Q/R調節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 05:33 UTC 版)
「AMPA型グルタミン酸受容体」の記事における「Q/R調節」の解説
さらに興味深いことに、GluR2も他のGluR1, 3, 4同様、DNAに書かれた当該部分の指定アミノ酸はグルタミンなのである。つまり、グルタミンが指定されているにもかかわらず、タンパクレベルではアルギニンとして発現しているということである。これは一般にRNA編集あるいは転写後調節(post-transcriptional modification または 転写後編集; post-transcriptional editing)等と呼ばれる現象であり、このGluR2の現象に限ってはQ/R調節(Q/R editing)と呼ばれる。 具体的にはGluR2をコードするmRNA上の当該部位のグルタミンを指定するコドンの2つ目の塩基であるアデニンがアデニンデアミナーゼによって脱アミノされてイノシンに変えられてしまい、そのためtRNAがこの部分をグアニンと読み違えてしまうことに起因している。 哺乳類の中枢神経系においてはほとんどのGluR2サブユニットがQ/R調節を受けているとされているが、若干ながら未編集のGluR2も存在するという説もある。なお、このQ/Rサイトを強制的にグルタミンに戻してやったGluR2サブユニットは、カルシウム透過性を持つことが知られている。
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