バイオハザード リベレーションズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 19:20 UTC 版)
登場用語
- t-Abyss(アビス)ウィルス[18]
- アンブレラが開発したウィルス兵器“t-ウィルス”に、深海調査で深海魚から発見された新種の魚類病原ウイルス“ジ・アビス(The Abyss)”の遺伝子を混合する事で生み出された、新型のウィルス兵器。
- ちなみに、英語のAbyssには「深淵」の意味がある。
- 1000人に1人の確率でt-abyssウイルスに(ある程度?)耐性のあるものがいるものの、進行を遅らせるだけで関係なく感染していまう感染力の非常に高いウイルス(レイチェルのウーズ化速度からも感染力の強さがわかる)。また、身体への直接投与や経口摂取等を長期間行うと、ウーズやレイチェルとは全く異なった変異を引き起こす。
- 海洋生物をベースとしたB.O.W.製造や、ウィルス散布による海洋汚染など、従来のウィルスでは不向きだった運用方法が可能となった事から、海洋性ウィルスという新たなジャンルに位置付けられている。
- 感染者の細胞膜と融合すると、変異のため過剰に水分を吸収させた後に浸透圧で異常に膨れ上がらせ、やがて周囲の細胞膜と溶けるように融合を続ける。このプロセスを全身で繰り返す事で感染者をウーズやグロブスターへと変貌させてゆく。
- 水を介して感染を広げる性質を持ち、感染率はt-ウィルスより高く、ジャック・ノーマン曰く「我々が持つ量だけで世界の海五分の一を汚染する」威力を持つとされているが、実際にはその後も海洋生物やバクテリアを通じてウィルスは増殖し続けるため、最終的には全ての海域が汚染されかねない程の危険性を孕んでいる。
- なお、当初のt-ウィルスとジ・アビスを直接組み合わせた試作型は効力が強過ぎて、被験体の身体組織が急激な変異に耐えられず液状に崩壊してしまう程であったが、これを敢えて抑え込ませ、定着を図る事でウィルスは安定化し「t-Abyss」の基本形が完成したという。
- ちなみに、作中でジルは素手でウイルスによって変貌した肉塊やB.O.W.を触っても感染しなかったが、ワクチンを投与する前にウイルスに汚染された水に浸かると窒息死する場面がある。
- BSAA(Bioterrorism Security Assessment Alliance)
- アンブレラの不祥事によって非難を浴びた製薬業界が、世論緩和のために設立した対バイオテロ組織。世界各国のバイオテロ事件捜査にオブザーバーとして参加し、テラグリジアでもFBCをサポートしていた。ジルやクリスは創設時からのメンバーで、組織内では「オリジナル・イレブン」と呼ばれている。
- この当時ではまだNGOレベルの私設部隊・団体であり、国連管轄の公的機関に格上げされた後(『5』の時代)と比べてその活動には様々な制約がある。
- FBC(Federal Bioterrorism Commission)
- BSAAと類似の理由[19] から、ラクーンシティ壊滅後にアメリカ合衆国によって設立された対バイオテロ部隊。テラグリジアでのバイオテロ対策の全権を握っていた。
- ヴェルトロ(Veltro)
- 元は愛国者の活動団体だったものが徐々に過激化し、少数精鋭のテログループとなった。テラグリジア開発に反対を唱え、バイオテロの標的とした。
- テラグリジア(Terra Grigia)
- 地中海に築かれた人工の海上都市。太陽光発電を主体とした電力供給など先進的な面をアピールしていたが、2004年に大規模なバイオテロ“テラグリジア・パニック”に見舞われ、最後は都市の太陽光発電システムを転用した滅菌作戦が実行され崩壊。2005年現在は高層ビルの残骸が跡地周辺に残っている。
クイーン・ゼノビア(Queen Zenobia)
- 本作の舞台の一つである全長335.8m・総トン数148,000トン・乗客乗員2847名の大型豪華客船。船名は、ローマ帝国と戦い敗れた古代パルミラの女王に由来する。
- 客船黄金時代の1978年[20]に建造され、船内はかつての大航海時代や1930年代を思わせるクラシックな造りをしている。遠洋航海航路の低迷により一旦は廃船となる予定だったが、1980年代後半に姉妹船共々パラグアス・ライン社が買い取り、機関換装やキャビンの増設といった大幅改装が行われ最新鋭設備を有するクルーズ客船に転身、幾度も世界一周航海や南米一周航海を行い、1995年前後からは地中海を拠点としアフリカ周遊航路に就航していたが、2003年にパラグアス・ライン社が倒産したことに伴い廃船が決定したが、2005年に突如ゴーストシップとして現れる事となる。
