死球
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事故例
詳細は「ビーンボール#頭部死球による事故」を参照
メジャーリーグベースボール
- 1920年8月16日に行われたニューヨーク・ヤンキース対クリーブランド・インディアンス戦で、インディアンスのレイ・チャップマンがヤンキースのカール・メイズの投球を頭部の左側こめかみ部分に受け、翌日死亡するという悲劇が起きた[4]。MLBにおいて、2011年シーズン終了時点で試合中に他選手からの危害を受けて死亡した唯一の例[5]。
- 1937年5月25日に行われたデトロイト・タイガース対ニューヨーク・ヤンキース戦で、タイガースのミッキー・カクレーンが投球を頭部の右側のこめかみの部分に受けて10日間意識不明となる損傷を負った[6][7]。カクレーンはそのまま現役を引退。その後も後遺症と言われる頭痛に絶えず悩まされ続けた[7]。
- 1967年8月18日に行われたボストン・レッドソックス対カリフォルニア・エンゼルス戦で、レッドソックスのトニー・コニグリアロがエンゼルスのジャック・ハミルトンの投球を左目の下に受けて頬骨を粉砕骨折し、網膜の損傷で失明の危機に陥った[8]。コニグリアロは1965年にアメリカンリーグ史上最年少の20歳で最多本塁打のタイトルに輝き、将来のアメリカ野球殿堂入りが有望視されていたほどの選手だった[6]。死球による怪我から復帰後の1969年にはカムバック賞を受賞したが、後遺症に苦しみ、若くして引退した。
日本プロ野球
- 1970年8月26日に行われた阪神タイガース対広島東洋カープ戦で、左こめかみに死球を受けた阪神の田淵幸一が耳から血を流しながら昏倒。ただちに救急車で病院に搬送されたが、後遺症で難聴になったという事例があり、このことがきっかけで打者は耳当てつきヘルメットの着用が義務付けられた[9]。
- 1979年6月9日に行われた近鉄バファローズ対ロッテオリオンズ戦で、八木沢荘六の投球を顔面に受けた近鉄のチャーリー・マニエルが顎を複雑骨折する大怪我を負っている。マニエルは約2か月後に復帰した際、フェイスガード付きヘルメットをかぶって打席に立った[10]。
- 2012年8月2日に行われたDeNA対広島戦で、山口俊からの投球を顔面に受けた広島の會澤翼が鼻骨骨折でグラウンド内に乗り入れた救急車で病院に運ばれ、一命はとりとめたものの、搬送先の横浜市内の病院にて鼻骨骨折が判明し、鼻骨骨折の緊急手術を受けることになった[9]。この鼻骨骨折の影響で會澤が1軍出場選手の一覧から抹消され[11]、一時は選手生命すら危ぶまれた。手術後は長らくトレーニングとリハビリ生活を送ることとなり[12]、同年シーズンは28試合の出場にとどまることとなった[13]。
- 2017年5月24日に行われた阪神対巨人戦で、吉川光夫からの投球を鼻に受けた阪神の鳥谷敬が鼻血を流しながら病院に運ばれ[14]、鼻骨を骨折した[15]。しかし、その次の試合でフェイスガードをつけながら、代打で出場し、連続試合出場は途切れなかった[15]。
注釈
出典
- ^ 内角攻めた!危険球ショック払しょく山口 nikkansports.com 2012年8月5日
- ^ “阪神・掛布HLT 佐藤輝は清原、松井級!「修正能力や対応能力感じる」”. デイリースポーツ online (2021年3月23日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ 新井良ガッツポーズに“報復死球” 東スポweb 2012年08月03日
- ^ “THE MAYS/CHAPMAN INCIDENT The IncidentPrelude” (英語). TheDeadballEra.com. 2014年1月22日閲覧。
- ^ “Major leaguers who died in-season” (英語). ESPN.com. 2014年1月22日閲覧。
- ^ a b “Beanballs are dangerous and unnessasary” (英語). Examiner.com. 2014年1月21日閲覧。
- ^ a b 伊東一雄. メジャー・リーグ紳士録. ベースボール・マガジン社. p. 90-91
- ^ “Return From The Dark” (英語). Sports Illustrated. 2014年1月22日閲覧。
- ^ a b “ハマスタ騒然!打席から救急車搬送…会沢、顔面死球”. スポーツニッポン. (2012年8月3日) 2021年4月11日閲覧。
- ^ “【8月4日】1979年(昭54) “赤鬼”マニエル、“アメフット”スタイルで復活”. スポーツニッポン. (2007年7月22日). オリジナルの2016年7月13日時点におけるアーカイブ。 2021年4月11日閲覧。
- ^ “頭部死球の広島会沢が抹消”. 日刊スポーツ. (2012年8月4日) 2021年4月11日閲覧。
