DNAとタンパク質の相互作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/19 14:32 UTC 版)
「TATA結合タンパク質」の記事における「DNAとタンパク質の相互作用」の解説
TBPがDNA内でTATAボックスと結合すると、塩基対間にアミノ酸の側鎖が入り込み、部分的に螺旋がほどけたり、普段よりよじれたりすることでDNAがゆがむ。このゆがみにより、タンパク質とDNAの接する面がより広くなる。TBPは、正の電荷を帯びたリシン、アルギニン残基により、DNA内の負の電荷を帯びたリン酸と結合する。DNAの鋭い屈曲は4つの大きなフェニルアラニン残基の突出部が適当な部分に入り込むことで生じる。DNAが屈曲していると、TBPとの接触が増え、したがってDNA-タンパク質間相互作用 (DNA-protein interaction) が増す。 この相互作用が二重らせんをほどくことによりDNAのひずみはより大きくなる。なぜならDNAのこの領域はアデニン、チミン残基が多く、これらの塩基対は2本の水素結合のみで形成されており、二重らせんがほどけやすいためである。二重らせんがほどけることにより塩基があらわになり、RNAポリメラーゼIIが遺伝子の転写を開始することができるようになる。
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