ジャガー・XJ シリーズIII

ジャガー・XJ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/22 05:32 UTC 版)

シリーズIII

ジャガー・XJシリーズIII
概要
製造期間 1979年-1986年
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア・セダン
駆動方式 FR
パワートレイン
エンジン 直列6気筒DOHC3,441 cc(XJ6 3.4)
直列6気筒DOHC4,237 cc(XJ6 4.2)
V型12気筒SOHC5,344 cc(XJ12)
変速機 5速MT[6]/3速AT[7]
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン+コイル/スタビライザー、後:ロアーウィッシュボーン/ラディアスアーム+ツインコイル[7]
車両寸法
ホイールベース 2,870 mm[7]
全長 4,960 mm[7]
全幅 1,770 mm[7]
全高 全高1,370 mm[7]
車両重量 1,829 kg(XJ6 3.4)[7]/1,925 kg(XJ12)[7]
系譜
先代 ジャガー・XJシリーズII
後継 ジャガー・XJ40系
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1979年に大規模なマイナーチェンジを受けシリーズIIIとなった。外装はピニンファリーナの手によると言われている[6]。欠点であったリアシートの頭の上の空間を大きく取るために屋根の後端をやや嵩上げし、前後ドア窓の大きさを揃えるなどデザインバランスを整えた[6]。前後バンパー、フロントグリルの意匠が変更された[6]。安全性向上のためドアハンドルが埋め込み式になった[6]。シリーズIIまで1960年代の面影を色濃く残していたリアコンビネーションランプが大型化された[6]。マニュアルトランスミッションは初めて5速MTが採用されている。

ジョン・イーガンの会長就任後の1980年代前半急速に品質が上がった[6]

XJ6シリーズIII

エンジンラインナップはシリーズIIと同じく直列6気筒DOHCの3.4L、直列6気筒DOHCの4.2L。4.2L版はヨーロッパ仕様で205hp。

1985年最後のマイナーチェンジ。3.4L版の内装が手直しを受けた。

XJ12シリーズIII

エンジンラインナップはシリーズIIと同じくV型12気筒SOHCエンジン5.3L。燃料噴射を装備して細部の改良により289hpに向上していた。 1981年にマイナーチェンジを受け、V型12気筒エンジンがミハエル・マイ発案の高効率シリンダーヘッドを装着したファイアーボールエンジンに変更され、295hp/5,500rpmに出力向上し[6]、このエンジンを積んだ車両は車名の最後にH.E.[注釈 5]の文字が追加された[6]

1983年マイナーチェンジ。クルーズコントロールなどの装備が充実し、ホイールも新たに「蜂の巣」タイプのアロイホイールが加えられた。なお、この年から本国で「Vanden Plas」のグレード名が使用できなくなったため、デイムラー版の名称が「ダブルシックス」のみとなった。

輸出モデルは「デイムラー」ではなく「ジャガー・ソブリン」として販売され、ドアノブやグリルのデザインも異なる。なお、次モデルのXJ40系はエンジンベイが狭く設計されV型12気筒エンジンが搭載できなかったため、しばらくXJ12のみがシリーズIIIのままで生産続行された[6]


  1. ^ 3.14159×(8.3/2)×(8.3/2)×8.6×6=2791.87134279。
  2. ^ 3.14159×(9.21/2)×(9.21/2)×10.6×6=4237.07245467。
  3. ^ 3.14159×(9/2)×(9/2)×7×12=5,343.84459。
  4. ^ 3.14159×(8.3/2)×(8.3/2)×10.6×6=3,441.14374809
  5. ^ High Efficiency、高効率の意。
  6. ^ 3.14159×(9.1/2)×(9.1/2)×8.3×6=3,238.93059535。
  7. ^ 3.14159×(9/2)×(9/2)×7.85×12=5,992.7400045。
  8. ^ 3.14159×(9.1/2)×(9.1/2)×8.3×6=3,238.93059535。
  9. ^ 同時にデイムラー・ダブルシックスも「X300」系ボディの「X305」となった。
  10. ^ 3.14159×(9.1/2)×(9.1/2)×8.3×6=3,238.93059535。
  11. ^ デイムラーも過給器付きV型8気筒を搭載したスーパーV8となった。
  12. ^ NAモデルはZF製、スーパーチャージャーモデルはメルセデス・ベンツ製。
  13. ^ 本国及びアメリカでは「X300」系発売当初から設定があったグレードである
  1. ^ ジャガー最上級サルーンXJ、現行型は7月生産終了 次期型はEVに XJの名を継承”. AUTOCAR JAPAN (2019年6月4日). 2023年7月22日閲覧。
  2. ^ Jaguar Will Discontinue The XJ Sedan In July”. tflcar.com (2019年5月30日). 2023年7月22日閲覧。
  3. ^ Electric Jaguar XJ plans axed at last minute”. AutoEXPRESS (2021年2月15日). 2023年7月22日閲覧。
  4. ^ “世界のVIPが愛用する超高級車 16選 女王や政府高官の「アシ」となるクルマたち”. AUTOCAR JAPAN. https://www.autocar.jp/post/830089/4#s13 
    “トランプ、金正恩、プーチン……世界の首脳を守る“専用車” がスゴい”. ZAKZAK. https://www.zakzak.co.jp/soc/amp/180617/soc1806170005-a.html 
  5. ^ “ジャガー XJ 防弾仕様、驚異のプロテクト性能”. レスポンス. https://response.jp/article/2011/12/19/167343.html 
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo 『ワールド・カー・ガイド12ジャガー』pp.97-112「近年のジャガー」。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『ワールド・カー・ガイド12ジャガー』pp.165-185「プロダクション・モデルのスペック」。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 『輸入車ガイドブック1997』p.222。
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n 『輸入車ガイドブック1997』p.93。
  10. ^ 80年代輸入車のすべて- 魅惑の先鋭 輸入車の大攻勢時代. 三栄書房. (2013). pp. 52. ISBN 9784779617232 
  11. ^ a b c d 『輸入車ガイドブック1993』p.222。
  12. ^ a b c d e f 『輸入車ガイドブック1994』p.222。
  13. ^ a b c 『輸入車ガイドブック1994』p.86。


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