生きる力とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 生きる力の意味・解説 

生きる力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/20 09:02 UTC 版)

生きる力(いきるちから)とは、全人的な資質や能力のことを指す用語であり、具体的には、「変化の激しいこれからの社会を」生きる力を意味している。

生きる力と教育

1996年文部省(現在の文部科学省)の中央教育審議会(中教審)が「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」という諮問に対する第1次答申の中で、

我々はこれからの子供たちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力など自己教育力であり、また、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやるや感動する心など、豊かな人間性であると考えた。たくましく生きるための健康体力が不可欠であることは言うまでもない。我々は、こうした資質や能力を、変化の激しいこれからの社会を、[生きる力]と称することとし、知、徳、体、これらをバランスよくはぐくんでいくことが重要であると考えた。

と述べたことから、教育の新たな目的の一つとして上げられるようになった。

上記のような理念を受けて、その後の学習指導要領の改訂時に総合的な学習の時間が創設された。

2002年以降実施の学習指導要領では、ゆとりの中での特色のある教育によって生きる力をはぐくむという方針であり[1]2011年以降実施の学習指導要領では、ゆとりでも詰め込みでもなく、生きる力をよりいっそうはぐくむという方針である[2]

批判

一橋大学准教授の河野真太郎は、2001年文部科学省白書に設けられた『千と千尋の神隠し』に関するコラムについて、この映画のテーマは主人公が生きる力を獲得することがテーマであり、その生きる力とは「『他人のために何かをすること』『与えられるのではなく、与えること』の意味を知る」ことだとされていると指摘し、「搾取が容易に可能な主体になることこそが、『生きる力』を手に入れることなのだ」と述べ、労働ダンピングやりがい搾取と関連する形で論じている[3]

脚注

関連項目

外部リンク


「生きる力」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「生きる力」の関連用語

生きる力のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



生きる力のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの生きる力 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS