天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会
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テレビ・ラジオ放送
日本放送協会(NHK)が共催することや過去の経緯もあって、地上波・BSのテレビ放送はNHKが放送(ごくまれに地元民放局による放送例もある)している。ラジオ放送は準決勝までNHK一局、決勝はNHKに加えて文化放送が中継を行う(第94回・第98回・第101回・第102回大会を除く)。RFラジオ日本は2009年度まで、TBSラジオ(ニューイヤー駅伝優先のため試合途中から中継)は2015年度まで、ニッポン放送は2019年度まで中継を行っていた。
NHKによるテレビ放送は、第76回(1996年度)以降はJリーグ勢の登場以降の中継が基本となっている。
- 2回戦:J1チーム出場カードのうち2試合をBS1で放送(原則として生中継)。
- 第94回(2014年度)の2回戦は大半の試合が行われた7月12日・7月13日は2014 FIFAワールドカップの開催時期と重なり、その兼合いもあってBS1で放送せず、予選会のスケジュールの関係で予備日の8月6日に行われるコンサドーレ札幌対tonan前橋サテライトのみBS1で中継した[72]。
- 3回戦、4回戦:J1チーム出場カードのうち試合日(予備日含む)ごとに1-2試合をBS1で放送(原則として生中継、一部試合は録画中継)。
- 第86回(2006年度)の4回戦は試合日が2日間にわたって行われ、更に予備日にも2試合が行われたため、計6試合で中継が行われた。
- 第90回(2010年度)の4回戦は8試合とも同日同時刻に行われた上、BS1で主要競技の中継を行っている2010年アジア競技大会との調整もあったため、全国放送はダイジェスト番組のみとなった。
- 第91回(2011年度)の3回戦は全試合同時キックオフだったが、同年3月までBS2が使用していたBS102chをBS1の臨時放送用のチャンネルとして使用することとなったため、101chと102chで2試合同時生放送を行なった。この年の中継より、BS1で放送の試合が延長戦になった場合は、メインチャンネルの101chは通常放送を優先し、102chで続きを放送するようになった。
- 準々決勝:全試合をBS1で放送(生中継2試合+録画中継2試合)。原則ノーカット放送だが、録画放送となる試合で延長戦・PK戦となった試合は120分(NHK BSニュースによる中断時間を含む)の放送時間に収めるようにするため、一部抜粋で放送することがある。
- 準決勝、決勝:全試合を総合テレビ・ラジオ第1および海外向けのNHKワールド・プレミアムで生中継(ただし準決勝の13時キックオフの試合が延長戦となった場合は、15時キックオフの試合は途中飛び乗りで中継)。BS1で録画中継。第87回(2007年度)の決勝まではBSハイビジョン、第99回(2019年度)の決勝はBS4K[73] でも生中継で放送されていた。
- 2014年は2015年1月のアジアカップの開催に伴う会期の前倒しのため、例外として準決勝は地上波ではテレビ・ラジオとも放送せず(11月26日にナイターで同時開催)、BS1のマルチチャンネルで生中継を行った。決勝戦については平年同様総合テレビとラジオ第1で中継を行った(BS1非放送)[72]。2018年も鹿島アントラーズのFIFAクラブワールドカップへの出場に伴う会期前倒しにより、準決勝・決勝とも地上波の放送は編成の都合上放送できず、BS1で放送された[74]。2022年も2022 FIFAワールドカップの開催に伴う会期の前倒しのため、準決勝はBS1で生中継で放送された。広島県は総合テレビでも放送された(19時30分~20時44分 メインチャンネル、20時44分~ サブチャンネル)[75]。決勝戦については平年同様総合テレビとラジオ第1で中継を行った(BS1非放送)[76]。
1回戦は、原則都道府県代表同士の対戦であったことから放送されなかったが、第95回(2015年度)はJ1・J2勢が1回戦から登場することから、1試合をBS1で生放送した[77]。
このほか、都道府県サッカー選手権大会の決勝が天皇杯の都道府県代表の決定戦を兼ねる関係でNHK各局でのローカル中継で放送される他[注釈 6]、本大会の2 - 4回戦および準々決勝の試合日には深夜にBS1でダイジェスト番組が放送されている(Jリーグタイムと同様の放送体制)。全試合生中継する準決勝以降はダイジェストが放送されないが、2009年度・2010年度は決勝終了後の夜にもBS1でダイジェスト番組が放送された。BS1の録画中継は決勝翌日の1月2日深夜に放送された。
第91回(2011年度)からCS放送のスカチャンで中継が行われる(4回戦以降の全試合を録画中継(一部生中継)。2012年は2回戦・3回戦のうちNHKが中継しない試合も数試合セレクトして放送)。過去にはJ SPORTSでも放送されたことがある。
元日開催ではなかった第94回(2014年度)第98回(2018年度)第101回(2021年度)第102回(2022年度)の決勝は、民放ラジオでの中継は行われなかった。
第95回(2015年度)の決勝は、NHK総合テレビの中継をインターネットによる同時配信の検証実験を実施した[78]。TBSラジオが同大会を持って中継を取りやめた。
大阪開催となった第96回(2016年度)の決勝は、文化放送とニッポン放送は自社製作で中継を継続で埼玉開催の第97回(2017年度)も同様の対応を取る。
第102回(2022年度)からV・ファーレン長崎が関わる試合に関しては同クラブの運営会社であるジャパネットホールディングスの系列BSテレビ局であるBSJapanextでも生中継を行う[79]。
注釈
- ^ ロゴ等で用いられている表記は「天皇杯 JFA CHAMPIONSHIP」または「天皇杯」
- ^ 第92回 2012年から第99回 2019年まではサンフレッチェ広島の初戦を福山市竹ヶ端運動公園陸上競技場で開催した。以前も1996年以後は本拠地登録を抹消されているコカコーラウェスト広島スタジアムの試合もあった。
- ^ 3回戦は鳴門大塚(J2・徳島)、4回戦は埼玉(J1・浦和)、準々決勝はカシマ(J1・鹿島)。事前に決まっていた1回戦の福井(北信越1部・福井)、2回戦の厚別(J1・札幌)も含めすべてアウェイだった。
- ^ 第91回大会のみ、東日本大震災の影響により「同年のJFLの前期リーグ戦第7節から各チームの11試合終了時の上位チーム」とされた。
- ^ 表彰状の文言読み上げはない。
- ^ ほぼ全ての決勝戦が該当し、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県のサッカー選手権大会はNHK放送センターが担当するため、同日に実施されることはまずない。主に日曜日の午後に実施されており、大半の都道府県が同じ日に開催される時は、同じ時間帯に編成されていて、かつ再放送されていないNHKアーカイブスの再放送が特例で全国ネットで放送されている。
出典
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- ^ 天皇杯準決勝&決勝のテレビ放送変更 | ゲキサカ
- ^ 「👑#天皇杯👑準決勝を生中継📺 #京都サンガ 対 #サンフレッチェ広島 こんや19:30 総合・広島県 / Twitter
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