C・H・トムスン『緑の深淵の落とし子』
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『ウィアード・テイルズ』1946年11月号に掲載された。作者は1946年から48年にかけて4編の作品を同誌上に発表しており、最初の作品にあたる。 悶着のある作品であり、東雅夫は『クトゥルー神話事典』にて「ラヴクラフト作品の模倣であるとして、ダーレスが『ウィアード・テイルズ』編集部に猛抗議をしたことで知られる、曰くつきの作品。なるほど<インスマス物語>の影響は随所に認められるものの、孤絶した洋館で繰りひろげられる深讐纏綿たる愛憎悲劇は、ラヴクラフトよりもポオのそれに近く、狂熱を湛えた雰囲気構成の巧みさにも非凡なものがあった。安易にアイテムを踏襲することなく、独自の神話世界を追求しようとした姿勢は再評価されてしかるべきだろう」と解説している。 作者の詳細もよくわからず、東はまた「いずれもパルプ・ホラー特有の煽情的恐怖描写に優れた佳品ぞろいのため、有名作家の変名ではないかとも取沙汰された」と解説している。
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