Sine Ngayène遺跡とその造墓活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 17:45 UTC 版)
「セネガンビアの環状列石」の記事における「Sine Ngayène遺跡とその造墓活動」の解説
世界遺産になっているSine Ngayène遺跡は巨石の墓と環状列石の複合した遺跡で、52箇所の環状列石と115の墳墓からなっている。これまで調査された遺構は、1号環状列石を除けば大部分が遺跡の周縁部に位置している。環状列石について考えてみると、その配置は、遺跡の中心点から対称的に配置されているように思われる。つまり、環状列石1号ないし20号は、52号と対称的な位置にある。また、2号環状列石と48号環状列石も対称的な位置にある。1号ないし20号から仮に52号へ向かって線を引いたとすると2号から48号へ向かって引いた線と遺跡のほぼ中心部で交差し、それは、遺跡の中心部に配置された二重の環状列石のすぐ南側にあたる。同様に報告された環状列石で墓坑の上に冠のようにならんでいるものについて考えると、南側だけ石柱が建てられずに空いており、その方向には、遺跡の中心を占める環状列石が配置されている。このような特徴から、構築物としての環状列石の特殊性のみならず、その構造が、葬送儀礼の構造を考えるうえでもきわだった特殊性があることがわかる。この論拠としては、二重の環状列石やほかの単独の環状列石がいずれも北側が完全な形で残っていることが挙げられる。2002年と2003年に4基の記念碑、2基の環状列石、2基の墓が発掘調査され、巨石を建てるという行為の多様性の本質的な内容について解き明かそうという目標のもとで調査成果の比較研究が行なわれている。
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