verstehenとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > verstehenの意味・解説 

りょう‐かい〔レウ‐|リヤウ‐〕【了解/×諒解】

読み方:りょうかい

[名](スル)

物事内容事情理解して承認すること。了承。「—が成り立つ」「来信内容を—する」

《(ドイツ)Verstehen》ディルタイ哲学で、文化的歴史的なものを生の表現とみなし、その生を追体験によって把握すること。理解

[用法] 了解・理解——「彼は友の言う意味をすぐに了解(理解)した」「その辺事情は了解(理解)している」など、意味がわかる、のみ込むの意では、相通じ用いられる。◇「了解」には、相手考え事情わかった上で、それを認める意がある。「暗黙の了解を得る」「お申し越しの件を了解しました」◇「理解」は、意味や意図正しくわかる意が中心となる。「文章理解する」「何を言っているのか理解できない」◇「了解できない」は、意味はわかるが承認できないの意になり、「理解できない」は単に意味がわからないの意になる。◇類似の語「了承」は「了解」とほぼ同じに使うが、「了解」よりも承認する意が強い。「上司了承を得る」「双方とも大筋了承した


理解社会学

(verstehen から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 07:58 UTC 版)

理解社会学(りかいしゃかいがく、: verstehende Soziologie)は、マックス・ウェーバーが提唱した社会学上の立場である。

概要

理解社会学の特徴は、観察対象となる社会現象集団社会的な行為の行為者にとっての意味(主観的意味)を理解(了解)しようと努める点にある。社会的事象を個人の行為に還元して分析しようとする際には、外面的な因果関係による「説明」では不十分であり、その行為者にとっての意味や動機が問われなければならないからだ。

ただし、ここでの主観的意味は、個別の「心理的」な感情ではなく、「社会的」文脈に根ざした「意味連関」のうちに理解されなくてはならない。たとえば、伝統的行動様式を支える価値的態度(エートス)などがこの主観的意味に含まれる。こうした価値と複雑に結びついた歴史社会的事象を科学的に分析する手続きとして理念型が設定されそれとの比較検討が進められる。ウェーバーは、このようにして、歴史の因果的経過の「説明」を社会的行為における意味の「理解」と関連づけようとしたのである。

また、ウェーバーの理解社会学とフッサール現象学の総合のうえに、アルフレッド・シュッツ現象学的社会学が成立することになった。すなわち、シュッツにとって、社会科学の用いる概念は、「類型的概念構成の指示するかたちで生活世界のなかで個々の行為者の遂行する行為が、行為者の仲間だけでなく、行為者自身にとっても、日常生活の常識的解釈という観点から理解可能になるように構成されなければならない」のである(『シュッツ著作集』第1巻、98頁)。

学説上の位置

理解社会学では社会の生産について社会の成員による達成という点が強調されるが、このことと、必ずしも人間は自らが選択できる条件の下で社会を形成するわけではないとする社会思想との整合性が問題になり、以後、社会的生産と再生産との接合を目指す論がピエール・ブルデューアンソニー・ギデンズなどによって生み出されていくことになる。

関連項目

参考文献

  • アルフレッド・シュッツ 著、佐藤嘉一 訳『社会的世界の意味構成-理解社会学入門』(改訳版)木鐸社、2006年。ISBN 9784833290180 
  • アンソニー・ギデンズ 著、松尾精文・小幡正敏・藤井達也 訳『社会学の新しい方法規準-理解社会学の共感的批判』(第2版)而立書房、2000年。 ISBN 9784880592701 
  • マックス・ウェーバー 著、林道義 訳『理解社会学のカテゴリー』(新訳版)岩波書店〈岩波文庫〉、2002年。 ISBN 9784003420911 


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「verstehen」の関連用語

verstehenのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



verstehenのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの理解社会学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS