DigiShield
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 10:04 UTC 版)
「DigiByte」の記事における「DigiShield」の解説
DigiShieldは、DigiByteチームが独自に開発したDifficulty調整アルゴリズムである。Difficulty調整アルゴリズムは、ブロックチェーンのマイニング難易度を決定するアルゴリズムであり、決められた頻度でブロック生成が行われるように調整される。例えば、Bitcoinにおいては、10分に1回のペースでブロックが生成されるように2016ブロックごと(約2週間)に再調整されている。DigiShieldの目的のとして、ハッシュレートの安定化を挙げることができる。近年、マルチプールと呼ばれる報酬の最大化を目的とした複数の暗号資産を切り替えながらのマインニングが広く行われており、Difficulty調整間隔が不適切な場合に発生するハッシュレートの不安定化が指摘されている。これは、Bitcoin型の調整アルゴリズムでは、単純に2016ブロック分の平均生成の時間から新たなDifficultyが決定さるため、マルチプールによるハッシュレートの増減に対応できないためである。これを解決するために、ブロックごとに調整を行うKimoto Gravity Well(KGW)がMegacoinの開発チームより提案され、他の多くの暗号資産で用いられることになった。KGWでは、ある定数(KGWとも呼ばれる)に基づいて決定した範囲のブロックの平均Difficultyを用いて次のDifficultyを算出する仕組みになっている。しかしながら、KGWの問題点として短時間でハッシュレートが大きく変動する場合に対応することができない点が指摘されている。DigiShieldは、ブロック毎にDifficulty調整を行う点においては、KGWと同様であるが、前ブロックの難易度と生成時間から次の難易度を決定する仕組みになっており、より迅速にハッシュレートの増減に対応することができる。その後,DigiShieldの技術は24を超える主要なアルトコインにて採用された。なお、その他の高度な調整アルゴリズムとして、Dark Gravity Wave(DGW)などが提案されており、Monacoin等のDigiShieldを採用していたコインの一部はDGWへと移行している。
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