STATファミリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:46 UTC 版)
「シグナル伝達兼転写活性化因子」の記事における「STATファミリー」の解説
これまでに同定されたSTATファミリーに属する分子としてSTAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、STAT6の7種類が存在している。これらの全ての分子はホモ二量体を形成することができる。また、STAT1/2やSTAT1/3、STAT5A/5Bなどのヘテロ二量体が存在することも知られており、いずれもシグナル伝達に関与している。STATの構造中にはDNA結合ドメインやJAKによりリン酸化された受容体との結合部位に当たるSH2ドメインを有し、カルボキシル基末端側には保存されたチロシン残基が存在してSTAT二量体の形成に関与している。 サイトカイン受容体とSTATとでは数的に1対1で対応しているわけではなく、複数のサイトカイン分子が同一のSTATを活性化しうる。例えばIL-6とインターフェロン-γは共にSTAT1を活性化するが、生理活性は異なる。このことはIL-6がSTAT1以外にSTAT3をも活性化しうるためであることから説明がつき、実際にSTAT3を欠いた細胞においてはIL-6はインターフェロン-γと類似した作用を示す。
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