Compaq Portableとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Compaq Portableの意味・解説 

Compaq Portable

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 14:34 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
Compaq Portable

Compaq Portable(コンパック・ポータブル)は、最初のIBM PC互換機のひとつであり、その中でも世界初の持ち運び可能なパーソナルコンピュータである。

コンパック社が1983年にリリースしたもので、社名の由来は "Compatibility and Quality"(互換性と品質)だが、「コンパクトなコンピュータ」という説もある。

1982年11月に発表され、1983年3月に発売された持ち運び可能なスーツケースサイズのコンピュータであり、ラップトップパソコンの直接の先祖である。その系統をさかのぼれば、MS-DOSベースでありながらIBM互換でなかったHyperion 3032やCP/MベースのOsborne 1がある。

Compaq Portable は重量 12.5kgで、キーボードを格納すれば持ち運び可能なミシンのような大きさになった。初年に53,000台が販売され、コンパック社は設立後3年間の会社の売り上げで、アメリカでの記録を打ち立てた。

Compaq Portable の基本ハードウェアはIBM PC/XTと同じであるが、BIOSだけはコンパック独自のものが組み込まれていた。

メモリは128Kバイト(640Kバイトまで拡張可能)を搭載し、二つの5.25インチフロッピーディスクドライブと9インチのグリーンモニターを内蔵していた。

また、CGA互換のディスプレイカードも内蔵しており、外部のモニターに接続してカラーで表計算ソフトのグラフィック表示ができた。当時、表計算ソフトでグラフをカラー表示できるかどうかがコンピュータのセールスを大きく左右していたと言われる。

コンパックが成功したのは、IBMが一般に手に入る部品でPCを作ったことが根本の原因である。そして、同時にマイクロソフト社がIBM以外にMS-DOSをライセンス販売したことも一因である。ひとつだけコピーする必要があったのはBIOSだけであった。コンパックはそれに関しても法律を守り、100万ドルをかけてクリーンルーム設計リバースエンジニアリングで機能を再現した。

しかし、他社も互換機市場に参入してくるのに時間はかからなかった。もっとも、コンパックが実現したほとんど完全な互換性(95%の互換性と言われている)を他社が達成できるのはフェニックス・テクノロジーズ社などが同様にクリーンルーム設計のリバースエンジニアリングによって作ったBIOSをリリースしてからである。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Compaq Portable」の関連用語

Compaq Portableのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Compaq Portableのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのCompaq Portable (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS