メタノケッラ属とは? わかりやすく解説

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メタノケッラ属

(Methanocella から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/21 03:06 UTC 版)

メタノサエタ属
分類
ドメ
イン
: 古細菌 Archaea
: ユリアーキオータ界
Euryarchaeota
: ユリアーキオータ門
Euryarchaeota
: メタノミクロビウム綱
Methanomicrobia
: メタノケッラ目
Methanosarcinales
: メタノケッラ科
Methanocellaceae
: メタノケッラ属
Methanocella
学名
Methanocella Sakai et al. 2008
  • M. paludicola
  • "M. arvoryzae"

メタノケッラ属(メタノケッラぞく、Methanocellaメタノセラ属)は、水田から分離されたメタン菌(メタン生成古細菌)である。この属のみでメタノケッラ目メタノケッラ科を構成する。学名ラテン語で、「メタン(methanum;メタヌム)を生成する細胞(cella;ケッラ)」という意味。

この属は2007年に培養が報告され、2008年に記載されたものである。水田や湖水、泥炭地に生息するメタン菌Rice Claster Iと呼ばれる系統に属しているが、この系統は低濃度の基質に適応しているため純化が難しく、これまで純粋培養は報告されていなかった。そこで、水素酢酸を生成する真正細菌Syntrophobacter fumaroxidansとの共培養により他のメタン菌を排除した後、純粋培養が行われた。これらの系統は特に水田で優占しており、水田からのメタン放出に重要な働きをしていると考えられている。

形態は0.5×2μm程度のグラム陰性の桿菌。水素、二酸化炭素あるいは蟻酸をメタン生成の基質として利用し、炭素源として酢酸を要求する。増殖は遅く、Methanocella paludicola倍加時間は4.2日である。

分類

  • Methanocella paludicola(メタノケッラ・パラディコラ)
基準種。長岡市の水田土壌より分離された。ゲノムサイズは295万7635bp、ORF 3004箇所。
  • "Methanocella arvoryzae"(メタノケッラ・アルウォリュザエ)
2010年イタリアの水田土壌から報告されたもの。

参考文献

  • Sakai S, Imachi H, Hanada S, Ohashi A, Harada H, Kamagata Y (2008). “Methanocella paludicola gen. nov., sp. nov., a methane-producing archaeon, the first isolate of the lineage 'Rice Cluster I', and proposal of the new archaeal order Methanocellales ord. nov.”. Int J Syst Evol Microbiol. 58: 929-36. doi:10.1099/ijs.0.65571-0. 
  • Sakai S, Conrad R, Liesack W, Imachi H (2010). “Methanocella arvoryzae sp. nov., a hydrogenotrophic methanogen, isolated from Italian rice field soil”. Int J Syst Evol Microbiol.. doi:10.1099/ijs.0.020883-0. 




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