Blue H
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 14:09 UTC 版)
Blue HはオランダのBlue H Technologies社によって、イタリアのプッリャ州の南東、陸地から21キロ、水深113メートルの南アドリア海洋上に2008年に 設置された。実際に運用されたものとしては世界初となる浮体式洋上風力発電施設ではあるが、発電能力わずか80キロワットであり実用的な物ではなく、風力と海の状態をテストするためのプロトタイプ機である。設置されてちょうど一年後の2008年末に退役した。 Blue H Technologies社はこのプロトタイプ機において、「tension-leg platform」と呼ばれる係留システムと、2枚のブレードによるタービンを利用した。2枚のブレードによる風力タービンは3枚のブレードよりも大きな翼弦をとることができ、末端のスピードをより大きく出来るメリットがあったが、一方で騒音公害も大きくなるデメリットがあった。しかし人家から遠く離れた外洋では、騒音公害を気にする必要が無いのである。 2009年現在[update]、Blue H Technologies社は退役したプロトタイプ機の後継となるフルスケールの商用の2.4 MWタービンをイタリアのブリンディジにて建設中である。2010年にはこのタービンを、プロトタイプを設置したのと同じ場所に設置する予定であり、それが38基(90MW)の浮体式洋上風力発電タービンからなるTricase洋上風力発電所における最初のタービンとなる予定である。
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