- ^ 二宮, 清純 (2012年8月21日). “第504回 アクシデントを乗り越えて高く羽ばたけ 広島・會澤翼捕手”. SPORTS COMMUNICATIONS. 2021年4月11日閲覧。
- ^ “會澤 翼(広島東洋カープ)”. 個人年度別成績. 日本野球機構. 2021年4月11日閲覧。
- ^ “阪神鳥谷、歴代2位連続出場ピンチ 顔面付近に死球”. 日刊スポーツ. (2017年5月25日) 2021年4月11日閲覧。
- ^ a b ““バットマン”鳥谷、六回に代打で登場 甲子園大歓声!連続出場記録も更新”. デイリースポーツ. (2017年5月25日) 2021年4月11日閲覧。
- ^ “Q&A(当該ページの「危険球についての定義を教えて下さい。」を参照)”. 日本野球機構. 2002年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月12日閲覧。
- ^ 多田野“危険球”で退場…加藤にはハムファンからブーイング Sponichi Annex 2012年11月1日
- ^ “井上祐二 球団売却で追い風が吹いた“九州ホークス”初代クローザー/プロ野球1980年代の名選手”. 週刊ベースボールONLINE. (2019年3月22日) 2021年4月11日閲覧。
- ^ “球史に残る神宮乱闘劇の主役を演じた“暴れ馬”グラッデン/平成助っ人賛歌【プロ野球死亡遊戯】”. 週刊ベースボールONLINE. 2021年5月17日閲覧。
- ^ 読売新聞1994年11月13日27面
- ^ 村野; 森 (2009年5月1日). “あ!危険球 中日岩瀬1球で退場”. 日刊スポーツ 2021年4月11日閲覧。
- ^ “能見、救った!超スクランブルでプロ初セーブ ドリス初球退場の大ピンチを3人斬り”. デイリースポーツ. (2018年8月17日) 2018年8月17日閲覧。
- ^ “鷹・笠谷俊介が危険球で1球退場 13点差で登板も初球頭部死球、両軍に警告”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2022年7月20日). 2022年7月22日閲覧。
- ^ “【ロッテ】西村天裕が1球で危険球退場 西武・柘植に頭部死球”. スポーツ報知 (2023年4月13日). 2023年4月13日閲覧。
- ^ “西武佐々木健、わずか3球で危険球退場 打者1人で退場は史上初”. 日刊スポーツ. (2021年7月2日) 2021年7月2日閲覧。
- ^ “広島・黒原 わずか3球で危険球退場 度会の顔付近に死球で球場騒然”. スポニチ. (2024年3月30日) 2024年3月30日閲覧。
- ^ “【日本ハム】多田野日本S初の危険球退場”. 日刊スポーツ. (2012年11月1日) 2021年4月11日閲覧。
- ^ 歴代最高記録 死球【通算記録】 - NPB.jp 日本野球機構
- ^ 歴代最高記録 死球【シーズン記録】 - NPB.jp 日本野球機構
- ^ “Career Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2012年4月28日閲覧。
- ^ “Single-Season Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2012年4月28日閲覧。
- ^ http://www.baseball-reference.com/leaders/HBP_season.shtml
- ^ 歴代最高記録 与死球【通算記録】 - NPB.jp 日本野球機構
- ^ 歴代最高記録 与死球【シーズン記録】 - NPB.jp 日本野球機構
- ^ a b “オリックス・山本がプロ野球タイ記録となる1イニング3死球”. デイリースポーツ. (2020年7月5日) 2020年9月18日閲覧。
- ^ “Career Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2023年10月15日閲覧。
- ^ “Single-Season Leaders & Records for Hit By Pitch” (英語). Baseball-Reference.com. 2023年10月15日閲覧。
- ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/HBP_p_season.shtml
- ^ 19世紀を含めると、上記のジョー・マクギニティ
- ^ ライブボール時代以前を含めると、上記のチック・フレーザー
- ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/HBP_p_season.shtml
- ^ 新人記録
- ^ 19世紀を含めると、上記のフィル・ネル
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