射影極限
(射影系 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/12 08:07 UTC 版)
数学における逆極限(ぎゃくきょくげん、英: inverse limit)あるいは射影極限(しゃえいきょくげん、英: projective limit)は、正確な言い方ではないが、いくつかの関連する対象を「貼合せる」ような構成法であり、貼合せの具体的な方法は対象の間の射によって決められている。逆極限は任意の圏において考えることができる。
厳密な定義
代数系の射影極限
まず群と準同型からなる逆系 (inverse system) あるいは射影系 (projective system) と呼ばれるものの定義から始める。(I, ≤) を有向半順序集合とする(I が有向集合であることを課さない文献もある)。群の族 (Ai)i∈I と準同型の族 fij: Aj → Ai (i ≤ j) で以下の性質、
- fii は Ai における恒等写像、
- fik = fij ∘ fjk (i ≤ j ≤ k)
を満たすものが与えられたとき、対 ((Ai)i∈I, (fij)i≤ j∈I) を群と準同型の成す I 上の逆系と呼び、各射 fij はこの系の遷移射 (transition morphisms) と呼ぶ。
- 射影極限のページへのリンク