デヴィッド・ビントレー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/10 14:09 UTC 版)
主なバレエ作品
年 | 作品名 | 構成 | 音楽 | 説明 | 初演バレエ団 | |
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1978 | 異邦人 | The Outsider | ? | J・ボハッチ | 職業振付家としての処女作。カミュの小説 『異邦人』 および 『幸福な死』 に取材した物語バレエ | SWRB |
テイク・ファイヴ | Take Five | 1幕 | D・ブルーベック | 著名なジャズナンバーを使用した舞踊作品 | ||
1979 | 箴言の草原 | Meadow of Proverbs | 1幕 | D・ミヨー | ミヨー《エクスの謝肉祭》を使ったコメディア・デッラルテ風の作品 | |
1980 | ショパンへのオマージュ | Homage to Chopin | 1幕 | A・パヌフニク | ポーランドの民族舞踊風の曲に合わせた舞踊作品 | |
1982 | トゥオネラの白鳥 | Swan of Tuonela | 3幕 | シベリウス | 初めての全幕作品。フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』に取材 | |
1983 | コロス | Choros | 1幕 | A・メイヤー | 新規に作曲を委嘱。格子のような空間の中で、ギリシャ風の衣装を着たダンサーたちによって6つのダンスが繰り広げられる | |
1984 | 変身 | Metamorphosis | ? | P・マクゴワン[注釈 6] | カフカの小説 『変身』 に基づく物語バレエ。L・ベンジャミンが主人公グレゴールの妹役を初演 | |
1985 | 林野の花々 | Flowers of the Forest | 1幕 | M・アーノルド、ブリテン | スコットランドをテーマとした舞踊作品。1979年に既に完成させていた 『スコットランド舞曲』 を前半部として、ブリテンの曲を使用した後半部を追加したもの | |
1986 | 雪の女王 | Snow Queen | 序章つき3幕 | B・トーヴェイ | アンデルセンの童話 『雪の女王』 に基づく物語バレエ | |
ガラントゥリーズ | Galanteries | 1幕 | モーツァルト | 《ディヴェルティメント ニ長調》 〔K.205〕 と《4つのコントルダンス》〔K.101 (250a)〕 の楽章を抜粋して作った舞踊作品 | RB | |
1988 | ペンギン・カフェ | 'Still Life' at the Penguin Café | 1幕 | S・ジェフス、G・リチャードソン[18] | S・ジェフスが過去に作曲した8つの曲をバレエ用に編曲 | |
1989 | ホブソンズ・チョイス | Hobson's Choice | 3幕 | P・リード | イギリスの戯曲家H・ブリグハウスの作品『ホブソンズ・チョイス』をバレエ化したもの。靴職人ホブソンの家で展開される物語。ビントレーの代表作といわれる | SWRB |
1991 | シラノ | Cyrano | 3幕 | W・ジョゼフス | エドモン・ロスタンの戯曲 『シラノ・ド・ベルジュラック』 に基づく物語バレエ。ヒロインのロクサーヌ役の初演はL・コリアー | RB |
1993 | シルヴィア | Sylvia | 3幕 | ドリーブ | 古典作品を現代風に新演出。イギリスではアシュトン以来の新振付『シルヴィア』で、上演そのものも両ロイヤルバレエ団を通じて25年ぶりだった[19]。主役シルヴィアとアミンタは当時BRBのプリンシパルだった吉田都とK・オヘアが初演 | BRB |
1995 | エドワード2世 | Edward II | 2幕 | J・マッケイブ | シュトゥットガルト・バレエ団 | |
カルミナ・ブラーナ | Carmina Burana | 1幕 | C・オルフ | 修道院という閉鎖空間の中で生まれる葛藤をオルフのカンタータに合わせて描く | BRB | |
2000 | アーサー 第1部 |
Arthur Part I | 2幕 | J・マッケイブ | ||
2001 | アーサー 第2部 |
Arthur Part II | 2幕 | |||
2003 | 美女と野獣 | Beauty and the Beast | 2幕 | G・ビュアー | ||
2004 | オルフェウス組曲 | Orpheus Suite | 1幕 | C・タウンズ | 設定は1930年代のアメリカ。音楽であらゆる人種の人々を感動させたデューク・エリントンをギリシャ神話のオルペウスになぞらえてその生涯を描く。コリン・タウンズはジャズの作曲家 | |
2007 | シラノ (改) |
Cyrano | 3幕 | C・デイヴィス | 1991年の作品を作曲・振付とも新たにやり直したもの | |
2008 | アラジン | Aladdin | 3幕 | C・デイヴィス | 『アラジンと魔法のランプ』 に基づく物語作品。初演は本島美和と山本隆之 | 新国立劇場バレエ団 |
2009 | 1幕 | M・ハインドソン | アインシュタインの相対性理論をテーマとした作品 | BRB | ||
2010 | シンデレラ | Cinderella | 3幕 | プロコフィエフ | ||
2011 | パゴダの王子 | The Prince of the Pagodas | 3幕 | ブリテン | 日本をテーマにした全幕作品。登場人物の一部は歌川国芳の浮世絵からヒントを得たという。初演は小野絢子と福岡雄大 | 新国立劇場バレエ団 |
