スバル・R-2
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空冷エンジン・トランスミッション
エンジンはスバル360のEK32型をベースに、アルミ合金製シリンダーブロック、リードバルブを採用した「EK33型」を搭載する。最高出力30PS/6500rpm、最大トルク3.7kg-m/5500rpm[1]を発生し、スバル360から最高出力で5PS、最大トルクで0.2kg-m[2]の向上となった。
1970年4月にはスポーティモデルの「SS」と「スポーティーデラックス」を追加。「SS」は三国工業製36PHHツインチョークキャブレターの装着、専用エキゾーストパイプ、チャンバーの採用により、圧縮比7.5から36PS7,000rpm、3.8kg-m/6,400rpmを発生。「スポーティーデラックス」はパワージェット付キャブレターの採用により32PS/6,500rpm、3.8kg-m/5,500rpmを発生した。なお、1971年2月のマイナーチェンジを機に、標準モデルにもパワージェット付キャブレターが拡大設定された。
トランスミッションは、スバル360の3速MTで2・3速のみのシンクロメッシュから、フルシンクロメッシュの4速MTに改良され、スバル360後期から採用された「オートクラッチ」も継続設定された。その一方で、スバル360で用意されていた副変速機構「オーバートップ」はトランスミッションの4速化を機に廃止された。
水冷「L」シリーズ
(画像右:スーパーL、画像左:カスタムL)
1971年10月、EK34型水冷エンジン搭載の「L」シリーズが追加された。グレード名の「L」は「Liquid Cooling」と「Luxury」の頭文字である。ウォータージャケットを装備した新設計のシリンダーブロックを採用。水冷エンジン搭載車はフロントグリル右側にラジエター冷却用のエアインテークが新設され、引き続き設定された空冷エンジン搭載車との外観上の識別点になっている。スペックは最高出力32PS/6,000rpm、最大トルク4.1kg-m/5,000rpmと、ともに発生回転数が500rpm引き下げられ、扱いやすさの向上が図られている。同時にエンジンの近代化も図られ、温水予熱キャブレター、さらに空冷でのセルダイナモからオルタネーター・スターターモーターに変更された。また、水冷化に伴って温水ヒーターが装備されたことにより、空冷モデルよりも暖房・換気性能が向上している。
グレードは「スーパーL」と「カスタムL」の2種類で展開され、「スーパーL」は空冷の「スーパーデラックス」に、「カスタムL」は空冷の「GL」に相当する装備品を採用していた。特筆されるのは「カスタムL」のドライブシャフトに採用された等速ジョイントで、後輪駆動車で等速ジョイントを採用した例は本車が初である。
「自信の水冷」のキャッチフレーズで販売を開始した水冷シリーズではあったが、元々水冷化を想定していなかったR-2に水冷エンジンを搭載したため、冷却配管を室内に通すことができず、苦肉の策としてサイドシル下に通された。これによる配管の腐食や損傷のトラブルが多発したこともあり、販売期間は9か月間と極めて短期間に終わっている。なお、後継モデルであるレックスでは、水冷エンジン搭載を前提にした設計がされていたため、冷却配管は室内に通されていた。
初代 K12/12W型 (1969年-1973年)
- 1969年8月15日 - スバル・R-2シリーズ発売。
- 1970年2月16日 - R-2バン・シリーズ(K41型)発売。
- 4月18日 - R-2 SS、スポーティデラックス発売。
- 10月5日 - R-2 GL発売。
- 1971年2月8日 - New スバルR-2シリーズ発売。ダミーグリルを装着。ツインバレルキャブ装着エンジン搭載のスポーティモデル R-2SS はカタログ落ち。
- 10月7日 - マイナーチェンジ。車種ロゴのエンブレムを変更。また「ゼブラマスク」と呼ばれるフロントグリルを採用。併せて、内外装に大幅な変更を行う。水冷エンジン搭載「L」シリーズ発売とともに、空冷のツインバレルキャブ装着スポーツモデルを GSS として再設定。またステアリングの中央部分が前期型の「SUBARU」から後期型の「R-2」 マークに変更された。
- 1972年
- 7月15日 - レックスの発売に伴い水冷「L」シリーズが販売終了となり、空冷シリーズのみに整理される。
- 12月下旬 - 空冷シリーズが生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
- 1973年2月 - レックスへの4ドアセダン追加に伴い、空冷シリーズが販売終了となる。生産台数は28万9555台[3]。
-
バン(後期型)
- 1 スバル・R-2とは
- 2 スバル・R-2の概要
- 3 空冷エンジン・トランスミッション
- 4 参考文献
スバル・R2
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R2[3](アールツー、SUBARU R2[4])は、富士重工業(現・SUBARU)が2003年から2010年まで生産・販売していた軽自動車である。
注釈
出典
- ^ “【Movie】スバル「R2」〜開発者にインタビュー(その1)”. webCG. (2003年12月20日) 2022年1月3日閲覧。
- ^ a b “新型軽「スバルR2」発売”. webCG. (2003年12月9日) 2022年1月3日閲覧。
- ^ a b c d e 『スバルR2を発売』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2003年12月8日 。2022年1月3日閲覧。
- ^ “SUBARU R2”. SUBARUオンラインミュージアム. 2022年12月21日閲覧。
- ^ “【スバル『R2』発表】昔の名前で二兎を追う?”. Response.. (2003年12月8日) 2022年1月3日閲覧。
- ^ “【スバル『R2』発表】寸法で勝負しない---新コンセプト軽自動車”. Response.. (2003年12月8日) 2022年1月3日閲覧。
- ^ a b 『スバル R2「iプラス」を発売』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2004年6月30日 。2022年1月3日閲覧。
- ^ a b c 『特別仕様車スバル R2「Utility Package」、「Custom typeS」を発売』(プレスリリース)富士重工業、2005年6月14日 。2022年12月21日閲覧。
- ^ 『スバル R2シリーズを改良 あわせて特別仕様車R2「Refi(レフィ)」を発売』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2005年11月24日 。2022年1月3日閲覧。
- ^ a b 『特別仕様車 スバル R2 「Refi レフィ limited(リミテッド)」を発売』(プレスリリース)富士重工業、2006年4月5日 。2022年12月21日閲覧。
- ^ 『スバル R2シリーズを一部改良 あわせて、特別仕様車「Refi Bitter selection(レフィ ビター セレクション)」を発売』(プレスリリース)富士重工業、2006年10月12日 。2022年12月21日閲覧。
- ^ 『スバル発売50周年記念特別仕様車 スバル R2「FAVORITE Edition」を発売』(プレスリリース)富士重工業、2008年8月4日 。2022年12月21日閲覧。
- ^ 『スバル R2シリーズに特別仕様車「Smart Selection」を設定』(プレスリリース)富士重工業、2009年11月4日 。2022年12月21日閲覧。
- ^ 『第37回 東京モーターショー出展概要』(プレスリリース)富士重工業株式会社、2003年10月14日 。2022年1月3日閲覧。
- ^ SUBARU R2の販売に関するお知らせ - SUBARU公式サイト[リンク切れ]
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第43号23ページより。
- 1 スバル・R2とは
- 2 スバル・R2の概要
- 3 脚注
固有名詞の分類
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