アメノオシホミミ 系譜

アメノオシホミミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/22 04:57 UTC 版)

系譜

基本的には五皇子の長男だが、『日本書紀』の一書では次男とされる。本文での子は瓊瓊杵尊のみだが、第九段第六の一書では瓊瓊杵尊のほかに天火明命をもうける[1][2]。天火明命が兄で、瓊瓊杵尊が弟である。第九の一書では瓊瓊杵尊の代わりに「天照国照彦火明命」が生まれる。『先代旧事本紀』では「天照国照彦火明櫛玉饒速日命」と「天饒石国饒石天津彦火瓊瓊杵尊」の兄弟が生まれ、それぞれに天孫降臨神話がある。また名前からもわかるように天火明命と神武紀に登場する饒速日命が同一視されている。

また『日本書紀』第九段第七の一書ではいくつかの異伝が列挙されている。その一つには万幡姫ではなく、その娘の玉依姫命を娶るとあり、子の名前も瓊瓊杵尊ではなく天之杵火火置瀬尊(あめのぎほほぎせのみこと)という。別の異伝では天忍穂耳尊自体が勝速日命(かちはやひのみこと)、天大耳尊(あめのおおみみのみこと)という親子の神に分割されていて、天大耳尊が丹舄姫(につくりひめ)を娶り瓊瓊杵尊を得る。

系図

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
素戔鳴尊
 
 
 
天照大神
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
天穂日命
 
天忍穂耳尊
 
天津彦根命
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
出雲氏
 
瓊瓊杵尊
 
凡河内氏
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
天火明命
 
火折尊
 
火須勢理命
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
尾張氏
 
鸕鶿草葺不合尊
 
隼人
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1 神武天皇
 

  1. ^ a b c d e f g h i j k 薗田稔、茂木栄 『日本の神々の事典 神道祭祀と八百万の神々』 学研、90,91頁。
  2. ^ a b c d e f g 戸部民夫 『八百万の神々 日本の神霊たちのプロフィール』 新紀元社、107,119,120頁。
  3. ^ 古事記』 幸田成友 校訂 岩波書店 p.36
  4. ^ 訓讀日本書紀. 上巻』黒板勝美 編 岩波書店 p.89
  5. ^ 西宮一民「神名の釈義」『新潮日本古典集成 古事記』新潮社出版、2014年。
  1. ^ 神代紀上では「正哉吾勝・まさかあかつ」となっており、この「正哉」は「正真正銘」の意。
  2. ^ 古事記では建御雷神天鳥船ら、書紀では天鳥船ではなく経津主神で、記が主の建御雷神、従の天鳥船であったことに対し、紀では主が経津主神、従が武御甕雷男神


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