CHAOS STEP
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/01 08:00 UTC 版)
| 「CH(A)OS STEP」 | |||||||
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| THE MAD CAPSULE MARKETS の シングル | |||||||
| 初出アルバム『010』 | |||||||
| リリース | |||||||
| 規格 | 8センチCD[1] | ||||||
| ジャンル | |||||||
| 時間 | |||||||
| レーベル | ビクター/SPEEDSTAR | ||||||
| 作詞 | KYONO | ||||||
| 作曲 | TAKESHI UEDA | ||||||
| プロデュース | THE MAD CAPSULE MARKETS | ||||||
| チャート最高順位 | |||||||
| THE MAD CAPSULE MARKETS シングル 年表 | |||||||
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| EANコード | |||||||
| JAN 4988002416240 | |||||||
「CH(A)OS STEP」(カオス・ステップ)は、日本のロックバンドであるTHE MAD CAPSULE MARKETSの楽曲。
2001年5月23日にビクターエンタテインメントのSPEEDSTAR RECORDSレーベルから14枚目のシングルとしてリリースされた。前作「GOOD GIRL」(2000年)からおよそ1年4か月振りにリリースされたシングルであり、作詞はKYONO、作曲はTAKESHI UEDAが担当している。曲名の「CHAOS STEP」の「A」の表記は正確には「○」の中に「A」となっているが、後にリリースされたベスト・アルバム『1997-2004』(2004年)においては「CHAOS STEP」と◯が省かれて表記されている。
3ヶ月連続リリースの第一弾としてリリースされており、第二弾としてシングル「GAGA LIFE.」、第三弾としてアルバム『010』がリリースされた。実験的な要素が強い楽曲であり、イントロ後にボーカルが始まらずコーラスが始まることや、前半にベースが挿入されておらず歌詞が短いことなどから通常であればあり得ない構成の楽曲となっている。
9枚目のアルバム『010』の先行シングルとしてリリースされ、シングル盤にはCD EXTRA仕様としてインターネットに接続することで歌詞を閲覧することが可能な機能が搭載されていた。本作を収録したシングル盤はオリコンシングルチャートにおいて最高位第9位となった。本作は後に映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)において挿入歌として使用された。
背景
アルバム『OSC-DIS』(1999年)リリース後、同年11月にTHE MAD CAPSULE MARKETSのメンバーであるTAKESHI UEDAとMOTOKATSUはコンピレーション・アルバム『YMO REMIXES TECHNOPOLIS 2000-01』に「東風」のリミックスで参加[3][4]、さらにTAKESHIは映画『ゴジラシリーズ』のリミックス音源集である『DESTOROY THE MONSTERS』に「Godzilla Walk」で参加する[5]。また翌2000年の3月にはTAKESHIが楽曲提供したPlayStation 2用ゲームソフト『リッジレーサーV』が発売されるなど、同時期は他者の企画作品への参加が相次いだ[5]。
バンドとしての活動は、1月21日に『OSC-DIS』からの3枚目のシングルとしてリカットされた「GOOD GIRL」およびミュージック・ビデオ集『OSC-DIS VIDEO』、LP盤『OSC-DIS』を同時リリースし、さらに同日から全国コンサートツアー「OSC-DIS 2000 TOUR」がクラブチッタ川崎公演を皮切りに、6月25日の熊谷VOGUE公演まで全26都市32公演が実施された。その後、8月5日に富士急コニファーフォレスト、8月6日に大阪WTCオープンスタジアムにて実施された「SUMMER SONIC 2000」[6][7]、8月30日に千葉マリンスタジアムにて実施された「AIR JAM 2000」[8]など、イベントライブにも積極的に参加している。
また、同バンドの曲が企画物のコンピレーション・アルバムに収録される機会が増え、「CRASH POW (Digital Hardcore Mix)」がアルバム『DR.SPEEDLOVE PRESENTS VOL.2』に収録された他、「ALL THE TIME IN SUNNY BEACH」がアルバム『MEGALOMANIACS SHOW TIME!』に収録されている。しかし、2000年にはTHE MAD CAPSULE MARKETSとしての新作のシングルやアルバムのリリースはなかった。2001年に入り、THE MAD CAPSULE MARKETSはアメリカ合衆国を主体としたレーベルパーム・ピクチャーズと契約し、海外のリリース体制が整った形となる[9]。9月にはアメリカ、ヨーロッパで『OSC-DIS』がリリースされ、イギリスのロック専門誌『ケラング!』で最高得点である5点満点を獲得するなど高評価を得ることとなった[9]。同時期に関してTAKESHIは「すごく充実しているっていうか、自分らがやりたいことがやれて、それに対してちゃんと応えが返ってきてる時期」、MOTOKATSUは「実際やってみて、俺達本っ当に勝負できるなって実感できたよね。全然見劣りしてないし。うん、本当の意味で勝負できる時が来たなってことはすごい感じた」と述べている[9]。
リリース、音楽性、チャート成績
本作はシングルとして2001年5月23日にビクターエンタテインメントのSPEEDSTAR RECORDSレーベルから、3か月連続リリースの第1弾として8センチCDにてリリースされた。シングル盤は完全限定生産でCD EXTRA仕様となっており、インターネット接続することで歌詞が閲覧できるようになっていた。本作のシングル盤にはキューブリックのオリジナル・フィギュアとなる「BLACK CYBORN」が付属しており、ブリスターパックにてリリースされた[10][11]。
