ウィジェット‐エンジン【widget engine】
読み方:うぃじぇっとえんじん
Yahoo! Widget Engine
(Widget Engine から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/28 16:51 UTC 版)
開発元 | Arlo Rose, Perry Clarke, Ed Voas |
---|---|
最新版 | |
対応OS | OS X, Windows 2000 / XP / Vista / 7 |
種別 | ウィジェットエンジン |
ライセンス | 修正BSDライセンス |
公式サイト | Yahoo! Widgets |
開発元 | Arlo Rose, Perry Clarke, Ed Voas |
---|---|
最新版 | |
対応OS | OS X, Windows 2000 / XP / Vista / 7 |
種別 | ウィジェットエンジン |
ライセンス | 修正BSDライセンス |
公式サイト | Yahoo!ウィジェット |
Yahoo! Widget Engine(ヤフー!ウィジェットエンジン)は、かつて開発されていたWindows、Mac上で動くアクセサリソフトウェアエンジンであった。従前は Konfabulator(コンファビュレイター)の名でPixoriaが開発、販売するシェアウェアであったが、2005年7月25日にYahoo!に買収され無料配布となった。またYahoo! JAPANでも日本語化したYahoo!ウィジェットエンジンや、Yahoo! JAPANの各種サービスに対応したウィジェットの提供を2006年9月4日から開始したが、2012年12月12日をもってサービスを終了した[1]。
特徴
Yahoo! Widget Engineというソフトウェア自体はJavaScriptとXMLのランタイムエンジンで、単体では機能せず「ウィジェット (Widget)」と呼ばれるファイルを導入して初めて利用できる。このウィジェットは、XMLとJavaScript、画像ファイルなどの集合体で、GUIの部分も含め、全てテキストエディタで作成できる。通常はこれらをzip圧縮し、拡張子を変えて配布された。
このウィジェットからは、イベント処理、ネットワークの利用(XMLHttpRequest含む)、イメージの表示、テキスト入力、設定画面構築などが行え、実際に天気予報、RSSリーダー、計算機などが作成されている。このウィジェット自体は、(開発元ではなく)利用者が自由に作成、配布、または公式ウェブサイトへ投稿しており、数百のウィジェットが提供されていた。
JavaScriptエンジンはMozilla FoundationのSpiderMonkeyを使っており、Mozilla JavaScript version 1.5 ECMAScript 262 edition 3に相当する。
これ以外にも、Heads Up Display(旧称Konsposé)というOS XのExposéという機能を真似た、ウィジェット一覧機能があり、これにより使っているウィジェットを簡単に確認、利用できるようになっていた。
サポートしたOSは、Windows 2000以上(64ビット環境でも動作はするが、WOW64環境下での動作)とMac OS X v10.3.9以上となっていた。それぞれのOSでほぼ同じウィジェットが使えたが、一部例外もあり、利用の際には確認を要した。また2012年に登場したWindows 8やそれ以降のバージョンのWindowsで正常に作動したかは不明であり、公式発表でもその点は公表されなかった。
類似するソフトウェア
似たようなソフトに、Windowsでは「Samurize」、Linuxでは「SuperKaramba」(Qtを利用)やgDesklets(GNOME)といったソフトがある。ただし、これらはアクセサリが機能するというだけで、設定方法やアクセサリの作り方がまったく違う。
Apple ComputerがMac OS X v10.4に「Dashboard」(Exposéの拡張であり、普段はウィジェットは完全に隠れている点が他のウィジェットエンジンと大きく異なる)を搭載した際には、その類似性が議論を呼んだ。Windows VistaにもMicrosoft Gadgetsという類似のウィジェットエンジンが搭載され、Yahoo! Widget Engineと競合していたが、Windows 7では存在がアピールされなくなり、Windows 8では搭載されなくなった。[2]
脚注
- ^ http://widgets.yahoo.co.jp/info/
- ^ マイクロソフトのサイトにて「Windows 7とWindows VistaのWindows サイド バー プラットフォームには重大な脆弱性があるため、ガジェットの提供は終了しました。この機能は、新しいWindowsでは廃止されています。」と案内されている。[1]
外部リンク
- Yahoo! Widgets - Internet Archiveによるアーカイブ
ウィジェットエンジン
(Widget Engine から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 23:50 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動![]() |
ウィジェットエンジン(英: Widget engine)は、デスクトップ上にデスクトップウィジェットを表示・実行するソフトウェアサービス。ガジェットとも呼ばれる。デスクトップウィジェットは、情報や頻繁に使われる機能(時計、カレンダー、ニュースアグリゲータなど)へのアクセスを提供するアプレットである。
概要
ウィジェットエンジンは、アプリケーションソフトやデスクトップ上で動作する、小規模なアクセサリーソフトである。代表的なものとして、GoogleのGoogle Gadget、Windows Vista、Mac OS X v10.4 Tiger、Yahoo!ウィジェットなどがある。モバイルウィジェットとしては、ACCESSのNetFront Browser Widgetsがあり、コミュニティーサイトもある。ほかにもガジェットの共有サイト Yahoo!ウィジェットギャラリー、Windows Live Gallery、Adobe AIR Galleryといったものがある。
アプリケーションソフトウェアやデスクトップや携帯電話の待ち受け画面上で動作する、小規模なアクセサリーソフトもウィジェットエンジンとなる。macOSのDashboard、Windows VistaのWindowsサイドバー、Yahoo!のYahoo! Widgets(旧Konfabulator)、ACCESSのNetFront Browser Widgets、OperaのOpera Widget、KDDI /沖縄セルラー電話(au) のau oneガジェットなどが知られる。