- 船内の内装デザインは『1』の舞台である洋館の設計者ジョージ・トレヴァーの残したノートを参考に設計されている。
船内施設
- ホール
- 総面積1500㎡を誇る3階吹き抜け構造のメインホール。豪奢な内装と展示品、床の大理石造りの寄木細工、象嵌の天井、大時計、パイプオルガン、シャンデリアがあり、パーカーには「ちょっとしたオペラハウスみたいだぜ」と言われている。ここから船内各所に繋がる廊下があり、そのどれにも絵画や展示品が置かれている他、パイプオルガンは自動演奏で「Hall」という曲を奏でている。敵は一切登場することが無く、本作に置けるセーフルームとなっている。
- 船員居住区
- 最初に訪れる事になる船員用のエリア。業務用らしき大きな厨房、船員用の荒れた食堂やランドリー・シャワールーム・寝室は勿論、診察室まで存在している。客室と違い一般的な船室らしい内装となっている。断線している為か各部屋は殆ど照明が点いておらず薄暗い。吹き抜けの階段は破損して下層に降りられなくなっている他、エレベーターは序盤は乗ることが出来ない。
- 客室
- 上階と下階に別れている乗客用のエリア。序盤のイベント後に探索することになる。ジョージ・トレヴァーの設計らしく部屋や廊下の内装は1を彷彿とさせるクラシカルな洋館風となっている。古びたトイレの他、破壊された展示室・図書室らしき部屋が存在している。そのまま進むと食堂に繋がり、設置されているエレベーターは本船の船橋エリアへと繋がっている。
- ソラリウム
- ホール三階から行けるプール施設。名称はギリシア住宅等の上階に設けられている開放的な日光浴室〈solarium〉に由来する。プール全体が巨大で奇妙なフジツボに汚染されており、水中を進むすることもままならない。浄化装置を起動した後シナリオを進め再度訪れると探索することが可能となる。
- カジノ
- ホール一階・時計台の真下から入れるスロットマシンやポーカー台などが置かれたカジノエリア。端に階段があり仕掛けによって入れるVIPルームに繋がる。船底区画に繋がっている重要な場所であり、中盤のシナリオ上では突破する必要が有る。
- 食堂
- 案内には「CAFETERIA」と書かれている乗客用の高級食堂。客室とホール二階の間に位置している。女性の肖像画の下にはVIP用らしき個室の部屋も存在している。バイオハザード直前まで利用されていたのか、汚れた食器やローストターキー等が各テーブルに置いたままになっている。
- プロムナード
- ホール一階の大階段の対面に位置する、レストランやバーなどが並んでいるエリア。名称は仏語で遊歩道を意味する〈Promenade〉が由来。シャッターとバリケードで道が封鎖されており開いている店舗は無い。ホール反対側のエレベーターは船橋の下層及び船首甲板エリアへと繋がっている。
- 展望台
- シナリオ中盤で訪れる、ホールのエレベーターから直通している展望台。夜間の探索のため周囲には何も見えない。乗客に軽食やドリンクを提供するための屋台が残っている。
- 研究施設
- クイーン・ゼノビアの奥底に存在する研究施設。ここで「T-Abyss」の研究が行われており、大型水槽などが置かれている。ウイルスの研究のため実験設備は汚染されている。なお、「パラグアス」は傘という意味であり、アンブレラ社との関係が示唆されている。
クイーン・セミラミス(Queen Semiramis)
クイーン・ゼノビアの姉妹船。物語中盤に登場し、クリス達がクイーン・ゼノビアと間違えて乗り込む。クイーン・ゼノビアと同一設計で、施設・設備・内装もゼノビアと全く同じであり、ゼノビアにおける研究施設捜索の要となる。船名は伝説上の古代アッシリアの女王に由来する。クイーン・ゼノビアと同じくゴーストシップ状態であり、船内ではT-Abyssによるバイオハザードが発生している。
クイーン・ディード(Queen Dido)
クイーン・ゼノビアのもう一つの姉妹船。物語の終盤に訪れる。テラグリジア・パニックの際に沈没しており、僅かな場所が残っているのみである。セミラミスと同じくゼノビアの姉妹船の筈だが、ゼノビアでは見かけなかったような構造となっている。船名は伝説上の古代カルタゴの女王に由来する。
