IgG様
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 09:19 UTC 版)
「二重特異性モノクローナル抗体」の記事における「IgG様」の解説
この形式は、2つのFab領域と1つのFc領域という伝統的なモノクローナル抗体(mAb)の構造を維持しているが、2つのFab部位が異なる抗原に結合する点が異なる。最も一般的なタイプは、2つのFab領域とFc領域の3つのユニークな結合部位を持つことから、三官能性抗体と呼ばれる。重鎖と軽鎖のペアは、それぞれ固有のmAbに由来する。2本の重鎖から作られたFc領域は、3つ目の結合部位を形成する。これらのBsMabsは、多くの場合、クワドローマ法(ハイブリッドハイブリドーマ法)で製造される。 しかし、クワドローマ法では、使用可能なBsMabsを形成するためにランダムな偶然性に依存しており、効率が悪い場合がある。他に、IgG型のBsMabを製造する方法として、「knobs into holes;KiH」と呼ばれる手法がある。これは一方のmAbの重鎖に分子サイズの大きなアミノ酸の変異を導入し、もう一方のmAbの重鎖に分子サイズの小さなアミノ酸の変異を導入する事で、この2つの変異が噛み合い、ヘテロ2量体が形成され易くなる事を用いる。これにより、標的の重鎖(およびそれに対応する軽鎖)がより良く適合するようになり、bsMab製造の信頼性が高まる。
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