ウィジェットエンジンとウィジェット・ツールキットとは異なる概念である。ツールキットはGUIを構築するのに使われるもので、複数のウィジェットを組み合わせて1つのアプリケーションを形成する。ツールキット内のウィジェットは単一の低レベルの機能を提供するもので、ツールキット内の他のウィジェットとやり取りするようになっている。一方、ウィジェットエンジンはエンドユーザーが使うものであり、それぞれがスタンドアロンで何らかのタスクを実行する。
デスクトップウィジェットは開発が容易であることから、様々なものが生み出されている。一般に、いくつかの画像と十数行から数百行のソースコード(XML、JavaScript、VBScriptなど)で構成可能である。ウェブブラウザのようなホストシステム上で、ウィジェットをロードして実行する。これにより、複数のデスクトップウィジェットがリソースとコードを共有して構築できるようになる。
デスクトップウィジェット

ウィジェットは、ダウンロード可能な対話型ツールであり、最新ニュース表示、天気表示、時刻表示、カレンダー、辞書、地図、電卓、付箋、写真ビューワ、翻訳機などといったサービスを提供する。
具体例として、以下のようなウィジェットエンジンがある。
- Dashboard(Macintosh)
- Microsoft Gadgets(Windows Vista、Windows Live)
- Plasma(KDE)
- gDesklets(GNOME)
- Google デスクトップ のパネルとガジェット
- Yahoo! Widget Engine
- Klip(Klipfolio)
基本的にシングルタスクであった初期の Macintosh に デスクアクセサリ と呼ばれるものがあったが、Mac OSに疑似マルチタスクが実現されると、デスクアクセサリは通常のアプリケーションと区別のつかないものになった。しかし、デスクアクセサリはインターネットにはアクセスできない。インターネットにアクセスするデスクトップ上のオブジェクトとしては、マイクロソフトの Active Desktop が最初であった[要出典]。ウィジェットは1980年代ごろから趣味で開発された様々な小型フリーウェアにも似ている。
2006年11月9日、W3C の Web Application Formats Working Group から Widgets 1.0 のワーキングドラフトが発表された[1]。ウィジェット(エンジン)は標準化の途上にある。
2000年代後半にWindows Vista・7にウィジェットエンジンが標準搭載されるなど普及が進んだものの、2012年にはマイクロソフトがWindows 8からウィジェットエンジンを削除し、Vista・7向けの公式のウィジェット配布サイトも終了した[2]。同社はWindows 8で新たなユーザーインターフェースに注力し、またウィジェットがコンピュータの脆弱性の原因になることに注意を促している[3]。
またデスクトップ版OperaのOpera WidgetsやYahoo!ウィジェットも開発やサービス提供の終了を表明しており[4][5]、ウィジェットは過去の物になりつつある。
モバイルウィジェット
モバイルウィジェットはデスクトップウィジェットと似ているが、携帯電話向けである。モバイルウィジェットは携帯電話の画面を最大限に有効活用したネット上の情報を利用したアプリケーションであることが多い。Java Platform, Micro Edition ベースのモバイル用ウィジェットエンジンとしては、WidSets、WidX、Webwag、BluePulse などがある。しかし、Java には携帯電話の画面上にウィジェットを表示させるような標準APIがないため、それぞれ独自に実装を行っている。
Ajaxベースのモバイルウィジェットのプラットフォームとしては、ACCESSの NetFront Widgets、オープンウェーブの MIDAS、オペラ・ソフトウェアの Opera Platform などがある。
スマートフォンやタブレットにおいては、AndroidはOS標準でホーム画面に多様なウィジェットを追加できる。iOSでは、従来ホーム画面に配置できるものはアイコンに限定され、ウィジェットを置くことはできなかったが、IOS 14よりホーム画面にウィジェットを置くことが可能になった[6]。
デスクトップウィジェットにおける情報フロー
デスクトップウィジェットはメモリ使用量の少ないアプリケーションで、デスクトップ上の小さい領域を使って表示される。その目的は、あまり図々しくない形でリソースも消費せずにユーザーに適切な情報を提供することである。基本的にデスクトップウィジェットは、事前設定したデータソースから情報を入手し、ユーザーの要求に応じてそれを表示する。理想的には、ユーザーの好みに応じたコンテンツを表示すべきである。ユーザーが要求する最も重要な日々の情報を提供する。デスクトップウィジェットの多くは、ベンダーのウェブサイトから自由にダウンロード可能である。
脚注
- ^ “Widgets 1.0”. World Wide Web Consortium (2006年11月9日). 2008年1月9日閲覧。
- ^ “デスクトップのガジェット - Microsoft Windows”. 2012年11月1日閲覧。
- ^ “マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ (2719662) ガジェットの脆弱性により、リモートでコードが実行される”. マイクロソフト (2012年7月11日). 2012年11月1日閲覧。
- ^ Arnstein Teigene (2012年4月24日). “Increased focus on Opera extensions and ending support for Unite applications and Widgets”. オペラ・ソフトウェア. 2012年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月1日閲覧。
- ^ “ヤフー、12月12日をもって“Yahoo!ウィジェット”のサービス提供を終了”. 窓の杜. (2012年11月1日) 2012年11月1日閲覧。
- ^ “iOS 14” (日本語). Apple(日本). 2021年5月12日閲覧。
関連項目
|
- Widget Engineのページへのリンク