多国籍軍(たこくせきぐん)(multinational forces)
国連・安全保障理事会の決議または勧告を受けて、その都度、複数の国が合同で編成する軍隊のこと。国連による指揮のもと、原則として各国の責任において活動する。
1990年、イラクによるクウェート侵攻で、国連・安全保障理事会はイラクに対する武力行使を容認するという内容の決議をした。この決議を受けて、アメリカを中心とする多国籍軍が組織され、湾岸戦争が始まった。
多国籍軍は、国連憲章第43条に規定されている正規の国連軍とは別のものであって、各国の部隊がそれぞれの責任において行動するのが特徴だ。
小泉首相は、イラク問題について、国連安保理の新決議を受けて編成される多国籍軍に自衛隊を参加させる方針を表明した。自衛隊の多国籍軍への参加は、過去に例がない。野党側は、憲法で禁止されている武力行使につながるとして、自衛隊の多国籍軍への参加に反対の立場を取っている。
(2004.06.14掲載)
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