Mモードの測定値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 15:08 UTC 版)
Mモード法はビーム上にある心臓内の構造物の動きを横軸に時間をとって記録するものである。Mモードでは胸骨左縁長軸像では、大動脈弁レベル、僧帽弁レベルおよび左室レベルで記録される。 AoD(大動脈径) 35mm以上であると大動脈の拡大が考えられる。 LAD(左房径) 心室収縮末期、即ち最大となるところで測定する。42mm以上で左房拡大と診断する。正常では大動脈径と左房径は殆ど等しい。 LVDd(左室拡張末期径) 心電図上Q波が見られる部位を左室拡張期とし計算する。55mm以上で左室拡大とする。斜めに測定してしまえば大きくなるのは当然であり、同部位で胸骨左縁短軸像をチェックし左室が円形に描出されるか確認し測定する。 LVDs(左室収縮末期径) 心室中隔の収縮末期で計測する。 IVS(心室中隔厚) 心電図のQ波の位置で測定する。8mmから12mmが正常範囲である。 PW(心室後壁厚) IVSと同様に測定する。8mmから12mmが正常範囲である。 FS(左室内径短縮率) (LVDd-LVDs)/LVDd×100で計算される。28%以上が正常である。 EF(左室駆出率) 55~80%が正常範囲と考えられている。最も多用される心機能の指標である。これとBNPが30未満ならばほぼ心不全はないと考えられている。 IVC(下大静脈径) 右房負荷の指標である。23mm以上が拡大と考えられている。正常は吸気時に40mm~100mmの減少を認めるが右房負荷時は40%以下の変動しか認めない。
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