退場…加藤にはハムファンからブーイング Sponichi Annex 2012年11月1日
  18. ^ “井上祐二 球団売却で追い風が吹いた“九州ホークス”初代クローザー/プロ野球1980年代の名選手”. 週刊ベースボールONLINE. (2019年3月22日). https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=097-20190322-11 2021年4月11日閲覧。 
  19. ^ 球史に残る神宮乱闘劇の主役を演じた“暴れ馬”グラッデン/平成助っ人賛歌【プロ野球死亡遊戯】”. 週刊ベースボールONLINE. 2021年5月17日閲覧。
  20. ^ 読売新聞1994年11月13日27面
  21. ^ 村野; 森 (2009年5月1日). “あ!危険球 中日岩瀬1球で退場”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20090501-489355.html 2021年4月11日閲覧。 
  22. ^ “能見、救った!超スクランブルでプロ初セーブ ドリス初球退場の大ピンチを3人斬り”. デイリースポーツ. (2018年8月17日). https://www.daily.co.jp/tigers/2018/08/17/0011549764.shtml 2018年8月17日閲覧。 
  23. ^ 鷹・笠谷俊介が危険球で1球退場 13点差で登板も初球頭部死球、両軍に警告”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2022年7月20日). 2022年7月22日閲覧。
  24. ^ 【ロッテ】西村天裕が1球で危険球退場 西武・柘植に頭部死球”. スポーツ報知 (2023年4月13日). 2023年4月13日閲覧。
  25. ^ “西武佐々木健、わずか3球で危険球退場 打者1人で退場は史上初”. 日刊スポーツ. (2021年7月2日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202107020000755.html 2021年7月2日閲覧。 
  26. ^ “広島・黒原 わずか3球で危険球退場 度会の顔付近に死球で球場騒然”. スポニチ. (2024年3月30日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2024/03/30/kiji/20240330s00001173404000c.html 2024年3月30日閲覧。 
  27. ^ “【日本ハム】多田野日本S初の危険球退場”. 日刊スポーツ. (2012年11月1日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20121101-1041050.html 2021年4月11日閲覧。 
  28. ^ 歴代最高記録 死球【通算記録】 - NPB.jp 日本野球機構
  29. ^ 歴代最高記録 死球【シーズン記録】 - NPB.jp 日本野球機構
  30. ^ Career Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2012年4月28日閲覧。
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  32. ^ http://www.baseball-reference.com/leaders/HBP_season.shtml
  33. ^ 歴代最高記録 与死球【通算記録】 - NPB.jp 日本野球機構
  34. ^ 歴代最高記録 与死球【シーズン記録】 - NPB.jp 日本野球機構
  35. ^ a b “オリックス・山本がプロ野球タイ記録となる1イニング3死球”. デイリースポーツ. (2020年7月5日). https://www.daily.co.jp/baseball/2020/07/05/0013484222.shtml 2020年9月18日閲覧。 
  36. ^ Career Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2023年10月15日閲覧。
  37. ^ Single-Season Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2023年10月15日閲覧。
  38. ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/HBP_p_season.shtml
  39. ^ 19世紀を含めると、上記のジョー・マクギニティ
  40. ^ ライブボール時代以前を含めると、上記のチック・フレーザー
  41. ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/HBP_p_season.shtml
  42. ^ 新人記録
  43. ^ 19世紀を含めると、上記のフィル・ネル





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