- ^ “バイオハザード リベレーションズ”. ニンテンドー3DS ソフトウェア. 任天堂 (2012年1月26日). 2016年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月28日閲覧。
- ^ a b Thomas Whitehead (2012年1月26日). “Resident Evil Revelations Review (3DS)” (英語). Nintendo Life. Hookshot Media. 2024年3月28日閲覧。
- ^ 『ファミ通ゲーム白書2013 補完データ編(分冊版)』エンターブレイン、2013年。
- ^ “バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション 公式サイト - SYSTEM”. CAPCOM. 2020年2月15日閲覧。
- ^ “カプコン、3DS「バイオハザードマーセナリーズ3D」インタビュー”. GAME Watch (2011年6月2日). 2015年6月19日閲覧。
- ^ BIOHAZARD REVELATIONS(バイオハザードリベレーションズ)のレビュー・評価・感想 ファミ通.com 2020年6月6日閲覧。
- ^ 後述のサブウェポン・パルスグレネードで一時的に気絶させることは可能。
- ^ レイチェル裏話 カプコン 2012年1月31日
- ^ レイドモードタッグ時の会話より。
- ^ 吸血のため変異した舌自体は存在する。
- ^ ただし、本来の「グロブスター」は一般的な用語のため、厳密にはこのクリーチャーのみを指すわけではない
- ^ 攻撃もしくは時間経過で消失する
- ^ 体が変異し、自我が残っていた時に書かれた日誌には「あのコの頭のお肉おいしそう」と綴られている。
- ^ 最終的に彼は自分の体が変異したことに気がついたが、その頃には自分のこともわからなくなっていた。
- ^ カジノのスキャグデッド カプコン 2012年2月10日
- ^ 前者はゲーム内、後者は『バイオハザード リベレーションズ ナビゲーションズ&アート』(カプコン刊、ISBN 978-4-86233-332-2)及び『バイオハザード リベレーションズ 公式ガイドブック』(エンターブレイン刊、ISBN 978-4-04-727963-6)内における表記。
- ^ 感染レイチェル / レイチェルウーズとは異なり、両方の呼称は共にゲーム内で扱われているが、前者はゲーム内ミッション項目における表記で、後者はキャンペーン進行時のナビゲーションによる、指令表示内での表記となる。また、『バイオハザード リベレーションズ 公式ガイドブック』では後者のみが表記されている。
- ^ 先着特典DVD内コンテンツ「ジェシカ・レポート」及び公式サイトのクリーチャー解説ページではこの表記が扱われているが、ゲーム内の日本語字幕やファイル、感染ミッションの説明文では「t-アビス」とカタカナ表記されている。
- ^ 合衆国も裏では、アンブレラによる生物兵器の顧客であり、それらに関する事実が表面化することは避けねばならなかった。
- ^ 現実においては大型客船を用いた外洋定期航路は1950年代後半からジェット旅客機による長距離国際路線の台頭によって大きく衰退し、1970年代後半には壊滅状態となっており、大型客船の殆どはクルーズ客船に転身していた。
- ^ “「The Last of Us」が11万7000本で1位に。「ネプテューヌPP」「クマ・トモ」「さよなら 海腹川背」なども発売された「週間販売ランキング+」”. 4Gamer.net. Aetas (2013年6月26日). 2015年9月27日閲覧。
- ^ a b “「真・女神転生IV」18万8000本,「仮面ライダー バトライド・ウォー」12万8000本など,新作多数の「ゲームソフト週間販売ランキング+」”. 4Gamer.net. Aetas (2013年5月29日). 2015年9月27日閲覧。
- ^ “ミリオンセールスタイトル”. カプコン (2021年8月10日). 2021年8月12日閲覧。
- ^ “ミリオンセールスタイトル”. 株式会社カプコン (2021年8月10日). 2021年8月12日閲覧。
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