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ステート・ストリート

(SPDR から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/02 06:23 UTC 版)

ステート・ストリート
State Street Corporation
ボストンにある本社
種類 公開会社
市場情報
本社所在地 アメリカ合衆国
マサチューセッツ州ボストン
設立 1792年(ユニオンバンク)[1]
業種 金融業
事業内容 信託銀行
代表者 ジェイ・ホーレイ(社長兼最高経営責任者)
売上高 89億5300万ドル(2010)
営業利益 20億860万ドル(2010)
純利益 15億5600万ドル(2010)
総資産 160億5050万ドル(2010)
従業員数 39,000人
外部リンク www.statestreet.com
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ステート・ストリート英語: State Street Corporation)は、大手機関投資家向けグローバルカストディ (AUC/A 約5,400兆円) および資産運用機関 (AUM約540兆円) としては ブラックロックバンガード・グループと並ぶ世界最大級のアメリカ系金融機関で、現存する銀行としては米国国内で2番目に古い歴史を持つ金融機関。

名称は本社のあるボストン国際金融市場であった中心街に由来する。大手機関投資家および各国政府との取引が主で、グループとして個人向け業務は展開していない。

配下のステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)社は、上場投資信託(ETF)のSPDR(スパイダー)シリーズを運用しており、S&P500に連動するSPDR S&P 500 Trust ETF (NYSE ArcaSPY)は純資産残高で世界最大のETFである。

沿革

前身のユニオンバンクは外国為替業の繁忙するフランス革命戦争の開戦年である1792年に設立された。初代頭取はモーゼス・ギルだった。両方の意味でのステート・ストリートは、近代を通じてボストンから極東までの綿・絹貿易を主体とする為替業務を担った[2]。ユニオン・バンクはボストン旧家と不動産取引もした。1865年に免許を得て、ナショナル・ユニオン・バンク・オブ・ボストンとなった。1911年にAllan Forbes[3]が財務アシスタントから社長に出世した。アランは以降56年のキャリアで200万ドル未満だった預金総額を1.8億ドルにした[1]

1924年、ステート・ストリート・トラスト・カンパニー(1891年に免許取得[1])が米国初のミューチュアル・ファンドカストディアンに指名された[4]。指名元の投信会社は、エドワード・レフラーのいたマサチューセッツ・インベスターズ・トラスト(MIT)である。1925年、ユニオン・バンク・オブ・ボストンとステート・ストリート・トラスト・カンパニーは合併した[1]

1950年から1955年まで、アラン・フォーブズが会長を務めた。ステート・ストリートは他行を吸収合併して規模を拡大、1960年に同一の持株会社が支配するグループ企業となった。[1]

1970年代から1980年代までWilliam Edgerly 社長は会社の投資銀行化とグローバル化を推進した[1]。そのころネッド・ジョンソン率いるフィデリティ・インベストメンツとステート・ストリートは提携しており、メリルリンチMFS Investment Management(旧MIT)、そしてPutnam Investments がステート・ストリートに口座をもっていた[4]。MFS は1982年にケベック州のサン・ライフ・フィナンシャル(アクサ代理人が創設者)に吸収された。パトナムは堅実さが売りであったが、おそらく同じころに株式の買収が進み、やはりケベックのパワー・コーポレーション・オブ・カナダ(PCC)へ下った。PCC はグループ・ブリュッセル・ランバート三大株主の一つである。ステート・ストリートはケベックのフランス資本と関係する。ウィリアム・エジャリーは1992年でリタイアしてから、IBMでの研修を主体としながらOBが新人を鍛えるステート・ストリート協会なる修行場をつくった[1]

1998年、ミューチュアル・ファンドが保有する口座のカストディ資産は1兆8620億ドルに迫り、ファンド本数は2807に及んだ[5]。 2003年、ステート・ストリートはドイツ銀行証券部門を15億ドルで買収し取引総額でJPモルガン・チェースを超えた。この年、郵便貯金簡易保険の資産管理を担うようになった。 2007年、45億ドルでインベスターズ・バンク・アンド・トラストを買収すると発表した。預かり資産は世界2位の14兆1000億ドルとなった。 2009年10月まで、ステート・ストリートはカストディサービスの顧客に対し、外国為替相場の決定方法につき情報ソースとして誤解を招く説明書を提出していた[6]。行為の始まった時期と見られる2006年には、ステート・ストリート銀行東京支店に行政処分が下されている[7]

グループ企業

ステート・ストリート本社:マサチューセッツ州ボストン、ワン・リンカーン・ストリート
  • ステート・ストリート・バンク・アンド・トラストカンパニー (en)
  • ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ
  • ステート・ストリート・バンク・ルクセンブルク・エス・エー
  • ステート・ストリート・グローバル・マーケッツ・エルエルシー
  • ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・インク (en)
  • ステート・ストリート信託銀行(信託銀行
  • インベスターズ・トラスト・アンド・バンク

日本

  • ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
  • ステート・ストリート・グローバル・マーケッツ証券株式会社
  • ステート・ストリート銀行東京支店
  • ステート・ストリート信託銀行株式会社

関連団体

  • ステート・ストリート財団
  • ステート・ストリート協会

脚注

  1. ^ a b c d e f g "State Street Corporation History", International Directory of Company Histories, Vol. 57. St. James Press, 2004.
  2. ^ 現に、アジア太平洋地域の本部は香港に置かれている。
  3. ^ Robert Bennet Forbes の孫。
    Mary Caroline Crawford, Famous Families of Massachusetts, Volume I, Little, Brown, and company, 1930, Chapter XVI: The Forbes Family, p.305.
    顔写真が2枚。12
  4. ^ a b 1975- State Street 10.14.05
  5. ^ 三谷進 アメリカ金融市場の発展と投資信託システム 2003年 p.46.
  6. ^ 証券取引委員会 File No. 3-17720 Release No. 32390 / December 12, 2016
  7. ^ 金融庁 ステート・ストリート銀行東京支店に対する行政処分について 2006年1月27日


関連項目




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