PID劣化現象
読み方:ピーアイディーれっかげんしょう
別名:PID,PID劣化,PID現象
【英】PID effect
PID劣化現象とは、太陽光発電システムにおいて、特定環境下でソーラーパネル(太陽電池モジュール)の出力が低下する劣化現象である。
PID劣化現象は、回路にかかる高電圧が電位差を生み、電流の漏れを発生させ、出力の大幅な低下を引き起こす現象であると説明される。特に高温多湿の環境に設置され、高電圧がかかるメガソーラーで生じやすいという。必ずしも経年変化・老朽化によるものではなく、設置して間もないシステムでも生じうる。出力低下の度合いは顕著であり、メガソーラーにとって致命的な、対策の急がれる問題とされていた。
PID劣化現象は2000年代半ばに初めて報告され、2010年代になって本格的に問題視されるようになった。産業技術総合研究所(産総研)は2014年3月までにPID劣化現象の原因を特定し、PID劣化現象への耐性を測る試験法を確立、そして長期試験においても劣化現象が見られないCIGSの太陽電池モジュールを開発したと発表した。
参照リンク
PIDによる劣化が起こらないCIGS太陽電池モジュールを開発 - (独立行政法人産業技術総合研究所 2014年3月18日)
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