オイラー法 拡張

オイラー法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/14 02:53 UTC 版)

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オイラー法は1次方法である。1次方法は極端に精度が低いので、実践には向かない。そのため、もっと次数の高い方法が必要となる。オイラー法と後退オイラー法の公式をもとにして平均値を取ると次の公式となる。

これは微分方程式での台形公式である。有限差分法を用いて偏微分方程式に適用するときはクランク・ニコルソン法とも呼ばれる。この方法が2次方法でA-安定であることを証明できる[2]

台形公式は見ての通り陰公式である。それを陽公式にも変換できる。yn+1をもう一度オイラー法で近似すると次の公式となる。

これはホイン法英語版(または改良オイラー法、: improved Euler method)とよばれる陽公式である。台形公式と同じ2次方法であるけど、A-安定な方法ではない。修正オイラー法は、もっともシンプルな2段ルンゲ=クッタ法である。

しかし、2次方法はオイラー法より精度が遥かに高いが、実践で使うにはまだ精度が足りない。現在よく使われているのが高次のルンゲ=クッタ法である(MATLABのコマンドode23は3段3次ルンゲ=クッタ法で、ode45は6段5次のルンゲ=クッタ法である[3])。


  1. ^ Butcher 2003, p. 70; Iserles 1996, p. 57
  2. ^ Iserles 2008, Section 1.3
  3. ^ Cleve Moler. “Ordinary Differential Equation Solvers ODE23 and ODE45”. 2016年12月16日閲覧。





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