TRON Safe Kernel
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:21 UTC 版)
「TRONプロジェクト」の記事における「TRON Safe Kernel」の解説
T-Kernel2.0をベースに、産業機器向けの機能安全規格であるIEC 61508 SIL3に対応したTRON。日立製作所、ルネサス エレクトロニクス、日立超LSIシステムズを中心として2017年に策定された。 2000年代以降、特に欧州に産業機器を輸出する際はIEC 61508の認証が必須となり、ISO 26262(自動車)などその他の安全規格への準拠を条件とする場合も増えた。しかし、第三者機関から認証を受けるには5億円程度かかるため、組み込み業界の多くを占める中小企業が認証を得ることは難しい。そのため、トロンフォーラムが代わりにIEC 61508で安全要求レベルが最も厳しい「SIL3」の認証を得た上で無償公開される「TRON Safe Kernel」をOSとして採用することで、海外に製品の輸出がしやすくなり、またメーカーの実装ごとに独自に認証を受けた場合にかかる費用も無くすことができる。 安全水準の異なるソフトウェアを分離して実行するためのドメイン管理機能を備えており、機能安全水準を満たさないアプリケーションを動かす場合はT-Kernel2.0として動作する。
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