2012 | ファスター | Faster | 1幕 | M・ハインドソン | オリンピック標語 “より速く、より高く、より強く” をテーマにした作品。ロンドン・オリンピック開幕の1ヶ月前に初演 | BRB |
2016 | テンペスト | The Tempest | 2幕 | S・ビーミッシュ | シェイクスピアの戯曲 『テンペスト』 をバレエ化 |
※緑色は作曲そのものを委嘱したことを表す。黄色は既存の音楽の作曲者自身による編曲。白は既存の曲を使用したもの。バレエ団略称は、SWRB=サドラーズウェルズ・ロイヤル・バレエ団、RB=ロイヤル・バレエ団、BRB=バーミンガム・ロイヤル・バレエ団。
- ^ 両親ともピアノを教えていたという情報もある[5]。
- ^ 1950年代以降、バレエのほかタップダンス、モダンダンスなど舞踊を幅広く教えている人物[8]。別のインタビュー記事によれば、これは自身の姉が通っていた教室のようである[4]。※当該記事では「妹」[4]となっているが、ビントレーが踊りを習い始める際に影響を受けたのは姉であり、これはインタビューを日本語化する際に誤ったものであろう。
- ^ 英: Resident Choreographer
- ^ サドラーズウェルズ・ロイヤルおよびBRBでビントレー作品を数多く踊った吉田都による私見[11]。
- ^ 以前はマリウス・プティパも含めていたが、プティパ作品のどこまでが本当にプティパの手になるものか分からないため、現在ではやや遠い存在になったと述べている[12]。
- ^ Peter McGowan、1984年当時、サドラーズウェルズ・ロイヤル・バレエ管弦楽団の団員。
- ^ a b Hetherington, Monica, "David Bintley", International Dictionary of Ballet, vol.1, St. James Press, 1993, ISBN 1-55862-157-1, p.150.
- ^ “DAVID BINTLEY - Choreographer”. Birmingham Royal Ballet. 2021年3月24日閲覧。
- ^ a b 『読売新聞』 2014年11月4日付夕刊、第3版、第7面。
- ^ a b c ビントレー×三浦雅士「バレエに魅了された幼い魂の遍歴」(ダンスマガジン 2008年1月号 〔第18巻第1号〕、新書館、p.38.)
- ^ a b c Flatow, Sheryl, "David Bintley: a rebel for tradition", Dance Magazine, September 1996
- ^ "Musical Moves...a choreographer's relationship to music", BBC Radio 4, 1990
- ^ a b Edmonds, Richard, "The Saturday Interview: No outsider to creating small miracles - David Bintley", Birmingham Post, Jan 25, 2003
- ^ www.audreyspencerdanceschool.co.uk
- ^ a b c Mead, David, "Putting the 'English' into Ballet", ballet ~ dance magazine, April 2010
- ^ Additional Dance Awards ("The Laurence Olivier Awards: full list of winners 1976-2008", The Society of London Theatre, p.15)
- ^ a b ダンスマガジン編 『バレエのプリンセス 吉田都の世界』 新書館、1997年、p.79. ISBN 4-403-32003-1
- ^ a b c d Ng, Kevin, "Interview with David Bintley", ballet.co Magazine, May 2000
- ^ a b Simpson, Rin, "A beast of a ballet; performing arts As David Bintley prepares to bring the Birmingham Royal Ballet to Wales, Rin Simpson talks to the artistic director about his career, which is taking him to the Far East", Western Mail, Oct 3, 2008 〔Proquestにて閲覧〕
- ^ Rigby, Cormac, "David Bintley", International Encyclopedia of Dance, vol.1, Oxford University Press, 1998, ISBN 0-19-517585-9, p.453.
- ^ Hetherington, op cit., p.152
- ^ Boccardo, Patricia, "A Tradition of Niceness", culturekiosque, 26 April 2000
- ^ Brown, Ismene, "A ray of sunshine over Birmingham" Telegraph.co.uk, March7, 2005
- ^ 'Still Life' at the Penguin Café, ROH Collections Online
- ^ アン・ヌージェント 「『シルヴィア』の空白 デヴィッド・ビントリーの新演出」(ダンスマガジン 1994年2月号 〔第4巻第3号〕、新書館、p.73.)
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