音楽誌『Gb』2001年9月号では本作について「第一弾シングルとして先行リリース。最初に聞いたときは“コレがシングルなの!?”という驚きは確実にあった」と記している[12]。本作の音楽性についてボーカル担当のKYONOは「曲構成も普通だったらあり得ないようなものですね。イントロがあってボーカルに入ると思ったらコーラスに行くという」と述べており、ドラムス担当のMOTOKATSUは「『GOOD GIRL』とかで(MADを)知った人がこれ聞いたら、びっくりしたでしょうね。“これ同じバンド?”って」と述べている[12]。ベース担当のTAKESHI UEDAは「これを最初にシングルで出したらおもしろいかなっていうのを考えたんです。すごく実験的な要素もある曲で、前半ベースが入ってなかったり、すごく歌詞が少なかったり、新しいことをやってみた曲ですね」と述べている[12]。
本作は映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)において挿入歌として使用された。本作はオリコンシングルチャートにおいて、最高位第9位の登場週数2回となった[2]。本作を収録したシングル盤の売り上げ枚数はオリコンチャートにおけるTHE MAD CAPSULE MARKETSのシングル売上ランキングにおいて第3位となっている[13]。
シングル収録曲
| # | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1. | 「CH(A)OS STEP (OPENING)」 | ||||
| 2. | 「CH(A)OS STEP」 | KYONO | TAKESHI UEDA | THE MAD CAPSULE MARKETS | |
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合計時間:
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チャート
| チャート | 最高順位 | 登場週数 | 売上数 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 日本(オリコン) | 9位 | 2回 | - | [2] |
脚注
- ^ “CHAOS STEP [CD+GOODS]<初回生産限定盤>/The Mad Capsule Markets”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2025年11月1日閲覧。
- ^ a b c “CHAOS STEP|THE MAD CAPSULE MARKETS”. オリコンニュース. オリコン. 2025年11月1日閲覧。
- ^ “『YMO-REMIXES TECHNOPOLIS』が2in1プライス・ダウン再発”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2009年2月25日). 2025年8月23日閲覧。
- ^ “豪華ラインナップのYMOリミックス2作が2 in 1で再発”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2009年3月25日). 2025年8月23日閲覧。
- ^ a b “TAKESHI's PROFILE”. AA= OFFICIAL WEB SITE. SWEEP-ZWEEP. 2025年8月23日閲覧。
- ^ “SUMMER SONIC 2000 @ 富士急ハイランド コニファーフォレスト (山梨県) (2000.08.05~2000.08.06)”. Live Fans. SKIYAKI. 2025年8月23日閲覧。
- ^ “SUMMER SONIC 2000 @ 南港WTCオープンエアスタジアム (大阪府) (2000.08.05~2000.08.06)”. Live Fans. SKIYAKI. 2025年8月23日閲覧。
- ^ “AIR JAM 2000 @ 千葉マリンスタジアム (千葉県) (2000.08.30)”. Live Fans. SKIYAKI. 2025年8月23日閲覧。
- ^ a b c THE MAD CAPSULE MARKETS MAGAZINE!! 2005, p. 22- 「FROM 1990 TO 2005 PERFECT MAD WORLD!!! - 3MEMBERS SELF LINERNOTES」より
- ^ “THE MAD CAPSULE MARKETS|CHAOS STEP ミニフィギュアつきブリュスターパック”. SPEEDSTAR RECORDS公式サイト. ビクターエンタテインメント. 2025年11月1日閲覧。
- ^ “ザ・マッド・カプセル・マーケッツ / CH(A)OS STEP / CHAOS STEP [限定][廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2025年11月1日閲覧。
- ^ a b c Gb 2001, p. 28- 「THE MAD CAPSULE MARKETS FROM THE FUTURISTIC WORLD OF THE MUSIC」
- ^ “THE MAD CAPSULE MARKETSのシングル売上TOP11作品”. オリコンニュース. オリコン. 2025年11月1日閲覧。
参考文献
- 『Gb 2001年9月号』第24巻第9号、ソニー・マガジンズ、2001年9月1日、28頁、雑誌02935-9。
- 鹿野淳 (fact-mag.com)『THE MAD CAPSULE MARKETS MAGAZINE!!』vol.1、ビクターエンタテインメント、2005年3月30日、22頁、ASIN B000CCQONS、4988002452644。
外部リンク
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