MRI経時的変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 09:53 UTC 版)
急性期(<24時間)早期亜急性期(24時間 - 13日)後期亜急性期(14日 - 20日)慢性期(>21日)形状 脳腫脹 脳腫脹 腫脹消失 びまん性萎縮、脳室拡大 DWI 皮質および基底核に高信号 皮質および基底核に高信号 高信号の消失 (pseudo-normalization) 異常なし T2WI 皮質および基底核に高信号 皮質および基底核に高信号、皮質下に低信号域認められることあり 皮質および基底核に高信号 正常あるいは皮質および基底核に高信号、白質に高信号域 T1WI なし なし 皮質の層状高信号、基底核の高信号 高信号域の緩徐消退 Gd-T1WI なし 7日ころから増強効果、皮質では線状 増強効果、皮質では線状 増強効果の消失 備考 DWIでは数時間から検出、皮質変化が基底核に先行 DWI、T2WIともに高信号域が明瞭化 時にDWI、T2WIで高信号を示す遅発性白質変化あり 成人の低酸素脳症では酸素消費量の多い灰白質が障害されやすく、海馬、基底核、視床、大脳皮質に病変が見られる。急性期には拡散強調画像が有用で、両側大脳基底核、視床、皮質(びまん性が多いが特に分水嶺領域に認められることもある)で高信号域を示す。遅れてT2強調画像でも灰白質や皮質が高信号を示すようになる。急性期にT1強調画像では脳回に沿った高信号域(層状壊死)を示し、Gd増強効果も示す。慢性期には萎縮をきたす。一酸化炭素中毒と同様に数週間遅れて白質に異常信号をしめすこともありdelayed anoxic demyelinationといわれる。
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