Kegelstatt Trioとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > Kegelstatt Trioの意味・解説 

ケーゲルシュタット‐トリオ【Kegelstatt Trio】

読み方:けーげるしゅたっととりお

モーツァルトピアノクラリネットビオラのための三重奏曲変ホ長調通称1786年作曲。全3楽章通称ボウリング原型といわれるケーゲルンという室内競技しながら作曲したという逸話にちなむ。

ケーゲルシュタット‐トリオの画像

ケーゲルシュタット・トリオ

(Kegelstatt Trio から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:57 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
音楽・音声外部リンク

全曲を試聴する

Mozart: "Kegelstatt" Trio — Camerata Pacifica - ホセ・フランチ=バレステル(クラリネット)、リチャード・ヨンジェ・オニール(ヴィオラ)、モリー・モルコスキ(ピアノ)による演奏。Camerata Pacifica公式YouTube。

ケーゲルシュタット・トリオ』(Kegelstatt Trio)は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作品「ピアノクラリネットヴィオラのための三重奏曲変ホ長調 K.498の愛称。

愛称の由来は、ボウリングの原型とされる「ケーゲルン(de:Kegeln)」(九柱戯[1]とも訳される)に興じながら作曲したという言い伝えによるものである。《12の二重奏曲》K.487「ケーゲルデュエット」にも同様の逸話が伝わる。

概要

1786年8月5日ウィーンで作曲された。「ピアノ三重奏曲第2番」と呼ばれることもある。この一風変わった編成は、友人のクラリネット奏者アントン・シュタットラーら仲間うちで演奏するために作曲されたからだと言われる。モーツァルトはピアノの名手として有名だが、ヴィオラを弾いたことでも知られる。

モーツァルトは、友人にアントン・シュタットラーというクラリネットの名手がいたこともあり、当時発明されて間もないこの楽器に興味を持ち、幾つかのクラリネットの曲を残している。クラリネット五重奏曲K.581クラリネット協奏曲K.622や、またオペラ「皇帝ティートの慈悲」K.621のクラリネット・ソロなどがあるが、この「ケーゲルシュタット・トリオ」はクラリネットを独立して扱ったおそらく最初の作品である。

また、クラリネット音楽としての重要性に隠れがちであるがヴィオラパートも魅力的であり、奏法的にも、一つの独立した声部としての取り扱い方からいっても、その能力を十分に発揮させた作品といえる。

楽曲の構成

3楽章からなり、演奏時間は約20分。

第1楽章 Andante

変ホ長調、8分の6拍子。ソナタ形式。分散和音を用いた第一主題はヴィオラとピアノのユニゾンで、順次進行を基本とした第二主題はクラリネットで提示される。短い展開部に、やや変更を加えられた再現部が続く。

第2楽章 Menuetto

変ロ長調、4分の3拍子。しっかりした足取りのメヌエット。トリオはト短調に移り、半音階的な進行と三連符の音形が活用される。

第3楽章 Rondeaux, Allegretto 

変ホ長調、4分の4拍子。ロンド形式をとるフィナーレ。豊富な楽想が次々と提示され、前二楽章よりもピアノの活躍が目立つ。

関連項目

同一編成の楽曲

特殊な編成ではあるが、この作品に倣い同じ編成で下記の曲が作曲されている。

モーツァルトのヴィオラの楽曲

脚注

外部リンク


「Kegelstatt Trio」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Kegelstatt Trio」の関連用語

Kegelstatt Trioのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Kegelstatt Trioのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのケーゲルシュタット・トリオ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS