ウォーターボーイズ
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スタッフ
- 脚本・監督:矢口史靖
- エクゼクティブプロデューサー:桝井省志
- 音楽:松田岳二、冷水ひとみ
- ストリングスアレンジ:田尻光隆
- 水泳指導:不破央
- シンクロアドバイザー:平中季代子、畠山一朗、氏家友貴
- ダンス振付:八反田リコ
- 現像:IMAGICA
- MA:東京テレビセンター
- プロデューサー:宅間秋史、関口大輔、佐々木芳野
- 企画:石丸省一郎、藤原正道、遠谷信幸
- 製作:フジテレビジョン、アルタミラピクチャーズ、東宝、電通
製作
男子高校生たちが、シンクロに挑む青春活劇で、モデルは男子校の埼玉県立川越高校の水泳部が実際に1988年から文化祭の演目として行っているシンクロ公演。
1999年、プロデューサーが『ニュースステーション』(テレビ朝日)で放送された川越高校水泳部のドキュメンタリーを見て映画化を着想。後に矢口史靖監督が加わり、50mの屋外プールで部員全員で繰り広げるインパクトのあるシンクロ演技とその背景にある文化祭に訪れる近隣の女子高生にモテたいという不純な動機の面白さに、「これは映画にすべきだ」として[2]、2001年の映画化に至った。
撮影の1か月以上前からシンクロの練習を開始する必要があることから売れている俳優をキャスティングすることはできず、まるまる2か月以上スケジュールが空いている若手の俳優のみを募集して、当時まだ無名だった妻夫木聡や玉木宏らがキャスティングされた。撮影開始後も千葉県内の学校のプールに拘束されて連日シンクロの練習を続け、シンクロ漬けの日々を送った。後に矢口監督は、「彼ら自身も何か鬱屈した、”ぶつけたいんだ!”っていうエネルギーが溜まりに溜まっていたので、それがスクリーンにそのまま映ったというのが、お客さんに伝わったんでしょうね」と語っている[2]。
作品の評価
劇場公開から徐々に口コミと地方キャンペーンで話題となり、結果的に大ヒット映画となった。当初は少数の映画館のみの上映だったが、全国各地での地道なキャンペーンと独特の宣伝展開で劇場数が増え、最終的には上映劇場100館、上映期間は6か月を越えた。この現象は映画業界で話題になり、それ以降同じような映画が乱立した。シネマコンプレックスの普及と時期と重なり、2000年以降の邦画復活のきっかけを作った。
本作のヒットを受け、2003年にフジテレビがテレビドラマ化。映画スタッフがドラマ製作に参加することにより、映画の世界観を壊さずドラマ化に成功し、高視聴率を記録。この「映画から連続ドラマ」という連動は、その後他局にまで影響を与えることになる。この後フジテレビは、パート2(2004年)、スペシャル版(2005年)と制作し、完結した。また、同じスタッフで映画『スウィングガールズ』(2004年)が製作され、映画『ウォーターボーイズ』の倍以上の興行成績を記録した。
映画・ドラマのヒットにより全国で「シンクロブーム」が起こり、高校を中心に男子シンクロ部が設立されるなど大きな影響を与えた。映画のモデルになった川越高校水泳部のドキュメンタリーが『にんげんドキュメント』(NHK総合)や『スーパーテレビ情報最前線』(日本テレビ)で放送され、同校の文化祭は約3万人(2002年)もの入場者数を記録するまでになった。
2022年に行われ、350人が投票に参加した「夏に見たい映画 人気おすすめランキングベスト148作品 邦画編」では見事1位に輝いた[3]。
歴史
- 2001年9月15日 - 映画『ウォーターボーイズ』公開。
- 2003年7月1日 - 9月9日 - テレビドラマ『WATER BOYS』放送。
- フジテレビのイベント「お台場冒険王」にて「ウォーターボーイズショー」開催。
- 2004年7月6日 - 9月21日 - テレビドラマ『WATER BOYS2』放送。
- 「お台場冒険王」にて「ウォーターボーイズショー 2」開催。
- 2004年9月21日 - 「第1回全国高校ウォーターボーイズ選手権」放送(優勝校は鈴鹿工業高等専門学校)。
- 2004年10月4日 - 「あの感動がよみがえる!ウォーターボーイズ 2 完全密着130日!涙と友情の最終回スペシャル!!」放送。
- 2004年9月11日 - 映画『スウィングガールズ』公開。
- 2005年8月19日・20日 - テレビドラマ『WATER BOYS 2005夏』放送。
- 「お台場冒険王」にて「ウォーターボーイズショー 05」開催。
- 2005年9月27日 - 「第2回全国高校ウォーターボーイズ選手権」放送(優勝校は鈴鹿工業高等専門学校)。
受賞歴
- 作品賞
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- 第75回 キネマ旬報 日本映画ベストテン第8位
- 第56回 毎日映画コンクール 日本映画優秀賞
- 第44回 ブルーリボン賞 日本映画ベストテン
- 第23回 ヨコハマ映画祭 日本映画ベストテン第2位
- 第25回 日本アカデミー賞 優秀作品賞
- 個人賞
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- 第25回 日本アカデミー賞
- 第39回 ゴールデン・アロー賞 映画新人賞(妻夫木聡)
- 第11回 日本映画プロフェッショナル大賞 特別賞(妻夫木聡&ボーイズ)
- ^ 「2001年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報』2002年(平成14年)2月下旬号、キネマ旬報社、2002年、138頁。
- ^ a b 矢口史靖(インタビュアー:川田裕美)「「”これは映画にすべきだ”と思いましたね」:矢口史靖監督」『Orico presents FIELD OF DREAMS(TOKYO FM)』、2017年2月12日 。2018年5月11日閲覧。
- ^ “夏に見たい映画 人気おすすめランキングベスト148作品 邦画編【350人に聞いた】”. TVマガ. TVログ (2022年8月24日). 2022年10月15日閲覧。
固有名詞の分類
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