sensu名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 21:35 UTC 版)
「著者名の引用 (動物学)」の記事における「sensu名」の解説
sensu名(「~の意味で」、イタリック体で書かれるべきではない)は既に命名されていて、例えば誤同定された種に対してなど、著者が誤った意味で使用している名前のことである。技術的にこれは後世での名前の使用であって、新しい名前ではなく、それ自体の著者権もない。分類学者はしばしば、動物の誤同定に対して最初かつ元の資料を記録するために、sensu名の著者権に対する不文律を作った。 しかし、これは本規約に従っていない。 例として、 西アルプスのカタツムリPupa ferrari Porro, 1838について、Hartmann (1841) はシャルパンティエが複数の類似種のために設立した属Sphyradium Charpentier, 1837を使った。1887年にウエスタールンドはこの種は別の属に入れるべきであると主張し、Pupa ferrariと他の数種のためにCorynaという名前を提案した。1922年にヘンリー・ピルスブリーは、ウエスタールンドがSphyradium, sensu Hartmann, 1841 への新置換名としてCorynaを設立したと主張した(Sphyradium sensu Hartmann, 1841 では種名と誤解されてしまうため「sensu」はイタリック体で記されるべきではない)。しかし、sensu名はそれ自体著者と年がつく適格名ではないため、ピルスブリーの主張はICZN規約のルールと合致しない。
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