PLV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 06:41 UTC 版)
一方、部分的液体呼吸 (partial liquid ventilation, PLV) は酸素・空気混合気体をパーフルオロカーボンで満たされた肺に送るので、気体呼吸用の標準的な人工呼吸器を適用することができる。酸素供給、二酸化炭素排出、肺機能における PLV の影響は、種々の肺疾患モデルを用いたいくつかの動物実験によって明らかにされている。急性呼吸窮迫症候群 (ARDS)、胎便吸引症候群、先天性横隔膜ヘルニア、新生児での呼吸窮迫症候群 (RDS) といった患者に対する PLV の臨床応用が報告されている。パーフルオロカーボンを満たした肺の状態によって機器の設定が決まるため、PLV には非常な注意を要する。機能的残気量 (FRC) のパーフルオロカーボンの肺への注入および維持には高度な専門知識が必須とされる。PLV では系が乱れると即座にガス交換の悪化につながる。肺を完全に満たさないと、機能的残気量体積を満たした場合よりも効果が落ちることが示されている。ガス交換や肺の循環機能に影響を与える危険で重大な事故の可能性のあることが PLV の使用を制限している。 PFC の新たな適用法も開発されている。
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