p 進展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 21:15 UTC 版)
Ap = {0, 1, 2, …, p − 1} とする。Qp の任意の元 x に対し、整数 N と Ap における数列 {an}n ≧ N が存在して、 x = ∑ n = N ∞ a n p n {\displaystyle x=\sum _{n=N}^{\infty }a_{n}p^{n}} と一意的に展開される(N は x の p 進付値 vp(x) に一致する)。これを x の p 進展開という。逆に、Ap における数列 {an}n ≧ N が与えられたとき、和 ∞∑n=N anpn は p 進距離に関して収束して、p 進数を一意的に定める。この展開は、整数環 Z の pn を法とする剰余環 Z/pnZ を n ≧ 1 の各値で考えたものたち(とそれらの間の自然な射影たち)の成す射影系 {Z/pnZ}n ≧ 1 の射影極限として Zp が得られることを示している。逆に、射影極限として Zp を定義し、その商体として Qp を定義する流儀もある。{Z/pnZ}n ≧ 1 の全ての元の共通部分は {0} なので、この展開は完備化の操作を具体的に記述したものと見ることができる。
※この「p 進展開」の解説は、「p進数」の解説の一部です。
「p 進展開」を含む「p進数」の記事については、「p進数」の概要を参照ください。
- p-進展開のページへのリンク