バスケットボール男子アメリカ合衆国代表
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ドリームチームIII(1996年アトランタ五輪)
1996年に開かれたアトランタオリンピックにアメリカは3代目のドリームチームを送り込んだ。この年のドリームチームIIIは、初代ドリームチームにも参加したベテラン選手に加えて、新しい世代のスター選手も含んだバランスのとれたチームになった。
デビッド・ロビンソン、スコッティ・ピッペン、チャールズ・バークレー、カール・マローン、ジョン・ストックトンはバルセロナの金メダリストであり、30歳を過ぎているもののいまだNBAを牽引するスター選手だった。ロビンソンは3回連続のオリンピック出場となった。
アンファニー・ハーダウェイとグラント・ヒルはまだプロ入りして数年の未来を嘱望された若手スター選手だった。シャキール・オニール、ゲイリー・ペイトン、レジー・ミラーはNBAのプレイオフや決勝で活躍し、存在感を示していた。
ナイジェリア出身のアキーム・オラジュワンはリーグで2度の優勝を果たしMVPに選ばれたこともある大物だったが、1993年にアメリカに帰化し、代表選手として招聘されるに至った。
アトランタに本拠を置くNBAのチームアトランタ・ホークスから代表に選ばれた選手はいなかったが、監督を務めたレニー・ウィルケンズはこの時ホークスの監督だった。
この年の代表選手12人のうち7人が1996年に「NBA史上の偉大な50人の選手」に選ばれており、引退までにMVP受賞を経験する選手は5名いた。選手の受賞歴から判断するならば、歴代ドリームチームの中では初代に次ぐ陣容だったことになる。また試合内容から言っても、アメリカ代表は他国の追随を許さない実力を示していた。
地元アメリカでの開催とあって、ドリームチームの試合には平均で3万人以上が観戦に訪れる人気となった。ドリームチームIIIは平均31.8点差をつけて8戦全勝し、前回の五輪に続き金メダルを獲得した。予選リーグの中国戦で、レジー・ミラーは5本のスリーポイントシュートを成功させ、オリンピック記録を樹立した。決勝のユーゴスラビア戦では、後半に一時1点差まで詰め寄られるが、アメリカはそこから突き放して最終的には95対69での勝利を飾った。
ドリームチームIII参加者
監督陣
括弧内は当時所属していたチームや大学。
- 監督: レニー・ウィルケンズ(アトランタ・ホークス)
- アシスタントコーチ: ジェリー・スローン(ユタ・ジャズ)、ボビー・クレメンズ(ジョージア工科大学)、クレム・ハスキンズ(ミネソタ大学)
選手
年齢と所属は当時のもの。
No. | 名前 | ポジション | 年齢 | 所属 | 出場試合/先発 | 平均得点 |
---|---|---|---|---|---|---|
4 | チャールズ・バークレー | フォワード | 33 | フェニックス・サンズ | 7/4 | 12.4 |
7 | デビッド・ロビンソン | センター | 30 | サンアントニオ・スパーズ | 8/3 | 12.0 |
10 | レジー・ミラー | ガード | 30 | インディアナ・ペイサーズ | 8/5 | 11.4 |
8 | スコッティ・ピッペン | フォワード | 30 | シカゴ・ブルズ | 8/7 | 11.0 |
5 | グラント・ヒル | フォワード | 23 | デトロイト・ピストンズ | 6/1 | 9.7 |
9 | ミッチ・リッチモンド | ガード | 31 | サクラメント・キングス | 8/3 | 9.6 |
13 | シャキール・オニール | センター | 24 | オーランド・マジック | 8/3 | 9.3 |
6 | アンファニー・ハーダウェイ | ガード | 24 | オーランド・マジック | 8/1 | 9.0 |
11 | カール・マローン | フォワード | 33 | ユタ・ジャズ | 8/4 | 8.4 |
14 | ゲイリー・ペイトン | ガード | 28 | シアトル・スーパーソニックス | 8/6 | 5.1 |
15 | アキーム・オラジュワン | センター | 33 | ヒューストン・ロケッツ | 7/2 | 5.0 |
12 | ジョン・ストックトン | ガード | 34 | ユタ・ジャズ | 8/1 | 3.8 |
- ^ [1]
- ^ “最新版FIBAランキングが公開…スペインが1.1ポイント差でアメリカを上回ってトップに”. バスケットボールキング. 2022年11月18日閲覧。
- ^ “NBA Stars Locked Out Of Team USA”. CBSスポーツ (1998年7月29日). 2010年11月3日閲覧。
- ^ “THIRTEENTH WORLD CHAMPIONSHIP -- 1998”. バスケットボールアメリカ合衆国代表. 2010年11月3日閲覧。
- ^ [https://olympics.com/ja/topics/2008-us-olympic-basketball-the-redeem-team THE REDEEM TEAM アメリカ、そしてNBAスター選手たちは、どのようにして北京2008 バスケットボール男子で再び頂点に立ったのか。] olympics.com 2024年4月19日閲覧
- ^ 1992年のドリームチームと2008年のリディームチーム、勝つのはどっちだ? olympics.com 2022年10月7日 2024年4月19日閲覧
- ^ “Coach Krzyzewski putting legacy at risk”. ESPN (2009年7月22日). 2010年11月4日閲覧。
- ^ “'08 Olympians to skip basketball worlds”. ESPN (2010年7月11日). 2010年11月4日閲覧。
- ^ SPORTS COMMUNICATIONS - 第179 回 バスケ米国代表“Bチーム”は頂点に立てるか 2010年9月3日付 2011年6月25日閲覧。
- ^ “Durant Lifts Americans Back to Top at Worlds”. ニューヨーク・タイムズ (2010年9月12日). 2010年11月4日閲覧。
- ^ “Team Roster United States”. olympics.com. 2021年7月24日閲覧。
- ^ “U.S. Olympic Men's Team Combined Team Statistics (as of Aug 07, 2021)”. USAB.com (2021年8月21日). 2021年8月7日閲覧。
- 1 バスケットボール男子アメリカ合衆国代表とは
- 2 バスケットボール男子アメリカ合衆国代表の概要
- 3 ドリームチームII(1994年世界選手権)
- 4 ドリームチームIII(1996年アトランタ五輪)
- 5 1998年世界選手権代表チーム
- 6 ドリームチームIV(2000年シドニー五輪)
- 7 2002年世界選手権代表チーム
- 8 2004年アテネ五輪代表チーム
- 9 2006年世界選手権代表チーム
- 10 2008年北京オリンピック代表チーム
- 11 2010年世界選手権代表チーム
- 12 2012年ロンドンオリンピック代表チーム
- 13 2014年世界選手権代表チーム
- 14 2016年リオデジャネイロオリンピック代表チーム
- 15 2020年 東京オリンピック代表チーム
- 16 出典
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