解析力学
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解析力学(かいせきりきがく、英: analytical mechanics)とは、一般座標系に対して成り立つ運動方程式を導出して展開される力学体系を言う。その運動方程式はラグランジアンやハミルトニアンと呼ばれる座標変換に対して不変な量に変分法と最小作用の原理等を適用することで導出される[注 1]。
注釈
- ^ 解析力学の体系は基本的にはラグランジュ力学とハミルトン力学により構成される。大貫義郎 「まえがき」『解析力学』 岩波書店、1987年
- ^ ここで、空間に固定したデカルト座標系で静止する n 個の質点の内 i 番目の座標を 、その質点にかかる力の合力を としている。参考 山内(1959) p.149
- ^ 仮想仕事の原理のときと同様に、空間に固定したデカルト座標系で運動する n 個の質点の内 i 番目の座標を 、その質点にかかる力の合力を とする。さらに i 番目の質点の質量を とする。なお、釣り合いのために加えられる力 を慣性抵抗(force of inertia)と呼ぶ。 参考 山内(1959) p.158, Lanczos(1970) p.88
- ^ マッハも次のように述べている。
- "ここに引用された簡単な諸例は、困難な点をもたず、解析力学の操作の意味を説明するのに十分である。解析力学から力学現象の本性についての新しい原理的解明を期待してはならない。むしろ原理的認識は、本質的には、解析力学の構築が考えられうる以前に完結していなければならない。解析力学は問題のもっとも簡単な実用的な克服だけを目的としている。この関係を見誤る人には、この場合にも本質的には経済的意味をもつラグランジュの偉大な業績は理解されずに終わるであろう。"
- マッハ(1933) 下巻 p.260から。
- ^ ラグランジュ形式は微分幾何学とも相性がよく、相対性理論の分野では必須である。
- ^ ハミルトン形式はその後の量子力学とくに行列力学へと続く。
- ^ ラグランジュ方程式は微分方程式を与えるのに対して、ハミルトンの正準方程式は積分を与える。さらにこれから、ハミルトン・ヤコビの偏微分方程式が得られる。
出典
- ^ フィールツ 1977 付録 p.112
- ^ フィールツ 1977 付録 p.134
- ^ フィールツ 1977付録 p.137
- ^ 広重 1968, p. 109
- ^ フィールツ 1977付録 p.149
- ^ フィールツ 1977 付録 p.150,154-156
- ^ 並木 1991, p. 64
- ^ 小出, 昭一郎『解析力学』岩波書店、Tōkyō-to Chiyoda-ku、2017年。ISBN 978-4-00-710221-9。OCLC 1226412674 。
- 1 解析力学とは
- 2 解析力学の概要
- 3 概要
- 4 方程式の一般座標化と共変性
- 5 脚注
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