てんかん てんかんの概要

てんかん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/01 07:34 UTC 版)

てんかん
てんかん患者の脳波。発作が起きた後は特徴的な脳波を示す。
概要
診療科 神経学, てんかん学[*]
分類および外部参照情報
ICD-10 G40-G41
ICD-9-CM 345
DiseasesDB 4366
MedlinePlus 000694
eMedicine neuro/415
MeSH D004827
「キリストの変容」(ラファエロ・サンティ画、1518年20年バチカン美術館蔵)
右下の上半身裸の子供の絵は、てんかんの症状を表している[1][注 1][2][3]。この絵画は、聖書におけるてんかんの記述に基づいている[注 2]

古くから存在が知られている疾患の一つで、ソクラテスユリウス・カエサル が発病した記録が残っている。全般発作時の激しい全身の痙攣から、医学的な知識がない時代には、狐憑きに代表される「憑き物」が憑依したと誤認され、「放っておくと舌を噛んで死ぬ」と思われていたり、周囲に混乱を起こすことがあったり、偏見や差別の対象となることもあった[要出典]

かつては「子供の病気」とされていた。しかし、近年の調査研究で、老若男女関係なく発症する見解も示され、80歳を過ぎてから発病した報告例もある。一方でエミール・クレペリンは、老年性てんかんに対しては別個のものとして扱っている。

予防や完治は不可能である。しかし、抗てんかん薬を用いることによって、制御可能である[4][5]。年間の医薬品コストはわずか5ドルにすぎない[4]。しかし、通院、入院、検査には費用がかかり、日本では医療費自己負担額軽減のための制度もある[6]。また、食餌療法によっても発作の軽減や抑制が可能な病気である。

てんかんの人口10万あたり障害調整生命年(2004年)
  no data
  <50
  50-72.5
  72.5-95
  95-117.5
  117.5-140
  140-162.5
  162.5-185
  185-207.5
  207.5-230
  230–252.5
  252.5-275
  >275

一般人口における有病率は0.4~1.0%ほどで、有病者数は全世界で約5,000万人いると見られており[4][7]、患者のおよそ80%は発展途上国の国民である[4]。各国の疫学データでは、発症率は人口の1%前後、低中所得国での有病率は0.7~1.4%となっている[4]

イギリスが発表した資料によれば、年間で「10万人あたり50例」[8]とあり、傷病にかかる費用は「年間20億ポンド」と推定されている[8]


注釈

  1. ^ てんかんガイド 湯の川総合病院脳神経センター てんかん・機能外科部門 部長 川村哲朗、2ページ目、表紙説明 「ラファエロ・サンツィォの筆による「キリストの変容」には、てんかん発作を起こしている少年が描かれている。この作品は、イエス・キリストがてんかんを患う少年を治したというマタイ、マルコ、あるいはルカによる福音書に記されている逸話を題材とした」
  2. ^ このてんかんの記述は、同一の少年についてのものであり、マタイ、マルコ、ルカの3つの福音書に記述されている。マタイ17章15節 [1] マルコ9章18節 [2]、9章20節 [3]、ルカ9章39節 [4]、9章42節 [5]

出典

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